ヌーラボでは、全部署のタスク管理をBacklogで行っています。開発部門ではもちろんのこと、管理部門のメンバーもフル活用して業務効率化をしています。
定型業務の量が多い管理部門は、実はタスク管理ツールの導入で業務を効率化しやすい部門です。それぞれの部署でどのようにBacklogを活用しているのか、具体的な業務例とともにご紹介していきます。
今回は、人事編、労務編に続く経理編をお届けします。月次決算から監査対応まで、経理業務でどのようにBacklogを活用しているのか、ヌーラボの経理担当である田畑さんと木村さんに聞きました。
目次
同時並行する複数タスク。「正しくて当たり前」が求められる経理業務の難しさ
——ヌーラボの経理業務について教えてください。
田畑:ヌーラボの経理部門では、一般的にイメージされる経理業務以外も幅広く対応しています。具体的に言うと個別決算・連結決算・開示・予算・企画・財務・税務に分類されます。
個別決算は、月次・四半期・期末における各社の決算対応ですね。さまざまな会計論点について対応します。同じタイミングで海外子会社を含む連結決算対応もあります。時差のある海外のメンバーや現地会計事務所などとのコミュニケーションが重要となる業務です。
開示は、有価証券報告書・四半期報告書・決算短信など開示資料の対応です。社内他部署との連携、監査法人の監査対応や折衝が必要となります。
中長期計画策定の取りまとめや集計、各期の予実分析などを行うのが予算業務、さまざまなリスクや課題解決のためにプロジェクト化して対応しているのが企画業務となります。
木村:私が担当しているのは取引銀行との折衝、キャッシュフローの予実分析など日次・月次の資金管理などの財務業務です。
さらに、四半期および期末における法人税や消費税の税金計算から、税効果会計と呼ばれる企業会計と税務会計の調整など多岐にわたる税務業務も対応しています。
——経理部門ならではの仕事の特徴や、抱えている悩みなどはありますか?
田畑:経理部門では一般的かと思いますが、正確さと期限厳守を同時に求められることが特徴です。ヌーラボの経理部門で対応している業務は多岐にわたります。常に複数のプロジェクトが並行して進んでおり、経理メンバーはそれぞれがプロジェクトリーダーです。
そんな中、四半期や期末には複数の開示資料の作成業務が同時に発生します。監査法人や税理士法人をはじめ社内外のさまざまな関係者とのやり取りをしながら、期限厳守で業務を進めていくことが重要です。複雑に相互の業務が絡み合う中で、チーム全体で正確性を担保していくのが、経理業務における難しさだと感じています。
経理のBacklog活用方法
月次決算は、課題の一括登録でタスク漏れを防止。管理職の進捗確認もスムーズに
——経理業務におけるBacklogの具体的な使い方を教えてください!
田畑:ヌーラボと海外子会社3社それぞれの個別決算業務に活用しています。海外子会社の決算は一部を各社のメンバーで対応していますが、連結決算に影響する部分や内部統制に関連する部分は親会社であるヌーラボが対応するんです。
木村:ヌーラボの月次決算の場合、毎月100件ほどのタスクが発生します。そこで、ルーティンで行う定型タスクをスプレッドシートに記載し、Backlogで課題を一括登録することによって複数の課題をまとめて起票するようにしました。やるべきタスクがすべてワンクリックで登録されるので、抜け漏れ防止につながります。
前職では、一連のタスクをメンバーが各自で管理していました。管理手段も、エクセルや紙など人によってバラバラだったんです。そのため、全体の進捗管理がしづらかったのではないかと思います。
田畑:私の職場も似たような状況でした。管理職の立場からすると、「誰がどの業務に着手していて、どういった進捗なのか」が見えづらくて困る場面も少なくありませんでしたね。その点、Backlogのようなタスク管理ツールを使うとあらゆる履歴が可視化されるため、各メンバーの業務状況が把握しやすくとても助かっています。
監査法人や税理士法人とのやり取りもBacklogで。情報漏洩のリスクも減らせる!
——社内だけでなく、社外の方とのやり取りもBacklog上で行っているのですか?
木村:監査法人や税理士法人との対応にもBacklogを活用しています。前職では、こういった外部とのやり取りは社内の管理職が窓口となって対応し、その後担当者へと各業務が割り振られていました。当時はその進め方でもとくに困ってはいなかったものの、ヌーラボの経理業務でBacklogを使ってみて便利に感じる点がたくさんあります。
プロジェクトに関わる人全員がBacklog上でやり取りをすれば、管理職がメンバーに伝達する工数が減り、負担軽減につながりますよね。外部と直接やり取りをしていないメンバーも、Backlogを見ればすぐに状況が把握できるようになりました。
また、年次業務やイレギュラー対応などは「昨年どのように進めていたか」を思い出すのに意外と時間かかってしまいがちです。Backlogでやり取りをすれば履歴がすべて残るため、同様の問題が発生した際にも、スムーズな対応ができています。
田畑:外部とはメールや電話、対面でのやり取りがメインだという企業が多いのではないでしょうか。ただ、これらの連絡手段だと、担当者が変わったときに過去の履歴を見られなくなるリスクがあります。前職では、担当者の交代によって当時の経緯がわからなくなってしまい「なぜそのように対応していたのか」から議論しなおす場面もありました。
また、メールでは誤送信のリスクがゼロではありません。元々Backlogを見られる人は限られているので、誤送信などによる情報漏洩を防げるという点でも、外部とのやり取りを
Backlogでできるメリットは大きいです。
監査対応でもBacklogが活躍
木村:外部監査の時などには、業務上必要なフローがきちんと踏まれていることの証憑としてBacklogの課題を提示しています。たとえば業務のダブルチェックが必要な場合は、課題の詳細欄に「AさんがBさんに承認依頼する」「Bさんが承認する」と、承認のフローを記載してチェックボックスにチェックを入れることで、履歴を残せます。Backlogの課題をPDF化すれば、外部への提出も可能です。
担当者の負担を軽減し管理職の情報把握を容易に。双方に優しいツール
——経理業務でBacklogを使うメリットは、どのような点にあると感じますか?
田畑:タスク管理ツールは、正確さと期限厳守が求められる経理業務を強力にサポートしてくれると感じます。
「正確」であるためには、抜け漏れを防ぐことが不可欠です。その点、Backlogでは課題の一括登録ができ、それぞれのタスクに担当者を紐づけられるので、やるべきことのリスト化やタスクの割り振りなどが漏れなく行えます。また、業務に関わる全員が進捗を確認できるので、お互いの確認漏れ・対応漏れにも気づきやすくなりました。
「期限厳守」の観点では、社内外問わずタスクの進捗とやり取りの状況を追いやすい点が最大のメリットだと感じます。担当者が不在中に急ぎの依頼が来た際も、Backlogの履歴や添付資料を見れば担当者以外でも代理対応が可能となりました。
木村:その他にも、社内外とのコミュニケーションがBacklog上に集約されることによるメリットを感じています。まず、ノウハウの蓄積ができる点です。業務を進めながら確認ポイントや気になる点などを記録しておくと、タスク上でのやり取りの履歴が簡易的なマニュアルとなってくれるので、担当者変更の際も安心です。
田畑:ミスのない業務遂行のためには、情報を集約すること、そして進捗を関係者全員に見えるようにすることが大切だと、Backlogの活用を通して再認識しました。担当者目線では業務の効率化ができると同時に、管理職目線では進捗の把握が簡単になる、双方に優しいツールだと感じています。
——田畑さん、木村さん、お話ありがとうございました!
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