8月も中盤に差し掛かり、子どもたちの夏休みも折り返し地点を迎えようとしています。毎年夏休みの最終週は宿題に追われてゆっくりできない!という親子も多いはず。長い期間で複数のタスクを計画的にこなしていく必要がある夏休みの宿題はまさにプロジェクトそのものです。本記事では、ヌーラボ社員である筆者が、プロジェクト・タスク管理テクニックを用いて、宿題のスケジュール管理を行った方法をご紹介したいと思います。
目次
宿題に気が乗らないときの対応方法
宿題、それは子どもにとって、この世で一番憂鬱なものの1つですよね。「何で宿題をしないといけないの?(訳:宿題なんてしたくないよ😣)」というのは、親になると一度は聞かれる質問だと思います。
宿題の意義や是非についてここで述べることはしませんが、気が乗らない場合でもどうにかやってもらうためには、以下のような対応が考えられるでしょうか。
- 何もしない(気が乗らないまま着手する など)
- やらなかった場合のペナルティをイメージさせる(先生に怒られるよ など)
- 別のご褒美をあげる(終わったらゲームしていいよ など)
- 楽しみながらやれる仕組みを作る
「1. 何もしない」もしくは「2. ペナルティをイメージさせる」というのは、よくあるパターンではないでしょうか。ただし、これらの方法ではやりたくないというマイナスの感情をそのままひきづってしまうことも多く、本人のモチベーションも上がりません。
「3. 別のご褒美をあげる」というパターンもありますね。1.2と比較して宿題を終わらせようというポジティブな感情を引き出せますが、ご褒美がエスカレートしていくこともあり、少し考えものです。
というわけで、最後の「4. 楽しみながらやれる仕組みを作る」というのが一番良さそうです。様々な方法が考えられますが、本記事ではやっている宿題・やった宿題を目に見えやすくする方法をご紹介していきたいと思います。子どもは大人と比べ目に見えないものを扱うことがより難しいといわれるため、「見やすくする」ことは子どものモチベーションを上げるためにとても効果的です。
やるべきことを見える化し、スケジュール管理も並行して行えるガントチャートの活用もご検討ください。
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やっている宿題・やった宿題を見えやすくするアイデア
ここでは、宿題の進捗状況を見えやすくするためのアイデアを粒度別(宿題全て、1日単位、宿題ごと)に3つご紹介します。
- 宿題全て:全宿題の進捗状況を「バーンダウンチャート」で見える化
- 1日単位:やらなければいけない宿題を「タスクボード(カンバン)」にプロット
- 宿題ごと:1つひとつの宿題をタイマーで区切ってリズム良く
全宿題の進捗状況を「バーンダウンチャート」で見える化
夏休みの宿題が普段と違うのは、1ヶ月以上と期間が長いことでしょうか。期間が長いとだらだらしてしまい、最終的に遅れがちになる現象は「学生症候群」という名称で知られています。
納期のある作業を行う際に、余裕時間があればあるほど、実際に作業を開始する時期を遅らせてしまうという、多くの人間に見られる心理的行動特性のこと。
http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0612/06/news107.html – 学生症候群(がくせいしょうこうぐん)
学生症候群を軽減するために、一度に夏休み分全部の宿題を出すのではなく、登校日ごとに小分けして宿題を出す学校もあるようですね。
ここでおすすめしたいのが、プロジェクト管理で使われるバーンダウンチャートです。「全ての宿題を終わらせるためには、この日までにここまで終わらせなければならない」というペースが掴みやすいので、夏休みという長丁場でも日々のペースを見失わずに宿題に取り組みやすくなります。
1日単位のToDoを「タスクボード(カンバン)」にプロット
夏休み中は、1日単位で見てもやるべき宿題が多くなります。朝起きてラジオ体操してから、ひまわりに水をやり、音読や算数ドリル、毎日の日記を書いて、ときには自由工作を・・・と、やることが多くてその日に何をしないといけないかを忘れがちになります。
そんなときは、タスクボードがおすすめです。やるべき宿題を全部書き出して、ToDo / Doing / Doneのレーンに分割します。やった宿題は、どんどんDoneに移動していきましょう。
タスクボードを作るには、ホワイトボードが家庭にあればベストですが、ないご家庭の方が多いでしょう。そんな時は冷蔵庫を有効活用するのもおすすめです。
1つひとつの宿題はタイマーで区切ってリズム良く
1つひとつの宿題に対応する際に使いたいのがポモドーロテクニックを用いた時間管理術です。このアイデアは、保護者面談で先生から教えてもらいました。
「宿題やお手伝いをやってても、飽きてすぐ別のことを始めちゃうし、なかなかぱっと終わらないんです。どうすればいいでしょうか?」と先生に聞いたところ、「子どもにとっては、〇〇までにやろうね、といってもなかなか難しいものです。なので、タイマーや砂時計を使って、これが終わるまでにやってみようね、という声かけがいいかもしれません」というアドバイスをもらいました。
大きなタスクを小さく分割して、休憩をはさみながら小タスクを完了していくという方法論はポモドーロテクニックとして多くの人に実践されています。いつまでに何をすべきかが明確になるため、集中向上や効率UPが期待されると言われています。さっそくタイマーで試してみましたが、砂時計を使うとより視覚的に見えやすく、子どもたちに分かりやすいかもしれません。
さて、本記事ではプロジェクト管理のテクニックを使って子どもの宿題に楽しく計画的に取り組むアイデアをご紹介してきました。子どもたちの宿題に限らず、大人が仕事をする際に実践できるアイデアもあります。上手に取り入れていきたいですね。
なお、さも完璧に宿題のスケジュール管理をやっているかのように書いていますが筆者自身は全然実践できておらず、まさに「言うは易く行うは難し」というのを実感しています。今年の夏休み、いや、来年の夏休みから頑張ってみようと思ってます・・・。
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