Web接客ツールのSprocketがマーケターのプロジェクト管理にBacklogを薦める理由とは?
Backlog導入前の課題
開発者向けのプロジェクト管理ツールでは非エンジニアに浸透せずに、結局メールでのタスク管理に戻ってしまう
Backlog導入後の効果
使いやすさを重視した全体のデザインと直感的に使える操作性で瞬く間に社内での利用が浸透。業務の効率化を実現
仕様や画面は現行バージョンと異なる可能性があります。
Backlogの最新版についてはこちらからご確認ください。
Web接客ツールを開発する株式会社Sprocketでは、マーケターとのプロジェクト管理にBacklogを活用しています。Backlog導入で「タスクの対応漏れが半減した」と話すのは同社リードプロダクトエンジニアの長友洋介さん。APIを用いたクライアントワークの管理と業務の効率化を伺いしました。
―――Sprocket様の事業概要について教えてください。
Web接客ツールのSprocket(スプロケット)はWebサイトの離脱を防止しコンバージョンレートを改善する、Web接客ツールです。管理しているWebサイトにタグを配置するだけで、Sprocketのツール上でサイト訪問者の行動を追跡したり、コンバージョンに促すためのポップアップ表示、またはA/Bテストができたりします。お客様の主な利用用途としては、Webサイトの改善やCTAのためのシナリオ設計などに活用されています。
業界ではワコール様やマルイ様、森永乳業様をはじめとして、小売から金融までさまざまな企業のWebサイト改善に利用されています。
―――組織体制について教えてください。
弊社は開発者が8名で、お客様のWebサイト改善のアドバイスをするプロデューサー(コンサルティング・カスタマーサクセス)が内部と外部パートナーを合わせて約10名、営業が4名います。
Sprocketをご利用される方の多くはマーケターです。お客様に対して、導入時の技術的なコンサルティングから導入後のマーケティング支援までワンストップでお手伝いしています。
―――Backlogを使っている業務内容やプロジェクトについて教えてください。
Backlogは全社的に利用していて、使用用途は大きく2つに分けられます。
1つは、Sprocket自体の開発プロジェクトです。具体的には、不具合の報告や新機能の実装、改善要望、またシステム管理者のタスク管理などを目的として利用しています。参加しているメンバーは、社内と外部のパートナー企業です。
2つめに、Sprocket導入先のお客様と共同で管理しているプロジェクトです。お客様ごとにプロジェクトを立てています。参加しているメンバーは、お客様、弊社プロデューサーと営業担当です。
目次
契約時にBacklogでのコミュニケーションをお客様に提案。迅速で漏れのないコミュニケーションを実現
―――Sprocket導入先のお客様へどのようにBacklogの利用をご提案されていますか?
弊社はお客様とのタスク管理にBacklogを利用することを決めています。弊社の営業担当がお客様と契約する際に「連絡は基本的にBacklog」ということをお約束しています。
プロジェクト作成の具体的な流れとして、お客様との契約が決まったタイミングでBacklogでプロジェクトを作成します。以降のやりとりはBacklog上で管理しています。Sprocket納品までのシステムに関する細かいやりとりや、納品完了後の追加施策のご提案、レポート報告などのSprocketの運用に関する課題をBacklogで管理しています。
―――主にBacklogのどの機能をお使いですか?
主に利用しているのは、課題登録、ファイル、wikiです。課題の起案・登録は基本的には弊社、まれにお客様が登録しています。課題の内容としては、タグの埋め込み依頼、プレビューの確認などツールに関することから、接客シナリオのご提案とフィードバックまで幅広い業務をBacklog上で共有しています。
―――ファイル機能とwiki機能はどのように使い分けていらっしゃいますか?
ファイルは先ほどお伝えした接客シナリオをご提案する際に利用しています。他にも、Sprocketの効果測定レポートをお客様に共有するときにも活用していますね。
Wikiには、お客様に向けた、Backlogの使い方やルールを明記したものを載せています。お客様と合意した仕様書や参照元となるテストサイトやアクセス情報なども、いつでも開けるように保管しています。
―――Backlogを導入したきっかけを教えてください。
導入する前はOSSのプロジェクト管理ツールを使っていましたが、非エンジニアとのコミュニケーションの取りやすさを考えてBacklog移行を決めました。
弊社のお客様はマーケターの方が多いため、あまりにも技術的な要素が多いツールだと運用に乗らない、という問題が起きていました。せっかく導入したプロジェクト管理ツールが浸透せずにメールでの管理に戻ってしまう、という状況に悩んでいたときに、お客様からBacklogをご提案されました。実際に使ってみたところ「これはマーケターをはじめとした非エンジニアのメンバーとも使える!」と思ったんです。
―――決め手は何でしたか?
ずばり直感的に操作ができる点ですね。導入後の浸透の速さが他のツールと比較して早いと感じています。
―――お客様とのBacklog利用時の運用は円滑でしたか?
最初の契約時にBacklog利用の了承を得るので、その時点で絞っていることもありますが、比較的運用は順調だと思います。Backlogのルールを説明したり、ルールから外れた場合は「このように使ってください」とコメントでキャッチボールをしながら伝えられるので、お客様も利用するのにそこまで困っていないようです。
一方で、使い慣れていないお客様に対しては、プロジェクトの期限や課題の進捗など全体を管理する担当者を設定しているので、彼らがフォローアップするようにしています。
お問い合わせ対応を電話からBacklogに切り替えたことで、タスクの対応漏れが半減!
―――導入して作業効率化につながったエピソードを教えてください。
Backlogでプロジェクトに関する進捗の報告などのコミュニケーションをすると、エビデンスが必ず残るので、言った・言わない問題が起きなくなります。仮に途中で担当者が代わってもBacklogを見てもらえば流れを追うこともできます。全体的にみて、情報共有にかかる時間が削減できたと感じますね。
―――言った・言わない問題は結構なコミュニケーションコストがかかりますよね。
そうですね。実は、以前は電話でのお問い合わせも結構多かったのですが、Backlogでのコミュニケーションに切り替えたことで、お客様からの電話などの問い合わせで発生していた拘束時間が減りましたね。
加えて、Backlogはお客様とのコメント欄でのやりとりがそのままエビデンスになるので、第三者に情報を共有するのにも便利だと感じてます。Backlog導入によって仕事の進め方の改善や不要なコミュニケーションが減ったと感じます。
―――迅速な情報共有が実現できたんですね。
はい。情報共有という観点だと、Backlog導入によってタスクの対応漏れも削減できたと感じています。お客様とBacklogを利用する上で担当者を投げ合うことで誰が課題のボールを持っているのかを明確にしているのですが、これによって誰が何を進めているのか明確になりました。以前使用していたツールと比較して、タスクの対応漏れが半減しました。
「カテゴリ設定を必須」「Slack連携で課題の起票を自動化」プロジェクト管理を徹底的に効率化
―――プロジェクト管理を円滑にするために、Backlogの運用で気をつけていることはありますか?
先ほどもお伝えしましたが、社外プロジェクトはWikiでルールを共有して、担当者が定期的に課題の進捗や期限をクロールするようにしています。社内の開発プロジェクトでは、カスタム属性で課題の依頼の仕方やコミュニケーション方法を必須にしています。そうすることで、タスク量を集計したり、あとでプロジェクトを振り返るのに便利なんです。
―――そうなんですね。Backlogの管理を効率化するために、APIを用いた事例などありますか?
SlackとBacklogを連携するためのコードを自前で作っています。Slack上でBotに向かってメッセージを送ることで、Backlogの課題が自動で登録される仕組みで、主にお客様からの要望を管理する際に活用しています。
Slackから@voice_bot宛にメッセージを送るとBacklogに自動で課題登録されます。具体的には、Slackに「#voice」という名称のチャネルがあり、Backlogにも「ボイス」というプロジェクトがある形です。この2つが相互に連携しています。
メッセージを投稿する際の注意点として、1行目に”課題のタイトル(80文字以内)”を、2行目に”課題の詳細”を記入する必要があります。これができていない場合は@voice_botからエラー通知がされるようになっています。
―――Backlogをどんな人に勧めたいですか?
Backlogの魅力は、業種を問わずにだれでも使える点にあると感じています。
弊社では、総務や人事でもBacklogを利用しています。新入社員が入社したときの入社マニュアルの保管やタスク管理などが目的です。さらに、システム管理者がカスタム属性を用いてチェックリストなどを作っています。
タスク管理やプロジェクト管理ツールを探している方はぜひ一度試してみると良いと思います。
—— ありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。