Backlog World 2024レポート:「2024年の最も素晴らしいプロジェクト」を決める!Good Project Award 2024

Good Project Award 2024

Backlogユーザーのみなさま、こんにちは!

2024年12月14日、パシフィコ横浜にて“Good Project Award 2024”が開催されました。Backlogを活用するさまざまなチームの中から、最も素晴らしいプロジェクトを表彰するためのアワードです。一次審査を勝ち抜いた4チームが最終ピッチに臨み、最優秀賞が決定しました。

本記事では、情熱に満ちたピッチコンテストの模様をレポートします!

フォーシーズ株式会社|KOZAROCKS 2024 万国津梁 ~アジアと日本の架け橋としての沖縄~

GPA-KOZAROCKS2024

「はいさーい!」

元気いっぱいの挨拶から始まった、フォーシーズ 小川さんのピッチ。スタートアップ支援イベント「KOZAROCKS 2024」について発表していただきました。

フォーシーズ株式会社 小川氏

【背景】

沖縄市のシャッター商店街をリニューアルした「挑戦者を応援する町」で、スタートアップや投資家、事業者が交流するイベントが“KOZAROCKS”です。

開催4回目となるKOZAROCKS 2024のテーマは「万国津梁(ばんこくしんりょう)」。アジアと日本を繋ぐ架け橋としての沖縄を舞台に、海外スタートアップも多数参加する、全編英語のグローバルイベントとなりました。

【課題】

複数の企業・組織からなる50名のKOZAROCKS運営チームが抱えていた課題は、「情報共有・進捗管理がうまくいかないこと」。

昨年からの課題は、チームメンバーが多く、情報共有と進捗管理がうまくいかないこと

昨年はこんな問題が起きてしまったと、小川さんは言います。

問題①

担当者に任せっきりで進捗を誰も見ていない

直前で「そんな状態だったの!?」と知り、慌てて準備する

 

問題②

それぞれの役割とタスクが明確じゃない

当日になって、誰も手を付けていないタスクがあったことを知り、バタバタと対応する

KOZAROCKS2024

【アクション】

こうした課題に対して、小川さんは、最もフィジカルで、最もプリミティブで、最もシンプルなやり方を採ります。

それは…

毎日、定例ミーティングやります!

Backlogのガントチャートをアジェンダとして使いながら、セッション企画、スポンサー営業、ロジなど各部門の進捗とタスクを、地道に明確にしていきました。ITに不慣れな担当者もいたため、コメントへの書き込みはPMが肩代わりします。

ガントチャートを使って、部門ごとに進捗を確認

【成果】

そして迎えたイベント当日。参加者は昨年の520名から、2倍近い920名へと大幅に増加。最新テクノロジー、エンターテインメント、政治、経済、スモールビジネスなどさまざまな分野で賑わう沖縄県最大級のスタートアップカンファレンスとなりました。

それだけの規模へと拡大したにもかかわらず、運営メンバーが「今までで一番、余裕を持って当日を迎えられた」と口にするほど、円滑なプロジェクト運営が実現できました。

フォーシーズ株式会社 小川氏、西田氏フォーシーズ株式会社
(左から)小川 きぬ氏、西田 拓郎氏

西部ガス株式会社|エネルギー自由化時代を勝ち抜け!~Backlogによるプロジェクト管理の革新~

GPA-西部ガス株式会社①

続いてのピッチは、西部ガス 入社22年目の松元さんと、入社2年目の山口さんコンビ。お笑い好きのお二人に、同社のデジタルマーケティング・プロジェクトについて発表して頂きました。

入社22年目松元さん、入社2年目山口さん

【背景】

都市ガス業界は地域独占販売が認められており、松元さんいわく「ぬるま湯業界」でした。しかし、2017年の全面自由化によって競合他社が続々参入。わずか1年で10%もの顧客が流出してしまいます。

新たな顧客獲得策が急務となりましたが、自社だけで最新のデジタルマーケティングを展開するリソースはありません。そこで、外部パートナーとともに「エネルギー自由化を勝ち抜け!」プロジェクトを立ち上げました。

流行りのデジタルマーケティングとやらでなんとかせえ!

【課題】

しかし、プロジェクトは立ち上げ早々、挫折の危機にさらされます。

その大きな原因は、海外をふくむ多様な関係者間のやりとりが、電話とメール中心であり、混乱を招いてしまったからです。情報は分散し、連携は不足し、誰が何のボールを持っているのか、進捗状況の把握すらままなりませんでした。

【アクション】

そこで選ばれたのが、直感的な操作でチームワークマネジメントを支援するツール、Backlogです。「エネルギー自由化を勝ち抜け!」プロジェクトすべての情報とコミュニケーションをBacklogに集約し、進捗や課題をオープンに共有していきました。

※チームワークマネジメント:異なる専門性や背景を持つプロジェクトメンバーが垣根を越えてつながり、共通の目標達成を目指すための新しいマネジメント手法

【成果】

Backlog導入前は、2施策を展開するのが精一杯だったプロジェクトチーム。しかし、導入後は“18施策”を同時に走らせることができ、生産性は9倍にもなりました。その結果、なんと自由化前よりも契約数を多く獲得するに至っています。

ワンチームでプロジェクトを進め、生産性が9倍に!

「Backlogは単なるタスク管理ツールではありません」と、入社2年目の山口さんは言います。「過去のやらかし」が記録されているBacklogを見れば、たとえ新人であっても、同じ失敗を繰り返さずに済みます。同社は、ナレッジを伝承する仕組みを見事に構築し、エネルギー自由化を勝ち抜く力を得たのでした。

西部ガス株式会社 松元氏、山口氏西部ガス株式会社
(左から)山口 鈴人氏、松元 亮氏

西部ガス株式会社|お客様とのつながりを深化する会員システムをつくれ!-営業部隊が挑んだシステム開発、チーム力で実現-

GPA-西部ガス株式会社②

続いて登壇したのは、同じく西部ガスより友池さん&平田さんコンビ。一社から複数のチームが一次審査を突破するのは、異例のことです。こちらのチームは、どのように会員システムを短期間で構築していったのでしょうか?

西部ガス株式会社 友池さん、平田さん

【背景】

エネルギー自由化・人口減少・省エネ志向の拡大といった市況下で、ガス会社が新たな事業を展開するためには、マーケティング情報の基盤構築が不可欠です。しかし、従来の契約情報では、細やかな顧客ニーズを読み解くことができません。新たな会員システムの開発が必要でした。

【課題】

同社にとって前例のないシステム開発であるにもかかわらず、ローンチまでの納期はわずか8ヶ月。6社49名が関わるプロジェクトチームにおいて、スピードと品質を両立する環境づくりが求められました。

【アクション】

そこでチームが採った対策は、「Backlogによる情報一元化」と「週1回のリアル定例会議」でした。

ポイントは①情報はBacklogに集約 ②週一でリアル定例会を実施

Backlog上にすべての情報を集約することによって、Teamsや電話による確認作業はほぼゼロに。さらに、週1回の対面会議を設けることで、メンバー間の心理的ハードルを下げ、オンラインでも「ちょっといいですか?」と気軽に声を掛けやすい環境を醸成しました。

Teamsや電話での確認作業がほぼゼロに!

【成果】

わずか8ヶ月で、新たな会員サービス「SAIBU LAND」の立ち上げに成功。LINEをプラットフォームに、新アプリDLやIDパスワード不要の仕組みにすることで、会員数は期間進捗+601%を達成しました。

前例のないプロジェクトでも短納期で遂行できた

今回のプロジェクトは「バレーボールの試合みたいでした」と、友池さん。メンバー全員「スタメン」となり、ボールを落とさずに繋いでいくことによって、短期決戦で成果を生み出したのです。

西部ガス株式会社 友池氏、平田氏西部ガス株式会社
(左から)友池 真祐子氏、平田 明佳氏

ユニフォームネクスト株式会社|営業DXプロジェクト

GPA-ユニフォームネクスト株式会社

最後に登壇したのは、ユニフォームネクスト 新卒二年目の髙栁(たかやなぎ)さん。若手社員が主導して、バラバラだった営業組織を1つのチームに生まれ変わらせた「営業DXプロジェクト」についての発表です。

ユニフォームネクスト株式会社 髙栁氏ユニフォームネクスト株式会社
髙栁 卓門氏

【背景】

業務用ユニフォームの販売をおこなう同社の営業メンバーは約30名。しかし、個人個人が独自のやり方で営業活動を行っていたため、せっかく社内のIT化は進んでいるにもかかわらず、連携が生まれず、ポテンシャルを活かしきれていませんでした。

一人ひとりは優秀なのにバラバラ

IT化はしているが、戦略的な繋がりが薄い

【課題】

営業部全員の力を一つの方向に合わせていきたい髙栁さんに対し、「変化を嫌う上司」という壁が立ち塞がりました。そこで髙栁さんはこう決意します。

ベストプラクティスを探すんじゃない。ベストプラクティスにするんだ!

【アクション】

髙栁さんは一人ぼっちでBacklogを使い始めます。テンプレートを使って負担を最小限化し、Backlogを連携させたチャットによる進捗管理報告を、半年間、毎日毎日、送り続けていきました。

部下のタスク可視化によって、管理職のパフォーマンスも上がる」ということが少しずつ伝わり始めると、Backlogが営業部内で使われるようになっていきます。そして、営業ノウハウをまとめたWikiが自律的に作成されるまでになったのでした。

【成果】

Backlogに情報が集約されると、新人がベテランの動き方を学べるようになります。また、組織的な戦略全体方針に対して、やるべきことの優先順位を見極めやすくなりました。

全員が戦略/戦術に向かって、全員がノウハウを共有し、ツールを結びつけました

結果として、過去5年間達成できなかった目標予算を越えて、全体で昨対150%まで売上を伸ばすことに成功!チームで戦略を共有し、実践する「ベストプラクティス」が実現したのです。

全体で昨年比150%の売り上げを達成

Good Project Award 2024 結果発表!!

以上、4チームの熱いピッチを経て、審査員と来場者による投票・審査が実施されました。

最優秀賞の発表の前に、まずは審査員講評から。

審査員講評

パシフィコ横浜 経営企画課 松原 正和さん(Good Project Award 2023最優秀賞):
みなさんピッチが非常に上手く、堂々としていることが印象的でした。それだけプロジェクトの成功に自信を得たのだと思います。

元Backlog World運営委員長 西馬 一郎さん
プロジェクトにまつわる数々な困難やプロジェクトマネージャーの孤独を経て、みなさん、いまは晴れ渡った横浜港のようにすがすがしいお気持ちでしょう。いずれも素晴らしく、誇らしい気持ちになるプロジェクトでした。今日をきっかけに、来年はさらに「良いチームの輪」が拡がっていくことを期待します。

ヌーラボ社外取締役 小笹 文
発表を聞いていて、とっても感動しちゃいました。Backlogはタスク管理だけでなく、チームのポテンシャルを底上げするツールなのだと、改めて勉強になりました。

 

GPA審査員GPA審査員
(左から)橋本 正徳、小笹 文、西馬 一郎氏、松原 正和氏

そして、最優秀賞に選ばれたのは……

ユニフォームネクスト株式会社の「営業DXプロジェクト」!!

最優秀賞は、ユニフォームネクスト株式会社!ユニフォームネクスト株式会社
(左から)海崎 涼平氏、髙栁 卓門氏

ヌーラボ代表取締役 橋本 正徳による、審査員コメントを紹介します。

「営業部のタスクを綺麗に整えて、方向付けていく髙栁さんは、まさに天性の『バックログスイーパー』だと感じました。

以前はバラバラだった営業チームに一体感が生まれて、Wikiで自分たちのノウハウを共有し合うまでになったことは、素晴らしい達成だと思います。

バックログスイーパーのリーダーシップによって、チームワークが発揮された、まさに好事例でした」

※バックログスイーパー:チーム内のバックログ(残務・未処理の作業や案件)を常にキレイして、チーム全体の仕事を前進させる人

最優秀賞を受賞した、ユニフォームネクスト株式会社の「営業DXプロジェクト」チームには、ストーリームービーの取材・制作が贈られます。

笑顔と拍手で幕を閉じたGood Project Award 2024。4チームの実例は、明日からのプロジェクト推進に役立つ実践知になることでしょう。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!

Good Project Award 2024

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