プロジェクト管理において、作業の進捗をわかりやすくメンバーに明示することは重要です。本記事では、課題の状態の定義について解説します。チームで円滑にプロジェクトを進めるために、課題の状態についての正しい定義と使い方について理解しておきましょう。
特にチームで進めるプロジェクトでは、チームリーダーやプロジェクトマネージャーに確認してもらう工程も発生します。このときに頻繁に使用される「処理済み」と「完了」の状態の定義についても記事内で丁寧に解説します。
課題の状態とは?
課題の状態は、大きく4つに分けることができます。
- 「未対応」:作業に未着手の状態
- 「処理中」:作業に着手している状態
- 「処理済み」:作業の成果物をチームリーダーやプロジェクトマネージャーに確認してもらう状態
- 「完了」:成果物のチェックが完了した状態(=リリースができた状態)
これらの課題の状態は一般的に広まっている定義です。課題管理ツールのBacklogでも同じ名称で課題を管理できます。
処理済みと完了の違い
未対応と処理中は、言葉も定義もシンプルなため、どのタイミングで使うべきかを理解しやすいでしょう。
では、処理済みと完了はどうでしょうか?この2つは、一見すると相違がないように思えますが、実はまったく異なる意味合いを持っています。
「処理済み」はディレクターやチームリーダーに成果物を確認してもらうタイミングで使用されます。「完了」は作業者ではなく、最終成果物を確認をした責任者が「成果物がリリースされても問題は無い」と判断したタイミングで使用されます。
例えば、キャンペーンページの制作プロジェクトを例に考えてみましょう。あなたはデザイナーで、ディレクターから渡されたイメージをもとにして、デザインという作業に着手します。このとき、課題の状態は「処理中」になっているでしょう。
そして、デザインが完成して、ディレクターに成果物として問題がないかを確認してもらう際に、課題の状態を「処理済み」に変更します。そして、ディレクターが成果物に問題がなくリリースしても良いと判断した場合に、課題の状態が「完了」にされ、そのタスクは閉じられます。
つまり、「処理済み」は作業者がプロジェクトやタスクの責任者に成果物を確認してもらう際に使われ、「完了」は最終成果物の品質に問題がないことを責任者が判断したときに、責任者によって使用されます。
これらは「承認プロセス」と呼ばれています。仮にこのような承認プロセスを取らなかった場合、最終成果物に不具合があっても誰も気づかずに外部に公開される危険性があります。このような流れで必ず確認をすることで、最終成果物に不具合が生じるリスクを最小限にすることができます。
工程管理の際はガントチャートの活用も併せてご検討ください。
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関連機能: ガントチャート | 機能 | Backlog
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状態の定義はチームで決める
以上が一般的なプロジェクト管理における課題の状態の定義です。
業務・プロジェクトの性質や運用ルールによっては、それぞれの状態が持つ意味を、業務の状況に合わせて変更したり、より明確に定義したりすることが必要になる場合もあります。
プロジェクトが始まる前に、どういう場合が処理中にあたるのか、処理済みや完了がどういう意味を持つのかをチームで取り決めて、明文化したルールとしてWikiなどに残しておきましょう。
さらに、チームリーダーは、チームメンバー1人ひとりが課題の状態の定義を説明できるように、適切にサポートをする必要があります。「課題の状態」の意味を再定義する際の注意点として「チームで必ず伝わる内容にすること」、「定義を決めたらチーム内で必ず統一すること」の2点を意識しましょう。そうすることで、チームメンバーにより円滑に課題の状態の定義を認識してもらえるようになります。
まとめ
プロジェクト管理における、課題の状態の定義とチームに適した使い方について解説しました。
繰り返しにはなりますが、課題の状態を表す用語とその意味を決定する際は、必ずチームメンバーの合意を取りましょう。自分たちのチームに最適な課題の状態の定義を設けて、作業の流れをチームに明示することで、課題管理やプロジェクト管理はより円滑に進むようになるでしょう。
(出典:Resolved vs closed: definitions vary, necessity doesn’t – Backlog)
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