ブログ熱の高まりを感じて、言語化の機会をどんどん増やしていこうと考えている中村です。こんにちは。
最近「Backlogを導入しようと思っている」もしくは「導入した」というお客様と話す機会が増えています。導入を検討しようと考えていただけることは、大変ありがたいことです。
しかし、その中で「せっかくBacklogを導入したのに、現場のメンバーが使ってくれないんです」「あの部署の人がBacklogを使わず、以前のやり方から変えてくれない」という相談を受けることが何度かあり、そのたびにどことなく違和感を抱いていたのでした。
というわけで今回は、Backlogを導入検討しているお客様と話している中で感じた、ツールや手法を導入する側とされる側の対立構造を取り上げてみます。
目次
「○○を使ってくれないんです」に抱いていた違和感
「使ってくれない」というのは、導入する側の論理です。導入される側にとって手間が増えるだけならば、なかなか前向きに進められないのは仕方がないことですよね。
…ちょっと待ってください。本当にそれで良いのでしょうか?導入する人とされる人が対立構造とまでは言い過ぎかもしれませんが、ツールの導入に対して同じ方向を向けていませんよね?
解決策ありきで進めていないか?
なぜ、ツールを導入する人とされる人なるのでしょうか?
一つの仮説として思い当たったのは、解決策(ソリューション)ありきで話していなだろうか?ということでした。図にすると、以下のような構図になります。
- 解決策を考える(例えば「プロジェクト管理ツールのBacklogを導入する」とか)
- 解決策によって解決される問題を考える(例えば「メールベースで課題管理してると、プロジェクト全体が把握しづらい」とか)
もちろん、1の解決策のみ考えて、2の問題について考えていない、ということは少ないでしょう。
しかし、解決策から入ると、どうしても解決策自体の良し悪しや、解決策によるデメリットが際立って見えてきます。例えば「Backlogを入れると、今までうまくやってたやり方ができなくなるので手間が増えるなあ」というデメリットなどが挙げられます。
これでは、導入する方とされる方の間で対立構造が生まれてしまいます。
問題ありきで進めて、みんなで同じ方向を向く
こうした対立構造を防ぐためにも、解決策ありきではなく「問題ありき」で考えてみましょう。
- 解決したい問題について、みんなで認識を合わせる
- 問題にとって適切な解決策を考える
問題ありきで解決策を考えることで、考えていた問題より、もっと解決すべき別の問題が上がるかもしれません。もしかすると、いま考えてる解決策よりも、もっと筋が良い解決策を思い浮かぶかもしれません。
導入する側とされる側がしっかりと議論を重ねることで、問題とその解決策に対して、みんなで同じ方向を向いて取り組んでいけます。そうすることで、「Aさんが使ってくれない」という一方的な押し付けとも言えるような問題は起こりづらくなりそうです。
ツールや手法を導入する前に考えたいこと
もちろん、現場によっては本記事で考慮していない要素が出てくるかもしれません。
たとえば、自社だけでなく外部の会社も巻き込んでツールを導入するケースでは、以上で述べたような「同じ方向を向くほどの密なコミュニケーション」が取れないという事情が発生しそうです。
とは言え、基本的には最後の図のように、導入する人とされる人が同じ方向を見ている関係になるのが理想ですよね。
無駄に対立構造ではなく、みんなで同じ方向を向く。こうした現場やチームは何より素敵だと思いますし、そんな現場が増えるように、僕たちも積極的に提案やお手伝いをしていきたいものです。
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