
AIに話しかけるだけでワークフローを作成できる「Nulab Flowbase(ヌーラボ フローベース)」。そのままでも活用できますが、生成されたワークフローに手を加えたり、より業務に合った形に組み替えたりと、あとからアレンジすることもできます。
ワークフローは、アクティビティ(=流れを構成する1ステップの箱)を一直線に並べるだけでなく、流れを枝分かれさせる「分岐」を使うことで、実際の業務に合わせた柔軟な流れを表現できます。分岐には「条件分岐」と「並列分岐」の2種類があります。
この記事では、このうちの「条件分岐」について、具体例を交えながら詳しい設定方法をご紹介します。
目次
分岐とは
アクティビティを一直線に並べるだけでなく、流れを枝分かれさせることもできます。分岐には2種類あります。
・条件分岐 … 条件によって、進む先を1つ選ぶ

・並列分岐 … 複数のルートを同時に進める

「状況によってルートを変えたい」なら条件分岐、「複数の作業を同時並行で進めたい」なら並列分岐、が基本の考え方です。
条件分岐
条件によって、進む先を変える分岐です。「◯◯のときはAへ、それ以外はBへ」というように、状況に応じてルートを切り替えます。
たとえば「申請金額が一定以上のときだけ、承認ステップを追加する」といった出し分けに使えます。
条件分岐のアクティビティは、Nulab Flowbase上でのみ操作が可能です。
並列分岐
複数のルートを同時に進める分岐です。流れがいくつかの経路に枝分かれし、それぞれを並行して進めたあと、合流させることができます。
「複数の作業を同時に進めて、すべて終わったら次へ」という業務に向いています。
たとえば「月次報告レポートを5つのチームに同時に依頼する」のように複数部署に作業を依頼する場合や、「Aの業務とBの業務を同時並行で進める」という場合に使えます。
並列分岐を活用したワークフローについては、「Nulab Flowbaseで“バトン渡し”を自動化する方法|Backlogブログ」で詳しくご紹介しています。
「並列アクティビティ」と「並列分岐」の違い
名前が似ていて混同しやすいので、整理しておきましょう。
・並列アクティビティ … 1つのステップの中で、同じ作業を複数人へ一斉に配る
・並列分岐 … フローそのものが複数のルートに分かれ、それぞれ別の作業を同時に進める
「同じ作業を全員に」なら並列アクティビティ、「違う作業を並行して」なら並列分岐、と覚えると選びやすくなります。
設定方法
それぞれの考え方を理解したら、実際にワークフローに組み込んでみましょう。
ワークフローのライン上にカーソルを合わせ、表示された「+」マークから必要なステップを追加します。

条件分岐を設定する
「条件分岐」をクリックすると、条件分岐のためのアクティビティが追加されます。タイトルや分岐条件などを設定し、ワークフローを作っていきましょう。

ユースケース:申請金額によって承認者が異なる場合のワークフロー
ここからは、申請する費用によって承認フローが異なる場合を想定した、「書籍購入の経費申請用ワークフロー」を実際に作りながらご説明します。
【STEP 1】ワークフローに「条件分岐」を追加する
条件分岐を追加し、タイトルに作業内容がわかるように記入しエンターを押すと、分岐する条件を設定できるようになります。
デフォルトの分岐は2つですが、編集メニューより追加できます。

【STEP 2】分岐条件を記入する
次は分岐させる条件を決めます。ここでは、分岐の条件を「金額」とし、以下のように3つの分岐条件を設定しました。

注意
【STEP 3】分岐後のアクティビティを追加する
次に、それぞれの選択肢に分岐した場合のフローを、以下のように追加します。
- 3,000円以下の場合→リーダー承認
- 3,001円~5,000円の場合→課長承認
- 5,001円以上の場合→部長承認
ここで「役割」を追加しておきましょう。

それぞれの分岐(金額)に対し、さらに「承認する」または「差し戻す(途中終了)」の分岐を追加します。
注意

承認された場合のみ、申請者宛にBacklog課題が起票されるようにBacklogアクティビティを追加しました。

ワークフローを途中終了する場合は、一番右の「途中終了を追加」をクリックします。

【STEP 4】全体を確認して、調整する
一度全体を確認してみます。

金額の分岐後は正しい動きをしそうですが、このままだと申請内容(購入した書籍名、目的、URLなど)がわからないまま、金額のみで承認するワークフローになっていることに気づきました。
そこで、このワークフロー自体をBacklog課題として登録し、ワークフロー開始時に申請内容を詳しく記入するように変更します。
【STEP 5】ワークフローを親課題として登録する
ワークフロー編集画面の右上にある「Backlogと連携」をクリックし、ダイアログ上の「Backlogと連携」をクリックします。

プロジェクトや種別を選択するメニューが表示されるので、適切なものを選択します。

「ワークフローを開始」の下に、「ワークフローを課題として登録」というステップが追加されました。

【STEP 6】ワークフローを調整する
ワークフローの最初に、申請する内容を課題として起票したいので、Backlogアクティビティを追加します。

この課題をワークフローの子課題として登録するため、詳細設定メニューで「ワークフローの子課題として登録」のトグルを有効にします。

同様に、ステップの後半のBacklogアクティビティも、子課題として登録するように設定します。

【STEP 7】ワークフローを公開する
すべての設定が完了したら、左上の「公開」ボタンをクリックし、ワークフローを公開します。
「公開」ボタンを押しても即座にワークフローが実行されるわけではありませんので、ご安心ください。

補足
テスト運用をしてみよう
ワークフローを公開したら、管理画面から実行やスケジュール登録が可能になります。
左側の「ワークフローを開始」ボタンから、テストでワークフローを実行してみましょう。
①担当者を割り当てる
すべてを自分にしてもよいですが、チームメンバーに協力してもらえる場合は実際に担当者を入れてみましょう。

②ワークフローを開始する
「ワークフローを開始」を押すと、即座にワークフローが実行されます。
最初のステップでは申請者にBacklog課題が起票され、通知が届きます。

③Backlogに届いた課題を「完了」にする
必要に応じて課題の詳細欄を記入し、課題を「完了」にします。
※テストの場合は記入しなくても構いません。

課題を完了にすると、次のステップに進みます。
④条件分岐[A]:Nulab Flowbaseでタスクを「完了」にする
今回のワークフローでは条件分岐を設定しているので、Nulab Flowbaseにタスクの進行が通知されます。

ワークフロー画面で、正しい選択肢を選び「タスクを完了」をクリックします。

タスクが完了したため、次のステップに進みます。「3,000円以下」の条件に該当するため、設定通りリーダーへ通知されます。

⑤条件分岐[B]:リーダーがNulab Flowbaseでタスクを「完了」にする
リーダーにはNulab Flowbaseに通知が届きます。
Backlogと同様、通知はグローバルバーのベルのマークから確認できる
Nulab Flowbaseの「自分のタスク」にタスクが表示される
Slack通知
届いたタスクをクリックすると、メニュー画面が開きます。
左側の「選択肢」からプルダウンで選択し、「タスクを完了」します。
「承認する」を選択し、タスクを完了すると
次のステップに進み、Backlog課題が起票されます
右側はワークフロー全体が表示されるスペースですが、ワークフローの作成者と共有されたコラボレーターのみ表示されます。閲覧権限がない場合は上記のように表示されますが、タスクの実行は可能ですのでご安心ください。
コラボレーターの追加
⑥最終ステップのBacklog課題を「完了」にする
ワークフローを確認してみましょう。

前のステップでリーダーが「承認する」を選択したため、最終ステップのBacklog課題が起票されました。

この課題を完了にすると、ワークフローが終了します。


⑦実行履歴を確認する
ワークフローの実行履歴は、管理画面の左側から確認できます。
完了したものだけでなく、進行中のワークフローも一覧で表示されます。

どう使い分ける?
分岐を入れるか迷ったら、次のように考えると選びやすくなります。
・状況によってルートを変えたい(どれか1つを通す)→ 条件分岐
・複数の作業を同時並行で進めたい(すべて通す)→ 並列分岐
まとめ
ワークフローは、ただアクティビティを並べるだけでなく、「条件分岐」と「並列分岐」を使い分けることで、実際の業務に合った柔軟な流れを表現できます。この2つの違い(どれか1つを選ぶ=条件分岐/複数を同時に進める=並列分岐)を押さえておけば、AIが生成したワークフローの微調整も、ゼロからの作成もぐっとスムーズになるはずです。
そして忘れてはいけないのが、「ワークフローは一度作ったら終わりではない」ということです。
実際に運用してみて「ここは少し変えたほうがスムーズだな」と気づいたり、チームの状況やルールが変化したりしたときは、その都度アップデートしていくことが大切です。Nulab Flowbaseなら、そうした運用後の見直しや変更も画面上で簡単にできます。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずはベースとなるワークフローを作り、どんどん動かして試しながら、チームに最適な形へとアップデートしていきましょう!
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