世界中のBacklogユーザーのみなさま、こんにちは! コミュニティマネージャーのTanny(タニー)こと、谷山鐘喜(たにやましょうき)です!
今回はBacklogのユーザーグループ、JBUG(ジェイバグ)が初めて鹿児島で開催されました!その様子を登壇された方ごとにレポートします。
オープニング 岩倉さん
オープニングトークはJBUG鹿児島の岩倉さんです。ご挨拶を早々に済ませ、まずは乾杯から始まりました!
岩倉さんはプロンプト・K株式会社のCHOとしてIoTのシステム開発やコンサルテーションをしています。
オープニングトークでは開催経緯や運営体制、タイムテーブルのご紹介をしていただきました。
CLS高知という別のコミュニティの懇親会で、プロンプト・K社の経営メンバーである、天辰さんと岩倉さんと出会い、JBUGについて話が盛り上がった所から交流が始まりました。
その後JBUG福岡にもプロンプト・K社のエンジニアの方々に登壇しに来ていただきました。
鹿児島でも外部の方々と交流を深め、更に地元を盛り上げていくためにもJBUG鹿児島の企画が進み、今回の初開催に至りました。
VUCAの時代にプロダクトのためにできることはなにか? 木目沢さん
株式会社ZOZOの開発ブロックで働く木目沢さんにVUCA(ブーカ)について話していただきました。VUCA(ブーカ)とはVolatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉で、目まぐるしく変転する予測困難な状況を意味します。
まず、2013年と2022年の流行語を比較し、流行語を生み出すチャネルがテレビだけではなく、SNSやコミュニティなど多岐に渡ってきていることを説明いただきました。
その上で、アジャイルで目指すべき開発体制についてのお話です。
現代に求められるアジャイルの方針として、何が正解か分からない時代に必要なのは、「仮説」を立て、「検証」することをより小さく、より多く、より早く「繰り返す」ことが必要で、最終的に顧客が欲しがり、お金を払ってくれるものを突き止めること。
そして何よりリソースの効率化より業務フローの効率化が大切とおっしゃっていました。
業務には、チーム一丸となって実装に取り組む必要がありますが、仮説、検証の段階に入ると開発以外のメンバーも巻き込み、他部署も含めてアジャイル化しないといけません。
つまり、顧客の声を聞くためにも営業やコールセンターなど、他部署のメンバーにも「関心」を持ち、積極的に関わりを持つことが必要で、だからこそ組織としてアジャイル体制になれるし、VUCAの時代により本質的な開発に取り組めるとのことでした。
木目沢さんのお話を聞くまで、VUCAという言葉を知りませんでしたが、お話を聞いて、まさに現代を表現するのに的確な単語だと思いました。また、僕は以前から、勉強になるのでアジャイルコーチの話を聞くのが好きでした。
今回も現代におけるプロダクトリリースのための組織体制とそれに関わる考え方を教えていただき、共感できる内容が多かったです。
特に仮説、検証への向き合い方と他部署の巻き込み方は、そうしないとより良いプロダクト開発ができないのでは?と思えるほどでした。
今回の話を聞いて、改めて開発やマーケティングについて考えるきっかけになったと思います。
人口1万4千人の町でGoogleと進める自治体DXのはなし 中窪さん
JAXAの内之浦宇宙空間観測所がある鹿児島県肝付町(きもつきちょう)のデジタル推進課でフルスタックIT公務員として働く中窪さんです。
そんな中窪さんに職員と職場のパフォーマンスを最大化するために行ったDX推進の話をしていただきました。
何から始めるのが良さそうか考えた時に下記6点があがったようです。
【自治体DXの重点取組事項】
- 自治体の情報システムの標準化・共通化
- マイナンバーカードの普及促進
- 自治体の行政手続オンライン化
- 自治体のAI・RPAの利用推進
- テレワークの推進
- セキュリティ対策の徹底
この中の5と6に着目し、まずは職員のパーフォーマンスを最大化させることに努めたそうです。
代表的な取り組みとしてクラウドネイティブにするべく、「Google Workspace」と「Google Cloud」を「Chrome Enterprise」で利用開始。
その後はファイルを1ヶ所で共有したり、ドキュメントの共同編集をしたりと、場所を問わずに業務を進められるようになったそうです。
また、自律的な分散組織の開発を進めるために統合セキュリティ対策の取り組みも積極的に推進しているようです。
このように自治体で、インフラの整備やセキュリティ対策を第一線で行う方は僕の周りにはいませんでした。なので中窪さんの話は貴重だったのと体験談がとてもリアルで興味深いものが多かったです。
また、取り組み後のビフォーアフターが明確に違うので取り組み始めた当初の周りの反応含め、プロジェクト推進時は色々と気苦労もあったのではないかと感じました。
他にも光ファイバー網の全域整備や町内フリーWi-Fi整備などに取り組まれたようなので、また改めて話を聞いてみたいと思いました。
12人のスクラムチームで挑む新規事業開 茶屋さん
茶屋さんはリコーITソリューションズ株式会社で torunoという会議の音声を文字起こしするツールを開発するチームのエンジニアです。
東京、横浜、鹿児島と普段の開発をリモートワークで進めているとのことで、まずはチームとして大切にしている考え方を教えていただきました。
【チームの思い】
- 素早く市場に価値を提供したい
- フィードバックをもらってプロダクトへ還元したい
- 競合サービスに遅れを取らないように走りつづけたい
このような思いがあるからこそ、スプリントと言われる開発期間を2週間で区切り、デイリースクラムという進捗や課題の共有を毎日行っているそうです。
そのため、素早い意思決定が必要不可欠なのでコミュニケーションロスが発生しないように、定例やチャットだけではなく、oViceというバーチャルオフィス体験ができるツールと併せてコミュニケーションを進めているそうです。
またプロジェクトマネジメントツールはBacklogをご利用いただいているそうで、タスクの優先順位の決め方も教えていただきました。
【タスク化までの流れ】
- 顧客・営業の声(顧客接点)
- 対応・打ち手(案)プロット(顧客接点/認識揃え)
- 優先順位検討(認識揃え)
- 順序・全体感で計画化(認識揃え)
- タスク化(認識揃え)
- PBI化/タスク分解(Backlogへ登録)
4〜6の工程の中でBacklogに登録したチケットをリスト型で表示し、優先順位でソートをかけた時にドラッグ&ドロップで並び変えたいというご要望もいただきました。
開発の進め方やコミュニケーションの取り方は大変参考になりました。
仮説・検証からフィードバックを得て、開発までの工程をより早くするために、バーチャルオフィスのツールを組み合わせて進めるなど、開発推進への工夫は良いと思います。
タスク化までの流れで述べた1〜3も顧客からのフィードバックを単純に開発に反映するのではなく、グロースの仮説と工数を天秤にかけながら優先順位を決めることはなかなか難しいことだと思います。
また、その上でチーム内の認識を擦り合わせるのは普段からチーム一丸となってプロジェクトに取り組んでいないと、ここまでのまとまりとスピード感で開発を進めることは難しいのではないかと思います。
交流会
今回、初開催となったJBUG鹿児島には福岡や宮崎から来られた方もいました。
各セッションいずれも内容が充実しており、参加者の方々から多くの質問も飛び交いました。
また、九州では福岡でJBUGをやっていますし、過去には宮崎でも開催したことがあります。今後は未開催の場所での開催もそうですが、過去開催の場所でも再度開催し、九州全体を盛り上げていきたい、との気運が高まりました!!
開催に向け準備されたおおしろさん、岩倉さん、大原さん、上塘さん、西田さん、濱田さん、小田原さんありがとうございました!!
また、登壇者の皆さまもお疲れ様でした!お忙しい中ご準備いただきありがとうございました!
また次回もよろしくお願いします。一緒に九州を盛り上げて行きましょう♪
次回以降のJBUGについて
イベントの詳細及び参加申し込みはこちらからどうぞ👇
JBUGについて
JBUG(ジェイバグ:Japan Backlog User Group)は、Backlogユーザーによるコミュニティです。現在はオフラインやオンラインでのイベント開催をメインに、Backlogの話だけに止まらず、プロジェクトマネジメント全般やチームコミュニケーション、働き方などについても意見交換を図っています。
プロジェクトマネジメントは、全ての業種/職種において必須のスキルである一方、そのノウハウが学べる場はあまり多くありません。
Backlogは国内最大級のプロジェクトマネジメントツールであり、すでに100万人を超えるユーザーがいることから、「プロジェクトマネジメント」「仕事のうまい進め方」に関する知識やテクニック、ノウハウを学び合うことをねらいとして、Backlogユーザーによって、JBUGが発足されました。
実体験から学んだ知見やノウハウのシェアを通し、より「働くを楽しくする」を実現したいと思っています。
あなたの街でもJBUGのイベントを開催しませんか?
これまで、北海道、宮城、東京、愛知、静岡、大阪、兵庫、高知、岡山、広島、福岡、宮崎、鹿児島、沖縄にてJBUGのイベントが開催されました。
いずれも、「イベントをやろう!」というBacklogユーザーさんが主体となり、リーダーとして話を進めてくださっています。もしあなたがBacklogユーザーで、「私の住む街でもJBUGを開催しようかな?」と思ったら、ぜひお気軽にJBUGのフォームからご連絡ください!Backlog運営メンバーの方々と一緒に、開催時期やテーマについて考えましょう!
Backlogの開発・提供のみならず、プロジェクトマネジメントのリアルなノウハウや知見を共有する場をオフライン、オンライン問わず増やしていくことにより、「働く」を楽しくしていきたいと考えています。
それでは、JBUGのイベントでBacklogユーザーのみなさまにお会いできることを楽しみにしています!
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