地域の垣根を超えて #JBUG Autumn 2021を開催しました!

こんにちは!ヌーラボでカスタマーサクセスを担当している牟田です。先日JBUG Autumn 2021を開催しました!(投稿が遅くなってしまいました)
普段はいろんな県主催で開催をしていますが、コロナウイルスの影響もあり、オフラインでの開催はまだ難しいのが現状です。
オンラインで開催するのであれば、地域や場所問わず、みんなのアイディアを持ち寄って開催しようという話になり、今回のスタイルに至りました。

オープニング:

JBUGでグラレコを担当してくださってる安積さんが描いた登壇者の方々の似顔絵にてスタート!雰囲気が和みますね。
総合司会は、JBUG大阪の駒田さんです。司会も上手。

 

 

 

セッション1:株式会社スノーピークビジネスソリューションズ松井さんによる「私がマネージャーになって1番最初にやったこと」

システム開発部門とシステム営業部門両方のマネージャーとして活躍されている松井さん。

性格は、超論理的思考派でとっても心配性とのこと。プロジェクトマネジメントを行う際には、これでもか!というほど石橋を叩いて、プロジェクトを進めるそうです。

2020年マネージャーに就任された当初、プロジェクトメンバーにリリース日が近かったので進捗状況を確認したところ、実は進捗が思わしくなく、リリースが危ういという事態に遭遇(実話だそうです)。

なぜそのような事になってしまったかを調査してみたところ、下記のようなことが浮かび上がってきました。

  • 口頭でのやり取りがメインになっていた
  • 業務内容が可視化されていない
  • スケジュール調整があまい

身に覚えがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、チームの状況を可視化させるためにBacklogを導入を決断されました。
ただ導入するだけでなく、夕会でタスクの進捗状況を毎日確認・修正・更新を毎日すると徹底した運用ルールを設定。

Backlogを導入して1年、アンケート調査をしたところ驚くべき結果が出ました。

  • スケジュールとやることが明確になっている 55%→100%
  • 進捗が予定通りか正確に把握できている 27%→100%

 

プロジェクトメンバーの方が自主的に行動してくださったことも重なり、素敵な結果となりました。
Backlogを導入するだけでは、ここまでの結果にはなりません。やはり、プロジェクト管理を行う大切さや管理の仕方を知っていただいたからこそ、このような結果になったと思います。
そこにBacklogがお手伝いできたことは嬉しく思っています。

 

そして、もう1つ嬉しいことがありました。
Backlog導入後、連続して月の予算達成をしており、今も続いていらっしゃるとのことでした。個人、チーム、会社の成長にここまで貢献できるとは、本当にサービス提供会社として嬉しいことです。

プロジェクト管理をなぜするのか?と周りから質問されたことがある方は、ぜひこんな効果が生まれるからとプロジェクトメンバーに伝えていただけるといいかと思います。

何度もセッション中にBacklogを連呼されていたので「Backlogの回し者ではないです」とおっしゃていましたが、若干信憑性が欠けていたかもしれません笑。

 

 

セッション2:株式会社ジーティーアイ 佐藤さんによる、合言葉は「「Backlog感出しますか」」

佐藤さんはIT業界歴20年と経験豊富で2012年福岡で株式会社ジーティーアイを起業されています。

 

ありがたいことに、Backlogを導入いただいているプロジェクトの現場も多いようです。日頃みなさまが、Backlogをどうやって使ったらタスクが進むのか?をテーマにお話を進めてくださいました。

 

Backlogはいろんな使い方ができますが、JBUGで発表されるかっこいいプロジェクト管理を真似るのが、Backlogを使いこなす近道とのこと。

  • Backlog感を出すコツは下記の通りです。
  • タスクを細かく分割して登録する
  • タスクの担当者をその都度変更する
  • ステータスをどんどん進める

 

やってるよ。と思う方もいらっしゃるとは思いますが、「タスクは細かく分割する」は例えばWebページであれば1ページ単位で分割するとなると、そこまで私はしてなかったなと参考になりました。

担当変更も、責任の所在を明確にすることは重要と思ってはいましたが、明確にすることで自分のタスクが一覧に表示され、やるべきことが分かり、仕事がはかどる→プロジェクトの進捗スピードが上がるまでの裏側まで考えてはいませんでした。
ステータスも同様で、タスクが細分化されていれば「処理中」になるタスクが増えるはずとのこと。確かに!と納得でした。状態に「観察中」を追加し、お客様の確認待ちが一眼で把握できるのは、わざわざ課題の中身を見ずに状況把握できるので、素敵な取り組みですね。

 

Backlogはこういう風に使うとかっこいいと思うことによって、プロジェクト進捗の精度が上がり、進みが良くなる。プロジェクトによって使い方は様々ではあるので、進化をさせていくことも重要ですね。

セッション中ではたくさんの名言がありました。ぜひ聞いてください。

 

LT1:安積さんによる「グラレコで猛攻撃に遭った後、プロマネとデザイナーに救われた話」

安積さんは、今回のオープニングや、最近のJBUGのグラレコ(グラフィックレコーディング)を担当されています。

大変お世話になっているグラレコですが、社内に浸透させるまで多くの苦労があったそうです。
話の本質をまとめるのがグラレコなのですが、会議の議事録をグラレコで行ったところ、なぜ従来通りのテキストではないのか?なぜ漫画で描くのか?と言われてしまい、一度は封印しましたが、社外での活動を評価され、今では社内で勉強会を開くようになるまでになったそうです。手前味噌ですが、コツコツやることは大事ですね。

そして、最後はみんなで絵を描くというレッスンがありました!Twitterには描いた絵が投稿されていて、普段とは少し違うJBUGで楽しかったです。

 

LT2:恩田さんによる「WikiとFigmaを活用したら全員ちょっと幸せになった話」

 

何度かJBUGで登壇していただき、株式会社デジタルキューブでPM、PMOとして活躍されている恩田さん。打ち合わせの時には、愛猫ちゃんがチラ見します。

受託開発チームのプロジェクトの進め方は、ベテラン揃いの精鋭チームということもあり、見る資料が多い、最新の資料がわからない、質問しても返事がないなど、やりづらさやモヤモヤした思いはありましたが、今まで勘と経験と気合で乗り切っていた部分もあったようです。

ダメなことですが、さすが経験値と言いそうでした。ただ、属人化してしまった仕事は、品質担保は難しくなってしまいます。
そこで2つのルールを決めました。

  • Wiki;プロジェクトに関わる主要な情報を全て
  • Figma:ビジュアルに関わる要件(開発作業時用)

 

これにより、チームでやるマインド、情報を探す時間の削減、余剰の時間が生じたことによってテストに時間をより費やすという成果が生まれたそうです。

 

情報は散らばっているよりも、当たり前ですが一つにまとめてある方が効率がいいということを改めて知ることができました。

 

TL3:Yoshidaさんによる「システムエンジニアとして過ごした2年間の振り返り」

Yoshidaさんは、社労士事務所の事務員をされていた時にKintoneでの開発を行い、転職をきっかけにエンジニアになられたキャリアのお持ちの方です。

登壇では、なんとBacklogを使ってLTを行ってくれました。
エンジニアになって約2年。困ることや悩んでいることもあるようです。

  • 業務知識の不足
  • 仕様のない状態で引き継がれたプロジェクトの管理
  • SEとPMを兼務すると時間が足りない

 

業務のやり取りはBacklog中心で行っており、スケジュールはお客様とエンジニアに共有することで、プロジェクトの終わりを明確にするように努めていらっしゃるようです。

プロジェクト管理についての悩みは、共感する方も多かったと思います。私も業務知識は、常にアップデートし続けないといけないと感じています。

 

そして、今回のメインイベント!
パネルセッション 「JBUGのプロマネに聞いてみたい、あんなことやこんなこと」

広島修道大学 佐藤先生、ARアドバンストテクノロジ株式会社 中野さん、株式会社日本経済新聞社 西馬さんと、とても豪華なメンバーです。

Slidoを利用し、みなさんから質問を受付しました。たくさんの質問をいただけました。

お題1:いまと昔のプロジェクトマネジメントで変わったなと思うこと

  • プロジェクト管理ツールが発展した
    昔は会議室にみんなで集まり付箋を使いながらプロジェクトを進めていただが、ツールが進化したことによって仕事が見える化し、チャットツールを活用することによってコミュニケーションを取りやすくなった。
  • プロダクトの内製化が進んだ
    パートナー企業さんと一緒に開発をすることが多かったが、社内のエンジニアも開発に携わることが増えてきた。そのため、プロダクトのマネジメントの概念も持つことが重要になってきた。
  • PMの立場の変化
    ルールや立場で、人を動かすということが時代が代わり段々通用しなくなってきた。健全な仕事をするようになってきたので、PMが絶対というような文化がなくなってきた印象。
  • 人権に対する考え方(笑)
    昔は、いかに仕事をしてもらうかを考えるのがPMの仕事だったけれども、今はいかに気持ちよく仕事をしてもらうか、疲弊せずに効率よくアウトプットを出してもらうかを考えるのが大事になっている。
    喝を入れるのも、時代にあった入れ方をする必要がある。モチベーションをあげることは大事だけど、背景が明確でない入れ方をすると、共感を得ることができない。

 

お題2:45歳定年説についてどう思っているか

  • ニーズがあれば、60歳でも70歳でも活躍できるが、ニーズがなければ30歳であっても活躍はできないと思っているが、年齢を重ねると昔と同じパフォーマンスを出せなくなる(体力の衰えなど含め)こともあるので、仕事の仕方をアップデートすべきではある。
  • 最新の考えで意思決定することが大事であるので、年齢は関係なく柔軟に対応できることが大切。ただ、経験によって意思決定できることもあるので、経験と勘も時には大事。

 

お題3:メンバーのレベルをあげながらプロジェクトを完遂するにはどうすべきか

  • 人のレベルに合わせて、指示の仕方を変えることは大事。コミュニケーションを均一にしないことで、個々が必要している経験を与えることで、レベルが変わる。
  • 「レベルをあげる」は、個々のレベルをあげるのか、プロジェクト全体のレベルをあげるのかで、やり方が異なる。プロジェクトの規模によって、組み合わせて実施することが大事。

 

お題4:殺伐としている雰囲気の時どうするのか

  • リーダーこそ、ユーモア力が大事。トップが緩急をコントロールしてあげることが、プロジェクトの雰囲気が変わる。
  • オンラインになってから、見えない雰囲気も多くあるのでチャットでフォローしたり、絵文字を使ったりで場を和ませる努力が必要。
  • 雰囲気が悪くなる前に察することが、そもそも大事。早めにみんながモヤモヤしている芽を摘んでおかないと、後々対応が大変になってきてしまう。理由を早く知ることが大事。

 

お題5:管理されたくないメンバーやお客様がいる場合の対応方法

  • アウトプット、成果を出してもらうように依頼し、途中のプロセスはこっそり覗く。他に手をかけるべきメンバーに時間を割く方がいい。
  • 管理されたくないと言う思いに至った経緯が、自分との関係性や仕事へのモチベーションが関係していて本質が異なることもあるので、コミュニケーションを取ることが大事。

 

お題6:プロジェクトのタスク・進捗管理を全メンバーでどれぐらいの頻度でやるべきか

  • メンバーのスキル、プロジェクトの規模によって最適な回数を決めるのがPMの仕事ではありますが、基本は週次が推奨されている。
  • PMがキックオフのタイミングで、全体設計をすることが大事だけれども、メンバーからアイディアをもらいながら調整をするのもいいのではないか。
  • PMが聞きたいタイミング。自分の責任で対応できる範囲によって異なる。問題が起きている時は毎日する必要があったりと、状況によって適正な回数を行えばいい。

 

もっとたくさん参考になる回答があったのですが、一部抜粋し記載しました。セッションは40-50分ぐらいのお時間だったのですが、足りなくてもっと聞きたい気持ち満載で終了となりました。

途中地震があったりと、少しハプニングがありましたが、ものすごい集中力で聞き入ってしまいました。

 

平日の夜遅くではありましたが、多くの方が参加しており、プロジェクトマネジメントの話は常に興味・関心があるのだなと、再認しました。

 

最後に

今回の運営を行っていただいた、中道さん、駒田さん、井上さん、安積さん、さん、お疲れ様でした。

JBUGについて

JBUG(ジェイバグ:Japan Backlog User Group)は、Backlogユーザーによるコミュニティです。現在はオフラインやオンラインでのイベント開催をメインに、Backlogの話だけに止まらず、プロジェクトマネジメント全般やチームコミュニケーション、働き方などについても意見交換を図っています

プロジェクトマネジメントは、全ての業種/職種において必須のスキルである一方、そのノウハウが学べる場はあまり多くありません。

Backlogは国内最大級のプロジェクトマネジメントツールであり、すでに100万人を超えるユーザーがいることから、「プロジェクトマネジメント」「仕事のうまい進め方」に関する知識やテクニック、ノウハウを学び合うことをねらいとして、Backlogユーザーによって、JBUGが発足されました。

実体験から学んだ知見やノウハウのシェアを通し、より「働くを楽しくする」を実現したいと思っています。

あなたの街でもJBUGのイベントを開催しませんか?

これまで、北海道、東京、愛知、静岡、大阪、兵庫、高知、岡山、広島、福岡、宮崎、沖縄にてJBUGのイベントが開催されました。

いずれも、「イベントをやろう!」というBacklogユーザーさんが主体となり、リーダーとして話を進めてくださっています。もしあなたがBacklogユーザーで、「私の住む街でもJBUGを開催しようかな?」と思ったら、ぜひお気軽にJBUGのフォームからご連絡ください!Backlog運営メンバーの方々と一緒に、開催時期やテーマについて考えましょう!

Backlogの開発・提供のみならず、プロジェクトマネジメントのリアルなノウハウや知見を共有する場をオフライン、オンライン問わず増やしていくことにより、「働く」を楽しくしていきたいと考えています。

それでは、JBUGのイベントでBacklogユーザーのみなさまにお会いできることを楽しみにしています!

 

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