世界中のBacklogユーザーのみなさま、こんにちは! コミュニティマネージャーのTanny(タニー)こと、谷山鐘喜(たにやましょうき)です!
今回はオンラインでの開催が二度目となるJBUG東京です。
テーマを「運営イチオシ特集」とし、タスク管理に関する考え方から、リモートワークでのコミュニケーション方法、インサイドセールスによるBacklog活用方法など、プロジェクトマネジメントについて多くの事例や考え方が紹介されました。
その時の様子をレポートとし、コミュニティマネージャーとしての所感をお届けします。
セッション1:株式会社レッドジャーニー市谷さんによる「なぜタスク管理がそれほど重要なのか」
アジャイル開発やDX伴走支援を中心に活動している市谷さん。
アジャイル開発の歴史から振り返り、今になってなぜDXという言葉が盛んなのかまで解説頂きました。
その中で全ての仕事はタスク管理から始まると仰る市谷さんですが、なぜタスク管理がそこまで重要なのでしょうか。
それはより良い結果を出す為には、まずは自分自身やプロジェクト全体の状況を含め理解を深める必要があり、そうすることで思考の質が高まり、より良い結果に繋がることが多いと考えているそうです。
Backlogでのタスク管理はまさにプロジェクト全体の状況整理に適しており、導入することで享受できる様々なメリットがあることをご紹介頂きました。
そこから更にリモートワークでのアジャイル開発に触れ、本来であれば開発状況やタスク進捗状況など「頻繁な同期」を伴うので同一空間同席が最も効率的で効果的と考えることが自然だとお話しされていました。
なのでリモートでのアジャイルになると一回で話す内容の密度に拘る必要があるそうです。つまり「リモートだからこそ、アジャイル」という発想に切り替え「変化への適応」という本来アジャイルが持つべき考え方にシフトすることの大切さをお話されていました。
Tanny’s eye
「なぜタスク管理が必要か?」これは僕自身感覚的な理解はしていました。但し市谷さんの話を聞いて改めて思ったのは理解の定義を「きちんと言語化しアウトプットする」としないといけないと改めて感じました。
この、タスク管理の大切さをお伝え頂く為にアジャイル開発の歴史から振り返って頂くわけですが、大切なのはその考え方です。
普段からプロジェクトや業務の中にいると忙しさやプレッシャーの中で周りが見えなくなりがちです。何をするにしても主観的な観点で物事を進めたり、打ち合わせなどでもお互いの主観をぶつけ合うことで議論が熱くなったりします。
それが生産的であれば良いですが中々そうもいかないことが多いと思います。
そこで「なぜタスク管理が必要か?」です。
考え方としてはタスクの整理整頓だけではなく、自身の立場やプロジェクト全体の状況の理解を深めることで思考の質を高め、より良い行動と結果に繋げていくということでした。
つまり、大切なのは「主観」ではなく「客観」です。
この「タスク管理を行うことで客観的視点から業務を進める」ということが非常に重要でありその為に状況を整理し、冷静に全体を俯瞰するということが必要なのであり、だからこそ理解が深まるのだと考えています。
これこそがタスク管理が必要な理由だと僕なりに理解を深めさせて頂きました。
LT1:Web制作会社でディレクターを務める廣田さんによる「リモートワークで意識を変えたプロジェクト管理」
プロジェクト管理で欠かせないものはコミュニケーションと考える廣田さん。
リモートワークで意識を変えたことは、打ち合わせの頻度とその内容だそうで、なぜこのようにしたかというと同じ空間にいない為、気軽に確認や打ち合わせをすることができなくなってしまったからだそうです。
その為Zoomを開放したままにするなど、コミュニケーションの取り方に関して様々な工夫をしたそうですが、逆にメンバーに気を遣わせてしまうなど、思っていたようにコミュニケーションが取れなく色々と悩まれたそうです。
【打ち合わせの頻度を増やし下記を連携】
- 制作物のフィードバック
- 修正指示 / 新規依頼
- 進捗の確認
【打ち合わせの内容】
- 冒頭に雑談を入れる
- 他案件の状況確認
- できるだけ少人数に(極力3人までに制限)
ではなぜここまでコミュニケーションに拘るのでしょうか?
それはリモートで仕事を進めていると、他案件など含めお互いの状況を理解するのが難しく、案件の先行きが見えずらいので不安が生じるそうですが、このような運用方法に変え、現在は上手くプロジェクトが進んでいるそうです。
Tanny’s eye
このコミュニケーションの頻度と密度に関しては僕も話を聞いて大切だと思いました。プロジェクトや普段の業務で生じるのがいわゆる「認識齟齬(そご)」です。
例えばコミュニケーションを取らずに案件を進めた場合、同じ場所から同じ方向に向かって一緒に歩き出したつもりでも気づけば全然違う方向に向かって歩いていた。ということは往々にしてあります。
この、「みんな違う方向に歩き出していないよね?」という事を確認し、進む方向が違えばその乖離を埋める作業。それがコミュニケーションだと理解しています。
つまり一緒に進む方向を都度微調整し、同じ方向に向かって進み直すということの繰り返しがプロジェクトでは大切だと考えています。
これを怠ると後になって、「えっ?そうじゃないんだけど・・・」という事や、「すいません、〇〇の認識でした・・・」となり、手戻り作業が発生しコストがかさむわけです。
しかもコストがかさむだけではなく、納品に間に合わない可能性もありますし、程度の問題は別として制作をやり直すという作業はメンバーのモチベーションにも悪影響を及ぼします。
人によっては「少しぐらいなら良いだろう」と考え、「手戻り作業が生じることで与えるメンバーのモチベーションの低下」を理解しておらず、気づけばメンバーとの溝は大きかった。ということはよくあります。
しかもモチベーションが低下してしまったメンバーはそのことを教えてくれないこともあります。人によりますが「言っても無駄だろうな」と思われてしまっているのです。
そこで大切なのはなぜそうなったのかを考え、自省することなのですが意外とそれが難しくモチベーションの低下しているメンバーを見ると、それを相手の問題と受け止めがちです。
つまり大切なのは、「相手がそうなった。のではなく、自分がそうした。」と考えることです。
僕は廣田さんの登壇内容を聞いて、このようにならない為の「コミュニケーションの頻度と密度」だと理解しました。
LT2:株式会社ヌーラボの原さんによる「Backlogと二人三脚で進める営業現場のプロジェクトマネジメント」
ヌーラボ でインサイドセールスを担当している原ですが、どのような工夫をしてBacklogで案件管理を行っているか紹介しました。その内容は下記の通りです。
- 繰り返し行うタスクはコピーして使い回す
- 「商談の詳細」もBacklogで管理
- スケジュール調整時に送られてくるメールから自動的に課題起票
下記にて補足致します。
- 課題の中にチェックボックスを設け、一つの課題の中で複数のToDoを管理できるように工夫しているそうです。そうすれば必要以上に課題が増えずToDoリストが一目で分かるので効率的ですし、何かあった時は他の人が対応することも可能にしているそうです。ダークモードも利用していてとても良い感じでしたね♪
- 状態の追加で「クロージング」や「失注」といった項目を設けると共に、カスタム属性でも「申し込みプラン」や「トライアルの終了日」を設けるなど、営業独自の管理ができるように環境を構築し、業務の効率化に成功しているそうです。
- 「Calendly」という日程調整アプリからお客様に商談や打ち合わせの希望日を直接入力頂き、「Gmail」へのメール通知を経て自動でBacklogに課題起票するように設定しているようです。こうすることでアポイントの調整から開放され、圧倒的業務効率化を実現しているようです。
面倒でも必ず「記録」を残し、情報はBacklogに集約するという原ですが、この方法が一番自分自身を救う方法だそうです。
他にも些細なメモや個別商談にならない場合は弊社のチャットツールであるTypetalkからそのままBacklogに課題登録をするそうです。
このようにBacklogを営業管理ツールとして使うことも可能でありその場合の定義付けも彼女なりにしていました。
Tanny’s eye
ん??ヌーラボ の原さん…?そうです。弊社の原です。僭越ながらJBUGから登壇の依頼を頂いたそうです。JBUGの皆さん、貴重な機会を頂きありがとうございます!
自身が務めるインサイドセールス業務にてBacklogを中心とした業務管理方法を紹介しましたが、さすがという感じでした。
比較的近い立場から「はらさぁ〜ん」と言って、原を見てきましたが原は新しいツールを駆使した業務改善など、積極的に試みる方でテック系の情報への感度も高いです。
新しいツールの導入、運用ルール構築、商談情報入力など、特に誰かに頼まれたわけでもないのでやらなくても平気なわけです。
そんな面倒と感じるような作業も丁寧にこなすのには「とある考え」があるからだと僕は理解しています。
その考えとは「今の面倒を選択してあとの面倒を片付ける」ということ。僕の経験上、後からやってくる面倒の方が大きくて大変なことが多いです。だからこそ目下の作業が大変でもそれをこなすことで後が楽になるわけです。
新しいツールやBacklogで業務が効率化し、運用ルールが確立すれば俗人化のリスクを回避できますし、毎回情報を入力すればデータが蓄積され検索性が高くなります。その上プロジェクトに途中から参画した人に対しても経緯を踏まえた情報共有ができるのでその効果はとても大きいのです。
特に営業管理専用ツールは比較的値段が高いことも多く、その汎用性も限定的になりがちです。その代わりにBacklogを利用すれば全ての職種の方々にて分け隔てなく使用できて便利にご活用頂けるのではないかと思いました。
最後に
今回の開催に向けご尽力された、JBUG東京の大西さん、みやひろさん、ジャーニーマンさん、神田さんお忙しいところお疲れ様でした!!ありがとうございました!!
最後は恒例の記念撮影😃
参考資料につきまして
次回予告について
次回は2020/08/06(木)20:30〜「JBUG 東京#17 #オンライン 〜恒例!盛夏のLT大会2020〜が開催予定です。
是非こちらのページよりお申し込みください。
JBUGについて
JBUG(ジェイバグ:Japan Backlog User Group)は、Backlogユーザーによるコミュニティです。現在はオフラインやオンラインでのイベント開催をメインに、Backlogの話だけに止まらず、プロジェクトマネジメント全般やチームコミュニケーション、働き方などについても意見交換を図っています。
プロジェクトマネジメントは、全ての業種/職種において必須のスキルである一方、そのノウハウが学べる場はあまり多くありません。
Backlogは国内最大級のプロジェクトマネジメントツールであり、すでに100万人を超えるユーザーがいることから、「プロジェクトマネジメント」「仕事のうまい進め方」に関する知識やテクニック、ノウハウを学び合うことをねらいとして、Backlogユーザーによって、JBUGが発足されました。
実体験から学んだ知見やノウハウのシェアを通し、より「働くを楽しくする」を実現したいと思っています。
あなたの街でもJBUGのイベントを開催しませんか?
これまで、北海道、東京、愛知、静岡、大阪、兵庫、高知、岡山、広島、福岡、宮崎、沖縄にてJBUGのイベントが開催されました。
いずれも、「イベントをやろう!」というBacklogユーザーさんが主体となり、リーダーとして話を進めてくださっています。もしあなたがBacklogユーザーで、「私の住む街でもJBUGを開催しようかな?」と思ったら、ぜひお気軽にJBUGのフォームからご連絡ください!Backlog運営メンバーの方々と一緒に、開催時期やテーマについて考えましょう!
Backlogの開発・提供のみならず、プロジェクトマネジメントのリアルなノウハウや知見を共有する場をオフライン、オンライン問わず増やしていくことにより、「働く」を楽しくしていきたいと考えています。
それでは、JBUGのイベントでBacklogユーザーのみなさまにお会いできることを楽しみにしています!
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