【プロジェクト管理を攻略せよ】プロジェクトテーマパーク攻略情報を公開!

こんにちは。先日我が家の五歳児六歳児とプロジェクトテーマパークをプレイして三戦全勝、うち一回は完全クリアを達成しました、製作者の砂川です。「お父さんマネージャーに向いてるんじゃない?」というお言葉を頂きました。

さて、プロジェクト管理を学べるボードゲーム「プロジェクトテーマパーク」は難易度が高めに設定されていて、初見だと大体三割ぐらいの成功率を目指して作られています。今回はこのボードゲームを安定してクリアするためのガチめ攻略情報を、未プレイの方も自分の仕事を頭に浮かべながら読めるように、現実の仕事に寄せつつ紹介します

基本的なルールやゲームの雰囲気に関して知りたければ、プレイした皆さんのプレイレポートを読んでみてください。それではいってみましょう、まずは目次!

メンバーと話す

まず大前提ですが、プロジェクトテーマパークはチームのメンバーと話すゲームです。メンバーのヤル気カードは会話を通じてしか知ることができませんし、話せば話すほど多様な視点からプロジェクトの状況を検証できることでしょう。最も基本的な攻略法は、メンバーと話すことです。

全体を見る

プロジェクトを成功させるには、全体を見て広い視野で状況を把握しておくことが重要です。目の前のタスクをこなしながら常に全体を見れるのが理想ですが、特に重要なのはプロジェクトの開始のタイミングで、メンバー全員の目指す方向を一致させることです。

最初にゴールを共有する

ゲーム開始時の初心者にありがちなのが、いきなりその月に建てるアトラクションの話をしてしまうことです。目的を達成するためにはまず全体を見て目指すべき明確なゴールを共有しなければなりません。

プロジェクトテーマパークにおいて一番最初に話し合うべきは「完全クリアを目指すかどうか」の確認です。

アトラクションを三つまで残せるクリアだけを最初から目指すか、全てのアトラクションを建てる完全クリアを目指すか、あるいは完全クリアを視野に入れながらクリアを目指すのか。

どこを目指すかによってプレイの方針が大きく変わります。アトラクションの配置やメンバーの役割、イベントカードの天気を材料に、プレイ方針の大枠を固めましょう。

やらないことを決める

完全クリアを目指さないと最初に決めてしまえば、プロジェクトの成功率は大きく上がります。なぜなら「これは最初から建てない」というアトラクションを早い段階で決められるからです。

例えば一番下の段に建築条件15以上のジェットコースターが配置されている場合、もし建築に手間取ると上の段のアトラクションを建てられず、進捗に大きな悪影響を与えてしまいます。

思い切ってその列を最初から捨てると決めてしまえば、ジェットコースターに注ぎ込む分のリソースを、残りの列を全て建築することに集中できます。やらないことを決めることでリソースの分散を防ぎましょう。

完全クリアを目指す場合でも、早めに建てなければならない要注意アトラクションを共有することで成功率は上がります。

デッドラインを意識する

どんな仕事もそうですが、デッドラインを把握していなければ、プロジェクトの成功率を上げることはできません。プレイヤーはプロジェクトテーマパークのプレイ中、頻繁に納期を意識させられますが、一段高い広い視野でデッドラインを意識することで、先を見通しやすくなります。

重要なタスクを優先する

プロジェクトテーマパークのアトラクションは三段に配置されますが、進捗への影響度という観点で言えば、下の段にあるアトラクションほど、影響度が大きいと言えます。

プロジェクトテーマパークでは、下の段のアトラクションを建てるまでは、その列の次の段のアトラクションの建築に進めません。これはタスクの依存関係をゲーム的に表現したものです。

つまり、残り二ヶ月という状態で一番下の段にアトラクションが残っている場合、その列のアトラクションをすべて建てることは不可能ということです。

言い換えれば、その列のアトラクションを全て建築したい場合、一番下の段は納期の二ヶ月前までには建築していなければなりません。この隠れたデッドラインを早めに意識できるかどうかで、視野の広さが変わってきます。

難しいタスクを先に倒す

見逃しがちですが、一番プレイヤー側のリソースが充実しているのは最初の一、二ヶ月です。有給中であったり、ヤル気の減ったメンバーがいる状態で難易度の高いアトラクションに挑むよりも、リソースが整っている初期に挑むことで全体の成功率を上げられます。

また、建てやすいアトラクションを優先して建てていった結果、特定の列だけ全てのアトラクションを建ててしまうと、見積もり時に選べるアトラクションの数が減ってしまいます。このような状況はなるべく避けるべきです。例えば二列だけ先に終わらせた場合、開始時は五つのアトラクションから選べた見積もりが、三つのアトラクションからしか選べなくなってしまいます。取れる手の選択肢が減ってしまうのです。

約束を守る

約束を守るのは仕事に限らずいつでも大事なことですが、プロジェクトテーマパークは、限られた期間の中でどの程度攻めた見積もりを立てるか、という押し引きが肝のボードゲームです。

そしてこのゲームの勝利は見積もりの成否にかかっていると言っても過言ではありません。毎月の見積もりの達成率を上げることが、プロジェクトの成功率アップに直結します。

信頼は進捗より重い

期間を一月延ばせる「リスケ」には、アトラクション二、三個分ほどの高い価値があります。その分消費する信頼ポイントも四と大きく、信頼ポイントを振り直しなどに全く消費しなかったとしても、一ゲーム六回の見積もりの内、二回見積もりを失敗しただけでリスケを狙えなくなってしまいます。これはクリアを目指す上で大きな痛手です。

十五のアトラクション(四人プレイ時)の内、アトラクション二、三個分の価値は非常に大きいものです。基本的に、攻めた見積もりよりも確度の高い見積もりの方がリターンとリスクのバランスを取りやすくなっています。

また信頼を失えば失うほどゲームオーバーが近づき、見積もり失敗時のリスクが大きくなっていきます。結果として大胆なプレイができなくなってしまうのです。

仕事は失敗する

例えばゴーカート(建築条件4以上)の建築に普通の白サイコロとヤル気カード+1で挑戦する場合、成功率は66%(2/3)ですが、安定したクリアを目指す上では、この成功率は低いものと捉えるべきです。

安定したクリアを目指すのであれば、成功率50%以下の建築には基本的に挑戦すべきではありませんし、66%の建築に挑戦する場合は、必ず建築失敗した場合のリカバリープランやバッファを用意して臨むべきです。もちろん、成功確率83%(5/6)の場合でも、リカバリープランを持つに越したことはありません。

リカバリープランを用意する

安定したクリアには、様々なアクシデントや建築失敗を考慮に入れたリカバリープランが不可欠です。成功率の低いアトラクションに挑戦するときはもちろん、イベントカードが曇りや雨の場合は、メンバーの急な病欠も考慮に入れましょう。一人ぐらい抜けても成功できるような見積もりが立てられれば盤石です。

またもし見積もりが失敗するとしても「今月は最悪でもこのアトラクションだけは建てておきたい!」というものを優先して建てておくなど、ダメージコントロールも考慮できるとより良いでしょう。

要注意アトラクション

プロジェクトにおけるタスクは難易度も質も様々であり、タスクによって適切な対処で応じることが重要です。ここからはプロジェクトテーマパークにおいて特に注意の必要なアトラクションについて解説していきます。

ジェットコースター(建築条件: 15以上)

ゲーム中最高の15以上を要求するアトラクションです。このジェットコースターと向き合うにあたって重要になるのは「建築するのかどうか」「メンバーが揃うのはどのタイミングか」の二点です。

全アトラクションを建築する必要のない、クリアを目指すのであれば、非常に多くのリソースを消費するこのアトラクションを無視するのは有効な手です。例えばジェットコースターが一番上の段に配置されている場合「ジェットコースターは建てない」と決めてしまえばプロジェクトの成功率は大きく上がるでしょう。

建築を目指す場合に重要になるのは、各々のヤル気よりもメンバーが揃うタイミングです。プロジェクトが中盤を過ぎると、メンバー全員が揃って出社できるタイミングは限られてきます。なるべく序盤に挑戦するか、全員の意識を合わせてタイミングを調整しましょう。

観覧車(建築条件: 5か6)

このアトラクションが、実はゲーム中最高の難易度かもしれません。観覧車の難しいところは、成功率を上げる手段が非常に少ないという点です。基本的には成功率33%(1/3)で挑戦することになるでしょう。観覧車に固執した結果、順調に進んでいたプロジェクトががかい(瓦解)してしまう展開は頻出パターンです。

観覧車の安定した建築に最も重要なのは試行回数です。全員で挑むつもりで手数を増やしましょう。もちろんジェットコースターと同様、完全クリアを目指さないのであれば無視するのも手です。

回転ブランコ、メリーゴーランド(それぞれ建築条件: 5以上、6以上)

この二つのアトラクションは一見して厄介に見えないかもしれません。どちらもヤル気や役割によっては一人でも十分に建てられるため、プロジェクトテーマパークに慣れていないプレイヤーはそのリスクを軽視しがちです。が、安定したクリアを目指そうとすると、数も多いこのアトラクションをいかに安定して建てていくかが重要になってきます。

これらのアトラクションが要求するのは「協力建築するかどうか」の判断です。単独での建築成功率を83%(5/6)まで持っていけない場合は、協力建築も視野に入れましょう。

一人で白サイコロを使ってメリーゴーランド(建築条件6以上)に挑戦する場合、ヤル気カード+1を使っても成功確率は33%(1/3)ですが、二人で協力建築すれば成功率を91%(33/36)まで引き上げられます。ヤル気カードと手番を多めに消費するのでリソースの無駄遣いに見えるかもしれませんが、結果的に進捗を安定させられます。

チームメンバーが一人ずつタスクを担当して対応するよりも、一つのタスクに複数人であたって確実にこなしていく方が、長期的に効率が良くなるパターンと通じるところがあるかもしれません。

まとめ

いかがでしたか。今回は現実の仕事に寄せて書いてみましたが、プロジェクトテーマパークに限らず大半のゲームには、実は元々プロジェクト管理の要素が含まれています。遊びの中で自然に使っている考え方を、仕事に役立てるとしたらどう応用できるか、考えてみるのも面白いかもしれません。

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