100名超のタスク管理をBacklogに一元化!アライドアーキテクツの拠点・部署を超えた「コミュニケーションハブ」の作り方
Backlog導入前の課題
■ コミュニケーションと業務効率化のためのツールが乱立
■ プロジェクトスケジュールの管理コストがかかっている
■ 開発拠点となっているベトナムとのミスコミュニケーション
Backlog導入後の効果
■ 部署ごとに乱立していたツールをBacklog1つに集約し、100名超のタスク管理とコミュニケーションの一元化に成功
■ エクセルで月20時間は発生していたであろうプロジェクト管理の作業負担を軽減
■ ベトナム開発チームと国内ビジネスチームの「コミュニケーションハブ」がBacklogで作れた
アライドアーキテクツでは、全社共通のタスク管理ツールとしてBacklogを利用し、Cacooとの連携も行っています。「Backlog導入で部署単位で散らばっていた6つのツールを1つに集約し、海外拠点を含めた100名超規模のコミュニケーションハブが作れた」と語る、brandtouchのプロダクトマネージャー、デザイナー、カスタマーサクセスの各担当者に、Backlog導入後の効果をお伺いしました。
目次
アライドアーキテクツの100名超規模のタスク管理を支えるBacklog
――アライドアーキテクツ様の事業概要について教えてください。
春日優希(かすが・ゆうき):アライドアーキテクツは「ソーシャルテクノロジーで、世界中の人と企業をつなぐ」をミッションに「ファン・リレーションシップ・デザイン(FRD)」を軸とした事業を展開しています。
具体的には、メディアや広告の多様化にともなって生まれる、マーケティング課題の解決において「ファン」との関係性を活用した施策を実行する為のプロダクト群を開発しています。私たちのチームでは、生活者の体験起点のマーケティングを促進するプラットフォーム「brandtouch」を開発・運営しています。
――タスク管理の標準ツールとして全社的にBacklogを使われているそうですね。
相原幸司(あいはら・こうじ):はい。基本的にほぼすべての社員がBacklogのアカウントを持っており、プロジェクトがキックオフされたタイミングで、工程管理のスタンダードツールとしてBacklogを全員で使うというアクションが浸透しています。
Backlogは、当初はデザイン業務において、ディレクターとデザイナーが使い始め、その後プロダクトの開発においても本格的に使うようになりました。また徐々に営業メンバーも弊社サービスを利用するお客様とのやりとりにも応用するようになり、今ではメンバーが各業務に合わせて活用するようになりました。現在では100アカウントを超えており「アライドアーキテクツのタスク管理ツールといえばBacklog」と言えるほど、社内の標準ツールになっていますね。
――Backlogを導入する前の課題と効果について教えてください。
相原:開発チームとビジネスチームの協業が促進できました。Backlog導入前に開発チームで使用していたRedmineは、ユーザーインターフェースが開発向けで、営業職のメンバーなど開発者以外にはどうしても敷居が高かったんです。プロジェクトに関わる全員が職種の垣根を超えて利用できるツールを探して行き着いたのが、Backlogでした。
他にも、散らばっていた業務効率化のためのツールを統一できたのも大きな効果でした。Backlogを導入したのは2012年でしたが、当時は外部委託先のデザイナーや派遣の方など、相手に合わせてツールを使っていました。キャンペーンページのやりとりだけでも、6つほどのツールが乱立していました。管理はできていましたが「スケジュール管理」と「コミュニケーション」で複数のツールを使うのは煩雑だったのです。
エクセルで月20時間は発生していたであろうプロジェクト管理の作業負担を軽減
――Backlogで効率化できた作業やツールの一例を教えてください。
姫井教考(ひめい・のりたか):brandtouchの開発を例にあげます。同サービスは、ビジネス設計や運用は日本、開発はベトナムというように分担しています。職種だけでなく、拠点を超えて開発・運用をしているので、使用するツールも増えてしまいがちでした。
例をあげると、プロジェクトとタスクの進捗管理はエクセルとGoogle Docs、コミュニケーションはメールとチャットでした。タスク管理とコミュニケーションだけでも4つのツールに情報が散らばっていましたが、Backlogに集約して情報の一元化が図れたので、プロジェクト管理の負担がだいぶ軽減できました。
――プロジェクト管理に関する定量的な効果はありましたか?
姫井:前職では、プロジェクトのスケジュール管理にエクセルを使って、表作成からはじめていました。その当時の作業負担と照らし合わせて、仮にいまBacklogが無くエクセルで作業をしていた場合、1日1時間はスケジュール管理に費やす作業が発生していたと感じます。1週間で5時間、月20時間程度の作業負担を軽減できたと感じると、恩恵は大きいです。
また、Backlogはタスクを登録するとガントチャートが自動で生成され、更新内容はガントチャートに自動で反映されます。言い換えると、私のようなプロダクトマネージャーが主体者とならずに、作業担当者が主体となってガントチャートの作成や更新ができるのも便利な点だと感じます。
ビジネスメンバーと開発メンバーの協業をBacklogで促進
――Backlogを導入したことでタスク管理はどのように効率化されましたか?
姫井:プロダクトマネージャーに集約されていた、タスク管理の一連の作業を作業担当者にも分担できるようになりました。タスク管理は、タスクの登録、更新、レビュー、完了まで、一連の流れがありますが、課題の登録と更新については、課題の粒度や小課題ルールなどを決めて、テンプレートを活用した運用に切り替えられました。
加えて、Backlogの親子課題機能も便利です。従来のタスク管理では、タスク同士の関係がわかりづらかったのですが、Backlogの親と子でタスクを管理する機能のおかげで、タスク同士の関係性を時系列で把握しやすくなりました。
――Backlogを導入したことでチームコミュニケーションに変化はありましたか?
姫井:Backlogで課題を作成するときに関係者に通知することで、チーム内のコミュニケーションが円滑になり、誰が何を進めているのか、その役割も明確になりました。Backlogでプロジェクトの全体像を把握できるようになったので、部署や拠点の垣根を超えたコミュニケーションも活発になったようにも思います。
Backlog導入のおかげで、タスクの進捗を各自で更新するという、プロジェクト管理の自律性が育ち、プロダクトを自分ごと化して推進できるようになりました。また、ベトナム拠点のも含めたチームのコンセプトとして掲げている「One Team, One Goal」を体現し、Backlog導入前の課題であったビジネスチームと開発チームの協業を実現できました。
情報伝達がよりスムーズになる、BacklogとCacooの連携ワザ
――オンライン作図ツールのCacooも業務で利用されているそうですね。
相原:はい。デザイナーが主に利用しています。Cacooを導入して、brandtouchのユーザーインターフェースをデザインする際の要件定義や設計書作成の進め方が変わりました。Cacoo導入前は、ホワイトボードで文字として書き起こしたものを、Illustratorでフローとして図にまとめるといった流れでしたが、Cacooを導入したことで流れを効率化できました。
春日:カスタマーサクセスでもCacooを利用しています。ワイヤー設計時より、ビジネスメンバーも交えて利用しており、認識齟齬が無いか、気づきやワーディングをコメントで提案する等積極的に活用しています。
――CacooとBacklogの併用についてはいかがですか?
相原:Cacooで作成したフロー図は、Backlogのチケットに貼り付けて、他のメンバーに共有しています。BacklogにCacooのリンクを貼ると小窓で表示されるので、どの図が展開されるのか一目でわかりやすく、助かっています。またベトナム拠点のメンバーに仕様書として用いることも多いです。言葉だけでは伝わりづらいイメージを共有するのには重宝しています。
ベトナム拠点との「コミュニケーションのハブ」としてのBacklog活用
――ベトナム拠点でもBacklogを活用されていますが、導入はどのように進めましたか?
姫井:日本でBacklogの使い方を学んだチームメンバーがベトナム拠点であるAllied Tech Baseを立ち上げました。Backlogは日本語と英語の2ヵ国語対応なので言語の切り替えが簡単にでき、コミュニケーションコストが解消されていることが円滑な導入の理由だと思います。
――Backlog導入でベトナム拠点とのコミュニケーションに効果はありましたか?
弊社では、ベトナム拠点との協業をOne Team One Goalで進めています。以前は、ピラミッド的な関係性でコンテキストが合わなかったのですが、Backlogを導入したおかげで、ベトナム拠点のチームとのフラットな関係性ができています。ステートメントの中で誰のために誰がやる必要があるのかを明確にすることで、ベトナムにいるエンジニアからも意見が出てくるようになり、様々な視点を取り入れることができるようになりました。
――アライドアーキテクツのコミュニケーションを促進させるために、Backlogの活用計画はありますか?
姫井:Backlogを全社共通のタスク管理ツールとして統一できたことで、チームや拠点をまたぐメンバー全員が参加できる体制が生まれ、部署だけでなく拠点を超えたコミュニケーションハブとしての機能を果たしています。引き続き、拠点を超えて全社的にBacklogを浸透させていきたいです。
相原:Backlogは、brandtouchに関する設計書やプロトタイピングなど、デザインの成果物を集約する場所になっています。業種を超えたチームが共同作業をすることで生まれた成果物とそのプロセスが集約されています。こうした面でもBacklogをコミュニケーションのハブとして重宝していきたいです。
春日:カスタマーサクセスでは、社内だけでなく、クライアントとのプロジェクト進行にもBacklogを活用していきたいです。現状だとクライアントにあわせてツールを柔軟に変えることも多いですが、将来的には社外とのコミュニケーションハブにして、スムーズなプロジェクト進行を目指したいです。
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※掲載内容は取材当時のものです。