Backlog導入前後で、組織はどう変わったのか?ツール導入“その後”の効果と、次の未来|NuWaveイベントレポート

2026年5月20日(水)、第1回NuWaveイベントを東京にて開催しました。

今回のテーマは「Backlog導入前後で、組織はどう変わったのか?ツール導入“その後”の効果と、次の未来」。

Backlogを導入したはいいけれど、「メンバーがなかなか使ってくれない」「ツールは変わったのに、仕事のやり方は変わっていない」

そんな悩みを抱えるチームは少なくありません。

ツールの導入はゴールではなく、あくまでスタート地点。本当に変化が生まれるのは、ツールを使いこなし、チームの行動や文化が変わっていったその先にあります。

今回のNuWaveでは、Backlog導入後に組織がどう変わったか、そして「次の波」としてどんな可能性を見据えているか、2名のユーザーさまにリアルな実践をご共有いただきました。当日の内容をまとめましたので、ぜひご一読ください。

※掲載内容はすべてイベント開催当日時点の情報です。

“スピードと成功体験を” 答えのない挑戦でのBacklogの活かし方

ご登壇者紹介

東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社
デジタルソリューション技術営業/企画
江川 宇倫 様

新しい事業領域に挑むチームが直面するのは、「スピードが上がらない」「正解が見えない」「思いを言語化できず、周りがついてこない」という3つの壁です。江川さんはこれを「チームビルディングの不足、つまり自分たちの殻に閉じこもっていた状態」と振り返ります。

そこでチームが決めたのは、Backlogを活用して殻を破るというアプローチでした。グランドルールはシンプルに3つ、「細かいルールより、スピードを優先する」「まず動く、既成事実を作る」「意見が対立しても判断を素早く回す」です。

大きなゴールを一直線に目指すのではなく、小さな人参(ゴール)を設定し、チームが走り続けられる仕組みを設計しました。

具体的には、気になったことや試してみたいことはすべてBacklogの課題に起票。進んだアウトプットはメモ欄に一言でもよいから書き残す。炎上マークがついても気にせず、動かないものは廃棄して前に進む。

この運用で、約10ヶ月で300枚超のアウトプットが蓄積され、仮説検証のスピードと質が大きく向上しました。結果として、価値基準・組織・経験という3つの溝が埋まり、「周りから頼られる組織」へと成長できたといいます。Backlogに残された膨大なメモは生きたノウハウの宝庫であり、AIアシスタントとの連携で次の可能性も広がっていると話してくださいました。

Backlog 導⼊をきっかけに組織をアップデート|次なる波への展望

ご登壇者紹介

アイティメディア株式会社
メディア・テクノロジー本部
めんふく 様

Backlog歴10年以上のめんふくさんが直面したのは、20年間使い続けた社内ツールからの移行という課題でした。

まず着手したのは現状把握です。ログ分析でリアルな利用状況を可視化し、パレートの法則を応用して利用頻度の高いメンバーにアンケートを実施。見えてきた課題は機能面(UIの古さ・通知がメールのみ)と運用面(窓口・ルールの未整理・依頼が自由記述で属人的)の2軸でした。

移行にあたって意識したのは「現状維持バイアスへの処方箋」として、いきなり全面移行するのではなく半年間のトライアルを設けることです。前半3ヶ月は定型依頼の標準化に集中し、後半3ヶ月で非定型依頼へと段階的に拡張。説明会はオンラインで録画を残し、依頼者向け・対応者向けで内容を分けるなど、情報提供の均一化にも気を配りました。通知アカウントのアイコンに「走るフクロウのヒナ」を採用したのも、強制ではなく自然と行動を促す「ナッジ」の工夫です。

導入後の成果は数字にも表れました。放置課題はゼロに、リードタイムは大幅に短縮、利用者の約7割がBacklogに満足と回答。BacklogのAPIとGoogle スプレッドシート・GASを組み合わせた自動リマインド・フォロー通知の仕組みが、この変化を後押ししました。今後は蓄積されたナレッジの活用、他部署への展開、Backlog AIアシスタントを活用した棚卸しといった「次なる波」を見据えています。

▼登壇資料はこちら(bラボ掲載)
https://backlog-community-lab.backlog.com/chats/rq2eibpkse6uelyb

パネルトーク・グループワーク

パネリスト:江川 宇倫様、めんふく様
ファシリテーター:株式会社ヌーラボ 河野千里

後半はパネルトークとグループワークを実施しました。モデレーターを務めた河野の進行のもと、「導入時の抵抗感をどう乗り越えたか」をテーマに対話が広がりました。

江川さんからは「上司をExcelではなくBacklogを使う理由で説得するために、自分の原体験を話した」というエピソードが。自分がクライアントとしてBacklogを使ったとき、大きな組織の仕事がこれまでにないスピードで動いたこと、その実感を言葉にして共有することで、理解を得ていったといいます。

めんふくさんは「変えたい人と、絶対に変えたくない人の温度差がある」と率直に話してくださいました。そのギャップを埋めるために、トライアルという「まず試す場」を設け、使いながらルールを育てていく姿勢が大切だったと語られました。

グループワークでは参加者それぞれが自チームの課題と照らし合わせながら意見を交わし、会場は実践的な対話の熱気に包まれました。

参加者の声

成功体験と仕組みづくりの話が印象に残りました

課題を見つめ直し、どうしたら浸透するかを考え直す良い機会になりました

ユーザー会を終えて

今回のNuWave Vol.1では、「ツールの導入後にどう変わったか」という問いに対して、2つの異なるアプローチから実践が共有されました。

共通していたのは、Backlogを「仕事の記録と前進の装置」として使い、小さな成功体験を積み上げながら、チームとしての自信と行動力を育てていったことです。

正解のない挑戦でも、仕組みと文化が揃えば、チームは自ら動き出せる、そのことを力強く示してくれるイベントでした。

ご登壇いただいた江川さん、めんふくさん、そしてご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

NuWaveでは今後も、Backlogユーザーの実践知を共有し合える場をつくっていきます。次回のイベント情報もぜひお楽しみに。

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