最近、出張のときに地域限定モンスターと出会えるのが楽しみな中村です。突然ですがみなさん「ふりかえり」してますか?
仕事、家庭、趣味など、普段何気なくこなしていることを一度立ち止まってふりかえってみると、意外な気付きがあったり習慣を見直したりするヒントがあるものです。
そこで本記事では、私が個人で行っている「ふりかえり」のやり方と、色つき星取表やYWTなどの手法についてご紹介します。
目次
何のために個人でふりかえりをやるのか?
個人単位なのかチーム単位なのかに関わらず、ふりかえりは大事です。ふりかえりをしないと、自分のやり方を見つめ直して改善する機会がなく、なかなか成長につながらないからです。
その上で、あえて”個人で”ふりかえりをしている理由は、自分の中では言語化の訓練を大事にしているからです。
私の好きな漫画にアオアシというサッカー漫画があり、その中で下記のセリフがありますが、まさにこの辺を意識しています。
言語化もできないようなプレーなのだ。別の局面での再現もままならん。それでは駄目なんだよ…
言語化して自分の手にしているということです。すると、周りに明確な指示(コーチング)ができるんです。
また、ときにはチームのふりかえりに持っていく前に、自分の中で新しいふりかえりの手法を素振りすることもあります。あらかじめ素振りしておくと心の余裕もできますし、思ったよりハマる場面、ハマらない場面も体験できますしね。
ふりかえりのタイミング
私は日次・週次・月次でふりかえりをしています。
日次:色つき星取表で自分の1日を簡易的に記録する
日次のタイミングでは、”色つき星取表”を使ってふりかえりのための記録をしています。
私の色つき星取表では、一行日記と、その日にした活動を「会社」「個人」「プライベート(家族 / 趣味)」に分類しています。活動は感覚ベースで1〜3までの数字で重み付けをしています。
- 1:すこし手を掛けた
- 2:いつも通り
- 3:がっつり取り組むことができた
と定義しています。
色の濃度で時間や労力の注ぎ具合を見える化
さらに色の濃度でどれだけ時間や労力を注ぐことができたのけ把握できるようにしています。
会社・個人の部分は緑が濃くなるほど取り組むことができた、プライベートの部分は赤が多いほど対応できなかったことを表しています。
なお、色つき星取表は私のオリジナルというわけではなく、すでにそういった取り組みをされている方の記事を参考にさせてもらいました。興味があれば、そちらもご覧ください。
色つき星取表を導入した理由
私が日次のふりかえりのために、色つき星取表を導入したきっかけと目的は、以下の通りです。
- 当時 Nintendo Switch を買ったばかりでだいぶ遊びほうけていたので、見える化することで自分の危機感をあおりたかった
- 会社として期待されているMUSTな仕事はやりつつも、個人として将来やりたい・なりたいWANTな仕事を増やしていきたくて、計測していこうと思った
- とは言いつつも、家族との時間も大事にしたいと思って、それも把握したかった
星取表は夜寝る前に5分程度さくっと更新しています。
もっとふりかえる時間を確保できるとよりよくなるかもしれませんが、自分のペースとして日次にできないことも多いので、がっつりふりかえる時間は後述する週次・月次に回しています。
週次:1週間起きたことをふりかえって言語化する
週次のタイミングでは、Googleカレンダーベースで、一週間に起きたことをメモ書きしながらふりかえっています。イベントが少ない場合は30分程度、色々イベントがあった場合は1時間以上かかることもあります。
ふりかえりのフォーマットは特に決めていませんが、YWTや5回のなぜでやることが多いです。
時々、新しいふりかえりの手法を使って自分で素振りをすることもあります。
月次:1ヶ月をふりかえって集計・分析をする
月次では、1ヶ月をふりかえって集計と分析をしています。大きくは、以下の2つです。
- 色つき星取表の集計・分析
- 新しい学び / 価値を出せたことの集計・分析
色つき星取表の集計は、冒頭の「日次:色つき星取表で自分の1日を簡易的に記録する」で紹介したGoogleスプレッドシートをもとに行っています。「今月はこの分野が活動少なめだったな」というのを色の濃さや数値の合計で把握しています。
星取表やふりかえりメモを活用して「新しい学び」「価値を出せたこと」をピックアップ
さらに、日次の星取表や週次のふりかえりメモから「新しい学び」と「価値を出せたこと」をピックアップして、数を記録しています。
それぞれの思惑としては、以下の通りです。
- 新しい学び:必ずしも直接価値に結びつかなくても良いので、まずはインプットの数を増やすことを目標とする
- 価値を出せたこと:自分の性格的に、普段何もできてないと落ち込みがちなので、小さなことでも役に立てた・価値を出せたことを記録して、モチベーションを高める
月単位でどれぐらいできたかをベースとして、前月やその前と比べて推移としてどうか、それを受けて来月はどこまでもっていこうか、を考えます。もちろん、無茶な目標は達成できないので、できる範囲です。
たとえば、上記のキャプチャ時のデータをもとにして、以下のようにふりかえりシミュレーションをしています。
- 2019/08 は1件だった
- 2019/07 の6件と比較するとだいぶ少ないが、2019/06 では2件だったことから、実際は6件というのが出来すぎなぐらい
- とはいえ、1件というのは少ないので、次月は3件ぐらいを目標とする
ふりかえりをやってみた感想と意識していること
日次、週次、月次の取り組みを半年から1年強の間続けており、その中で感じたことと意識していることは以下の4つです。
1. 言語化することで、精神的に楽になる
主に週次ふりかえりのタイミングですが、自分の中で噛み砕けていないモヤモヤなものも、まずは書き出すことによって楽になるタイプだと分かりました。解決にはいたらなくても、客観的に分析して何がモヤモヤの原因か把握できるだけでも、貝になりたい気持ちから少し前向きに物事を捉え直すことができ、次こそは頑張ってみようと思えます。
余談ですが、ヌーラボでは大体月1程度で1on1ミーティングをやっており、この1on1にもふりかえりでやったことを絡めています。月次のふりかえりをベースに、他人に話すことによって言語化をより一層強化しています。
2. 1ヶ月前の具体的なイベントは忘れてる
1ヶ月前のイベントは正直忘れています。何をやったかはカレンダーを見れば思い出せますが、そのときにどう感じたか・何がうまくできて何ができなかった、はさすがに覚えてません。それもふまえて、週次でふりかえるのがギリギリ思い出せる範囲かなと感じています。
なお、週次でふりかえりをしても、そのときは思い出せるだけで、1ヶ月後にもまた同じレベルで思い出せるかはまた別の話です。ですが、それでも良いかと思っています。その理由は以下の3と4に続きます。
3. 何度も詰まることは、ふりかえるたびに練度があがっていく
反復練習みたいなものでしょうか。何度も詰まるところは、そのたびにふりかえりの機会があるということです。同じところで詰まると「まるで成長していない…」とへこむこともよくありますが、それでもだんだん同じことで詰まることも減ってきた気はします。
また、ときには「あ、これ〇〇ゼミでやったやつだ!」とうまくできるようになるのを、何度か体験できました。
4. 過去の傾向を捉えて、未来の行動に活かす
週次でやってるような個別イベントのふりかえりも、もちろん大事です。ですが、過去のイベントに受動的に対処するだけでなく、過去の傾向をもとに能動的なアクションによって未来の傾向を変えていくことができると、より自分が望んだ方向に進む力が強くなると考えています。
なので、週次で過去におこったイベントを深堀りし、月次では傾向を把握して未来の行動に活かすことを意識しています。
今回は、私が個人で行っているふりかえりについて紹介しました。
ふりかえりは自分たち、チームのこれまでのやり方を見直す良い機会であり、個人ならばチーム全体を巻き込んでやるよりは低いハードルではじめられます。
このブログで興味を持った方は、ぜひ個人でのふりかえりをやってみてはいかがでしょうか。
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