プロセスの可視化で業務効率UP!マーケティング支援フュージョンのBacklog活用術
Backlog導入前の課題
全社共通のプロジェクト管理としてガントチャート型のツールを利用していたが、業務を細かく可視化するのに向いていなかった
Backlog導入後の効果
Backlog導入で開発だけでなくマーケターやビジネスサイドのメンバーにもチケット管理が浸透。マーケティングプロセスの可視化を実現
仕様や画面は現行バージョンと異なる可能性があります。
Backlogの最新版についてはこちらからご確認ください。
ダイレクトマーケティングエージェンシーのフュージョンでは約120名のプロジェクト管理にBacklogを活用しています。営業からプランニング、リサーチ、効果分析まで、複雑なマーケティングのプロセスの可視化にBacklogが適している理由をお話いただきました。
―事業概要について教えてください。
フュージョン株式会社は、2018年で設立27年目を迎えるダイレクトマーケティングエージェンシーです。コンサルティング、データ分析、システム設計 / 構築などを行う総合マーケティングサービスプロバイダです。
具体的には、戦略策定から購買データ分析、マーケティングに関するシステムのサポート、クリエイティブ制作、効果測定など、ダイレクトマーケティングに関わる業務のすべてを提供できることを強みとしています。札幌の本社に制作や戦略策定の部隊を置き、東京と福岡にも拠点を持っています。
―組織構成について教えてもらえますか?
川岡:2018年4月時点で全社員は70人ほどいます。内訳としては、ダイレクトプロモーション、アナリティクス、マーケティングシステムのメンバーで半数以上、セールスにあたるアカウントプランナーが約20名といった組織構成です。
私はマーケティングシステムを開発する部署に所属しています。クライアントのマーケティング活動を支えるシステムの運用管理とチームマネジメントを主に担当しています。
新井:私は社内ITの推進役として、社内でのITツールの管理 / 運用から、情報セキュリティ対策などを幅広く担当しています。加えて、社外のWeb制作会社と協力してコーポレートサイトのリニューアルなども担当しています。
”顧客のニーズを発掘して施策を立てる” マーケティングならではのクリエイティブ・プロセスをBacklogで可視化
―プロジェクト管理にどのような悩みがあってBacklogを導入したのでしょうか?
新井:社内外での情報共有と課題管理ですね。弊社でBacklogを本格的に導入したのは1年半前ですが、以前は全社共通のプロジェクト管理にガントチャート型のツールを利用していました。
ツールの特性上、個人のタスクや期限などをチケットで管理できなかったので、メンバーがプロジェクト管理独特の操作感に慣れることができず、使うメンバー、使わないメンバーにばらつきがあるという課題感がありました。
川岡:開発チームではソースコードの管理を目的に別のツールを使っていました。当時は部単位で導入しているツールが異なっていましたね。
―ツールが統一されていないことでどのような問題が起きていましたか?
川岡:個々人で異なるツールを利用してしまうと、コミュニケーションロスが発生したり、ナレッジの蓄積がうまくいかなかったり・・・ということが起きます。
特に、弊社のようなマーケティング会社は、お客様、営業、マーケター、アナリティクスチーム、制作チームなどさまざまな職種のメンバーがプロジェクトに関わります。このような環境下でプロジェクトを円滑に進めるためには、コミュニケーションロスを防ぎ、伝言ゲームを適切に可視化することが重要だったのです。
―マーケティング会社にとって、プロセスの”可視化”とはどういう状態を指すのでしょうか?
川岡:タスクの担当者と期限に加えて、意思決定のプロセスもしっかりと記録されている状態ですね。マーケティングは顧客のニーズありきなので、なぜこの施策なのか、なぜこのシステムを開発するのか、などの意思決定のプロセスをチケットにしっかりと記録することもプロジェクトを円滑に進めるテクニックだと考えています。
新井:Backlogを導入して、プロセスを可視化できるようになったことで「プロジェクト管理」という概念が社内に浸透したと感じています。「なぜプロジェクト管理ツールを導入するべきなのか」といった根本的な理由に組織全体で気がつけたと感じています。
目次
シンプルで扱いやすいデザインはマーケターやセールスなどのビジネスサイドのプロジェクト管理にも最適
―Backlogを導入したきっかけと効果はいかがでしたか?
新井:Backlogはマーケティング支援先のお客様の紹介で知りました。正式導入の決め手は、シンプルで使いやすいデザインですね。
弊社はマーケターやセールスが組織の大半を占める会社なので、開発者向けの管理ツールに見られるような独特さの無いBacklogのデザインは操作性も含めて、とても相性がよかったのです。実際に、以前のツールではアクティブなユーザーが30~40名でしたが、Backlogでは、パートナーやクライアントも含め約120名が使うようになりました。
川岡:自分たちが使ってみて良かったので「お客様も使えるのではないか?」という仮説のもと、現在は社外のお客様を弊社のスペースに招待して共同でプロジェクト管理をしています。
―課題感として抱いていた、情報共有のしづらさやナレッジの蓄積ができないといった問題に対する効果はいかがでしたか?
川岡:まだまだ啓蒙活動を続けている最中ではありますが、社内のあらゆる情報を記録して可視化できるようになったことで、1年半前と比較して情報共有やナレッジのシェアといった面で業務の進め方がだいぶ変わったと感じています。
―Backlogを使って、情報共有やナレッジの蓄積をどのように改善できましたか?
川岡:私は2つあります。1つはバグ管理の変化です。以前は、お客様から電話で報告されたバグをサポートからメールで伝達してもらっていましたが、Backlogで課題を立てて報告してもらうようになりました。これにより、対応漏れがなくなったり、バグの追跡をバージョン管理できたりするようになりました。
2つめに、週報などの情報共有の習慣が身につきました。私のチームでは、週ごとに親課題を立てて、メンバーごとに子課題を登録して週報をあげてもらっています。マネージャーとしてメンバーの活動内容がとても見やすくなりました。
新井:私は社内システムの操作マニュアルをBacklogのWikiで管理するようになったことで、マニュアルの作成 / 共有のスピードが大幅に改善できたと感じています。
以前はパワーポイントでマニュアルを作成していたのですが、パパッと作成できないことが理由でマニュアル化がなかなか進められなかったのです。加えて、ファイルサーバーで管理していたため、社内に広報しなければ読まれないという事態も起きていました。
Backlog導入後は、Markdown(マークダウン)で気軽に書けるようになったことでマニュアル化も進み、管理もBacklog上でできるので、情報共有のコストがだいぶ少なくなりましたね。
“DevOpsの実現を目指して” 開発とビジネスサイドのメンバーがBacklogで密に連携
―マーケティング支援では、プロセスの可視化が重要だと仰っていましたが、プロセスを可視化するために活用している機能はありますか?
川岡:課題の期限と担当者のマスト設定です。これができるようになったことで、担当者が明確になり、個人の仕事が全体に見えるようになりました。確認漏れや進捗確認に費やす時間が圧倒的に少なくなりました。キーワード検索も有効活用しています。
新井:私は社内のITツールの管理からセキュリティ対策、コーポレートサイトのリニューアルなど、業務が多様なのですが、ダッシュボードから自分の課題一覧をすぐに見られるのが良いですね。他の業務との兼ね合いで期限通りの対応が難しいものについては、延期依頼をすぐに出せています。
―Wikiや検索など、Backlogを用いて自分たちや社内の情報共有を積極的にご改善されていますね。
新井:はい。個人的にはBacklogはプロジェクト管理という枠を超えた、社内ポータルサイトという感覚で、情報掲示板のように利用しています。
川岡:Backlogを導入して、全社的に情報共有の習慣ができたと感じています。以前のガントチャート型ツールでよく言われていた「使いづらい」という声は社内で滅多に聞かないですね。
―最後にマーケティング支援を事業とされるフュージョン様が考える、Backlogを導入することで得られる効果についてお伺いしてよろしいでしょうか?
川岡:マーケティングはお客様の課題を整理し、データ分析から施策の実行まで複数の職種が関わり、継続的な関係を構築するというプロセスを辿ります。これらのプロセスを可視化するのはなかなか難しく、誰にでも伝わるように細かく記録すると、情報量が多すぎて返って見えづらくなることもあります。
BacklogにはMarkdown(マークダウン)記法など、細かいところに情報を可視化するエッセンスが散りばめられています。だからこそ、マーケティングなど情報伝達や管理が難しい業務プロセスを、簡単かつスマートに管理できるのだと思います。
新井:昨今の流れとして、アジャイル開発やDevOpsなど、プロジェクトを円滑に進めるためのソフトウェア開発の手法がマーケティングなどのビジネスサイドにも応用されはじめています。
弊社もDevOpsなどを取り入れていますが、Backlogのようなビジネスサイドのメンバーが抵抗感無く使えるツールを導入できたことで、開発とビジネスが密に連携できるようになりました。プロジェクトをスピーディに成功させるためのきっかけとして、Backlogがさまざまな業種に広まっていくと良いなと思います。
—— ありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。