バニラエアBacklog導入事例–台湾・香港など海外4拠点と日本のタスク管理を円滑に
Backlog導入前の課題
既存のコミュニケーションツール(メール・スカイプ)、プロジェクト管理(エクセル)では、多拠点のメンバーのタスクを整理しきれない
Backlog導入後の効果
セールス・マーケティング・プロモーションに関するタスクと制作物をBacklogで一括管理。海外メンバーと漏れのない・スピーディな情報共有を実現。
ANAホールディングス100%出資のレジャー・リゾートLCC(格安航空会社)、バニラエア(Vanilla Air Inc.)は、セールス・マーケティング・プロモーションの航空券販売促進業務をBacklogで管理しています。「わくわくバニラ」などの販促キャンペーンを海外就航先の現地スタッフと日本側のセールス担当者がどのように遠隔管理しているのか、タスク管理ツール導入の効果について販売促進部 セールスグループ・WEBグループ ご担当者にお話いただきました。
―――バニラエア様の事業概要について教えてください。
バニラエア(Vanilla Air Inc.)販売促進部 セールスグループ 多賀谷 洋子(たがや ようこ):弊社は、ANAホールディングスが100%出資するANAグループの航空会社として、2013年12月から運航を開始しました。国内線は、成田出発の5路線(札幌・函館・大阪・奄美・沖縄)と関西出発の2路線(函館・奄美)を運航しております。国際線は、台湾(台北・高雄)・香港・フィリピン(セブ)・ベトナム(ホーチミン)を運航しています。
―――Backlogを導入しているバニラエア販売促進部の業務内容について教えていただけますか?
多賀谷:私たちが所属する販売促進部は、バニラエアをより多くのお客様にご利用いただくためにキャンペーンや販売戦略を立てています。組織体制は、WEBグループとセールスグループとコミュニケーショングループの3つで成り立っています。
私が所属するセールスグループは、アウトバウンド・インバウンドのお客様に対する営業活動全般をおこなっており、私自身は、そのすべての業務を管理しています。
バニラエア(Vanilla Air Inc.)販売促進部 セールスグループ 牛島 理恵(うしじま りえ)氏:私はインバウンド業務を担当しています。普段一緒に仕事をするのは、就航地先の現地セールス・マーケティングスタッフが多いですね。
バニラエア(Vanilla Air Inc.)販売促進部 WEBグループ小宮 源太氏(こみや げんた):私が所属するWEBグループは、バニラエアのインバウンド業務とアウトバウンド業務のすべてのデジタルマーケティングを担当しています。また、デジタル案件にとどまらずキャンペーン、販促などに関する制作物に関しても担当の範囲となります。基本的には、オールインハウスで進めています。
―――みなさまの業務でのBacklogを利用シーンをお伺いしてもよろしいでしょうか?
牛島:私が担当するインバウンド業務では、海外就航先の現地スタッフの業務管理にBacklogを利用しています。例えば、バニラエアでは「わくわくバニラ」というセールを本社で企画して、セールに関する準備やプロモーションは現地スタッフに任せるようなマーケティングフローを組んでいます。業務はすべてBacklogを経由してやりとりいます。
小宮:わくわくセール以外にもプロモーションを実施することが多く、海外マーケットにおいてのプレスリリースや販促物の制作は、現地スタッフに任せています。これらのチェックは最終的には私や担当のデザイナーが行うことが多いので、現地で作成された制作物は、Backlogの課題やファイル機能を用いて共有してもらっています。
多賀谷:私は営業の業務のみならず、様々なプロジェクトの進捗や決定事項などをBacklogで通知してもらっています。販売促進部のプロジェクトやタスクは、WEBチームとセールスチームを横断するものが多いので、これらのコミュニケーションをBacklogに集約できているのはありがたいですね。
目次
マルチタスクになりがちな航空業界のセールス・マーケティング・プロモーション業務の管理にBacklogを選んだ理由
―――航空業界の営業部門でオンラインのタスク管理ツールを導入するのは、最先端の取り組みだと思うのですが、そもそもセールスチームでこうしたツールを導入しようと考えた理由は何ですか?
小宮:航空業界の営業やマーケティング業務は、国内路線と海外路線など、対応範囲が広く細かいものが多いという特徴があります。さらに、弊社は少人数チームで業務を動かしているため、個々人に作業が集中してしまう傾向にあります。特に牛島のような、海外路線のマーケティングや売り上げを管理する営業担当者は、現地のスタッフからの問い合わせに加えて、本社内での調整業務が集中します。
牛島:Backlogを導入する前は、これらの業務はすべてメールやスカイプで対応していました。しかし、確認に時間がかかったり、基本的には、リモートコミュニケーションなので情報共有に漏れが生じたりしました。キャンペーンの告知1つにしても、国ごとに共有する内容が違うので、すべてをメールで管理しようとするとうまくいかないことが多かったです。
―――数あるタスク管理ツールのなかからBacklogを導入することになった経緯を教えてください。
小宮:私を含めた、WEBグループのメンバーが、前職でBacklogを利用していたことが最初に知ったきっかけでした。
バニラエアでBacklogを本格的に導入する前にも、タスク管理ツールをチーム内では利用しており不都合は感じていませんでした。しかし、WEBグループだけでなく、セールスグループでも導入したいという声があり、販売促進部全体での利用拡大を検討する上で、非IT職でもタスク管理が容易にできるツールを考えたときに、Backlogが適切だと考えたのです。
―――「非IT職の方でも気軽に使うことのできる」点がBacklog導入の大きな決め手だったのですね。
小宮:そうですね。Backlogは対応言語に日本語が用意されていた点も、決め手の1つでした。バニラエアでは英語でコミュニケーションできるスタッフが大半ですが、プロジェクト管理やタスク管理という日常業務に関するツールのUIとしては、日本語のほうが便利だと感じておりました。その点でも、Backlogは英語と日本語の2つが用意されているのでちょうど良かったです。
海外路線の現地スタッフとのコミュニケーションをガントチャートとファイル機能で効率化
―――セールスグループでBacklogを実際に業務に導入してみた効果はいかがでしょうか?
牛島:私は海外に出張することが多いのですが、Backlogはインターネットさえあればどこからでも好きなタイミングで業務の指示や確認ができるのが便利だと感じています。
以前は、海外スタッフの業務の進捗状況を把握するために、メールを細かくチェックしていましたが、その手間はだいぶ省けたかなと思います。1日のメールチェックに費やしていた時間が2時間だったら、約半分に減りました。Backlogで課題を管理すると、タスクを切り出して、コミュニケーションができるので「いつ・何を・だれと話したのか」が明確です。この点はメールと大きく異なる点だと思いますね。
ガントチャートも活用しています。海外メンバーはやる気がある方が多いので、この仕事をやりたい!という提案が多いのですが、ガントチャートで仕事のつまり具合を可視化することで「今月は忙しいからこのキャンペーンは来月にしよう」とスタッフに納得感を持ってもらうことができます。
―――WEBグループでBacklogを実際に業務に導入してみた効果はいかがでしょうか?
小宮:海外現地スタッフとの確認作業が楽になりました。プレスリリース、販促物、アートワークなどは公開前に日本側で最終チェックをするのですが、Backlogは制作物を課題に添付できるので、課題と紐づけて管理しています。課題管理だけでなく、ファイルサーバー的な感覚でも使える点も魅力の1つですね。
会議時間の短縮にも役立っています。例えば、協力会社との週1回定例会議では、そこで発生した資料ファイルはすべてBacklogのファイルに保存して、会議出席者全員に共有しています。そうすることで、前回の会議の内容を各自の好きなタイミングで確認してもらえるので会議の冒頭で振り返る必要がありません。
また、会議中に生まれた新しいタスクもその場でBacklogに起票しています。担当者への確認もその場でできるので、対応漏れや認識のズレがなくなりましたね。
バニラエアの新路線就航時に発生する100以上のタスク管理でもBacklogを活用していきたい
―――Backlogをどんなひとたちにオススメしたいですか?
牛島:海外拠点とのコミュニケーションが日常的に発生する方ですかね。リモートコミュニケーションが主な方は特に使いやすいと思います。社外の協力会社や海外のスタッフとのタスク管理が頻発する方にもおすすめしたいです。招待をするのもとても簡単なので。
多賀谷:調整ごとが多く、マルチタスクになりがちなチームにはおすすめだと思います。個人の作業やプロジェクトの進捗が可視化できるので、管理職やプロジェクトマネージャーのような方にとっては業務の把握に役立ちます。
小宮:チームで作業を進めることが多い方にBacklogをおすすめしたいです。Backlogは情報を蓄積できるので、何か問題が起きた時も、過去の課題を振り返れば対応策がすぐに見つかります。あと、BacklogのUIデザインは他のタスク管理ツールと比較して、とても優しいと思うので、ITツールに慣れ親しんでいない業種の方たちにもおすすめしたいですね。
―――バニラエアの航空業務でのBacklogの活用計画などはありますか?
牛島:今後はバニラエアの新規路線就航時の業務管理でもBacklogを利用していきたいと思っています。新規路線の就航準備ではタスクが100以上になることも多いので、いつでも振り返られるように資料を残したいからです。ただ、準備の最中には忙しくてなかなか手がつけられません......(笑)。なので、Backlogの課題にタスクを記録することで、いつでも、漏れなく、振り返れるように活用できたらと考えています。
多賀谷:バニラエアの各セールス担当業務管理でもBacklogを積極的に導入していきたいです。セールス業務は、社内調整や旅行会社様との調整など細かい業務が多く、メールで管理している部分が多いので、ここをどうやって活用していくかは今後考えていきたいところですね。
小宮:社外のシステム開発会社など、社外のメンバーを交えた業務でも積極的にBacklogを利用していきたいです。Backlogは知名度があるので、外注先などの企業とのプロジェクト管理に導入しやすいのが特長だと感じています。
—— ありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。