「テレワーク導入で労務管理を見直さなければならない」「人事労務業務のペーパーレス化を進めたい」こうしたお悩みを抱えているバックオフィス担当者の方は多いのではないでしょうか。
ヌーラボのバックオフィスは、自社製品のBacklogやTypetalkなどを使って、日々の業務を進めています。本記事では、ヌーラボの人事労務課長の新谷が日々の仕事をどのように進めているのかご紹介します。労務業務の見直しを検討している方はぜひご覧ください。
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目次
ヌーラボにおける労務業務とは?
一般的に労務は総務課付だったり、独立した課となっていたりと会社によって組織体制が異なります。ヌーラボの場合は「人事労務課」があり、そのなかに人事担当者と労務担当者が存在し、各々の業務がゆるやかに区分けされています。
また、ヌーラボは人事は採用、教育、評価など従業員と直接かかわる仕事や制度の部分を担当しています。労務は従業員の給与計算、社会保険手続き、入社・退職手続き、安全衛生など、法律や社内規定に基づいた事務的な裏方の仕事を担当しています。
労務業務については、基本的に1人で担当していますが、社員も日々増えているため業務量もそれに比例して増えているのが現場です。
労務の仕事別!Backlogの活用事例を一挙ご紹介
では、増え続ける業務量をヌーラボの労務担当者はどのように対応しているのでしょうか?ヌーラボの人事労務課長の新谷にBacklogを活用した労務管理について聞きました。超効率化されたヌーラボ労務のBacklogの活用術をご紹介します。
社会保険、労働保険手続きでのBacklog活用
労務は社員が入社するとき、労働条件通知書を交付し、内定者へ必要な書類の連絡をしなければなりません。また、社員が退職するときは社会保険の手続きや、書類のやりとりをします。採用時も退職時もトラブルなく円滑に社会保険や雇用保険の手続きに必要な書類を用意し、きちんと管理することが重要です。
ヌーラボでは、Backlogを使って社員の採用・退職時の作業が管理されています。特に頻繁に発生する社労士とのコミュニケーションでもBacklogが活用されています。社労士とやりとりする専用のプロジェクトをBacklogに作成して、社員の保険周りの手続きや、社内制度の新設や改定時にしかるべき対応を課題ベースで社労士に相談をする、といった運用をしています。
一般的に社労士とのコミュニケーションはメールで行われますが、ヌーラボの場合はBacklogですべてのコミュニケーションを完結させていることがポイントです。Backlogを使う理由について、労務担当者の新谷は以下のように話します。
「社労士さんとは新しく入社されたり、退職されたりする方に関する保険手続きなどで頻繁にコミュニケーションをします。メールだとメールの量が増えてしまいどこで何を会話していたのか探すのが大変です。また、個人情報などの機密性の高いファイルのやりとりも多いで、Backlogのファイルでやりとりするのが最適だと考えています」
また、業務の効率化・伝達情報の漏れ対策、という観点でもBacklogを用いた社会保険手続きは有効です。理由としては、Backlogの「課題のテンプレート」機能を利用して、社労士に報告する情報のリストをテンプレート化しているためです。
採用、退職、休職でのBacklog活用
採用、退職、休職時にトラブルなく円滑に保険や必要な書類や労働手続きができるように、Backlogを用いた管理がなされています。入退社に関することは、ヌーラボでは人事労務課、法務総務課、情報システム課が組織を横断して課題を進める必要があります。
ヌーラボでは、社員の入退社があるときは都度Backlogに課題を登録してチェックリストベースで対応作業を一括管理しています。
たとえば、入社時は社内のさまざまなルールを新入社員に確認してもらう必要があります。これらの確認が漏れないように、Backlogの課題でチェックリストを作って対応者に都度チェックをしてもらうことで、人事や労務担当者は適切に作業管理ができるのです。
勤怠管理、有給管理でのBacklog活用
ヌーラボは社員の勤怠や有給休暇の管理にもBacklogを活用しており、クラウド型人事労務ソフトウェアfreeeも併用しています。
freeeでは勤怠管理と給与計算を行っています。勤怠と給与は連動しているので、申請を含めて勤怠周りをfreeeに集約することでその他サービス利用の必要がなくなります。
ヌーラボではフルテレワークを導入しているため、社員の勤怠情報は、勤怠システムに打刻された時間とPCログの客観的記録を付け合わせて、情報の整合性を確認しています。
具体的にどのように確認しているかというと、Backlogに「勤怠管理プロジェクト」というプロジェクトを作成して、そこで ①勤怠とPCログの差分チェックを行う課題を起票する ②長時間労働者の確認と対応を課題起票する といったことしています。
勤怠とPCログの確認は定型業務ですが「上長は社員の働き方を把握し、適切な勤怠管理を行っている」ことを記録に残す必要があるため、Backlogの課題一括登録機能を利用して課題で管理しています。
労務管理をBacklogで行っている理由について、労務担当者の新谷は以下のように語ります。
「人事労務ソフトで一括管理ができればよいのですが、ヌーラボが利用している人事労務ソフトは賃金台帳・労働者名簿など限られた帳票しか保管できません。その他の36協定などの重要書類についてはPDF化してBacklogのファイル管理に保管する運用です。勤怠管理プロジェクト内にファイルを保管しているので、すぐにファイルが見つかりますし、出社して紙のファイルを開く必要もなくすぐに参照できるので便利です。」
給与・賞与計算でのBacklog活用
社員が働いた分の賃金を計算するのも労務の仕事です。残業や各種手当が発生することで給与額は毎月変動します。非常に複雑な仕事ですが、ヌーラボでは、Backlogを用いて毎月発生する給与計算を管理しています。
給与計算に関して発生する作業は毎月ほぼ同じなので、「Backlogの課題の一括登録機能」を用いて課題登録を行い、作業を管理しています。
さらに、社員の手当申請、慶弔見舞金申請、自転車通勤申請などの社員からの経費申請はGoogleフォームとBacklogを連携して管理しています。社員がGoogleフォームの入力を完了し申請ボタンを押すと、Backlogの課題が自動で登録され、労務担当者に通知が届く仕組みになっています。
安全衛生でのBacklog活用
従業員の安全と健康を確保するため、労働安全衛生法を遵守して安全衛生管理を行うことも労務の仕事です。たとえば、定期健康診断、入社時健康診断、職場巡視、長時間労働者に対する措置、社員のメンタルケアを目的としたストレスチェックなどが該当します。
ヌーラボでは、こうした安全衛生の取り組みを外部の産業医の方からのアドバイスのもと行っています。具体的には、Backlogに衛生委員会プロジェクトを作成して、産業医とのコミュニケーションをとっています。
たとえば、衛生委員会議事録は産業医による確認が必要ですが、テレワーク下では職場巡視以外で産業医が来社することが難しいため、委員会出席後にBacklogのチェックボックス機能を用いて議事録の確認を行っています。
Backlogのチェックボックスはチェックを入れた人と時間がコメント欄に履歴として残るので、証左としても活用できます。これにより、わざわざ書面を準備する必要がありません。さらに、Backlogの課題ごとに情報が管理されているため、後から探すのも簡単です。
テレワーク環境の整備にもBacklogを活用
ヌーラボでは社員のフルテレワーク環境の整備にもBacklogを活用しています。ヌーラボでは、2020年からフルテレワークを実施していますが、法律に基づいて作成されたテレワーク規程によって、テレワーク時の机と椅子、PCの設置方法、セキュリティ環境などを整備することが定められています。
これらのルールは規程の他「テレワーク時の在宅環境整備のガイドライン」をBacklogのWikiに作成して、社員がいつでも閲覧できるようにまとめています。
他にも、適切なテレワーク環境が構築できているか確かめるために、入社時のやることリストをまとめたBacklogの課題に作業環境報告書のチェックなども行っています。作業環境の報告自体は、Googleフォームに記入してもらって提出しています。
Backlogは労務人事の業務管理にも使える
以上で紹介したように、Backlogは「労働者が安心して働くための組織づくり」を担う労務担当者の多岐にわたる業務管理に対応します。Backlogは業務が多く、社外とコミュニケーションが多い労務担当者の「対応漏れの対策」もサポートします。
さらに、労務の仕事は、給料計算や保険情報、福利厚生や労働環境など、個人情報を取り扱う場面が非常に多く、十分なセキュリティ対策のもと適切に個人の情報を管理する必要があります。Backlogは業務管理以外にも、文書管理といった機能も保持しているため、Backlogで文書を一括管理することで、メールによる誤送信などの対策ができ、情報漏えいのリスクを低減できます。
手動対応が多い、労務人事の業務をすこしでもデジタル化したいとお考えの労務担当者の方は、ぜひこの機会に一度Backlogで業務管理を見直してみませんか?
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