一覧性の高いWikiは顧客との情報共有に最適 デザイン会社ブランコのWiki活用
Backlog利用歴11年を迎える、デザイン事務所「ブランコ株式会社」。ウェブなどのデザインを軸に企業のブランディングに関連した事業を複数展開しています。同社では、アパレルなど様々な業界の顧客との制作時の課題管理にBacklogのWikiを活用しています。他社での活用方法と比較して少しユニークな使い方をするブランコのWiki活用について、CMO/プランナーの木村有希氏とシニアデザイナーの春木健太氏にお伺いしてきました。
--御社の事業概要を教えてください。
CMO/プランナー 木村有希氏(以下木村氏):弊社は、福岡と東京を拠点に、ウェブデザイン、グラフィックデザイン、インテリアデザインなど総合的にブランドを育てるデザイン事務所です。ホームページ制作や、CI(コーポレートアイデンティティ)やVI(ヴィジュアルアイデンティティ)の構築、UXに基づくUIの設計を手がけています。他にも、ロゴや会社に必要な印刷物、広告に必要なパンフレットや映像、プロモーションのためのイベント企画など、複数の事業を展開しています。また、外部向けの受託開発以外に、社内のデザイナー向けにSeeSawというツールも自社開発をしています。
--導入にいたった背景をお聞かせください。
木村氏:Backlogを導入して11年が経ちます。導入に至ったのは、制作の各段階での顧客とのやりとりを漏れ無く、手軽に管理できるツールを探していたことがきっかけです。弊社は、印刷物など、データ量が大きいファイルを取り扱うことが多いので、プロジェクト管理はBacklogを使い、データの受け渡しはDropboxを使う、といったような使い分けをしています。
--Backlogの具体的な使用用途をお聞かせください。
シニアデザイナー 春木健太氏(以下春木氏):社内制作時に制作者同士の担当割り振りやGitでのファイル共有、といった使い方が一番多いです。他には、お客様を招待して、プロジェクトの進行管理を共同で行うこともあります。比率的には、社内のプロジェクトで使われることの方が多いです。1つのプロジェクトを、社内用と社外用で分けて登録しています。社内のプロジェクト管理でお客様も一元管理してしまうと、社内向けのコメントがお客様に通知されてしまうためです。
--頻繁に利用する機能は何ですか?
春木氏:Backlogの機能で頻繁に使っているのはGitとWikiですね。特にWikiは、開発サイドではサーバ情報の蓄積、ビジネスサイドでは取引先に関する基本情報を共有する場として、目的に応じて活用しています。アカウント管理取引先の担当者が複数いたり、窓口が分かれている場合などに、各プロジェクトの担当者を細かく記載しています。Wikiに記載しておけば、プロジェクト参加者が全員閲覧できるので、情報共有にとても便利です。
--他にWikiを使った活用例はありますか?
木村氏:Wikiは課題登録よりも一覧性が高いという特性があります。その特性を活かして、プロジェクト管理ツールにあまり慣れ親しんでいないお客様へ、制作に関する決定事項を共有する際に使用しています。課題登録の場合は、課題を完了すると「完了を表示」の選択をしないと閲覧ができません。完了した課題で、ずっと見ておきたいものや固定しておきたい情報、例えば先述した決定事項などは、簡単にアクセスできなくなります。そこで、課題登録をするのではなく、Wikiを更新していくという使い方をしています。
--現在使っているツールは何ですか?
木村氏:お客様とのやりとりは基本的にはメールとBacklog、社内でのやりとりはBacklogとslackを使っています。デザイン周りのやり取りには、Dropboxと自社サービスを使っています。
--今後Backlogをどう活用していきたいですか?
木村氏:Wikiのホームは自動でリスト化されず、右下のカテゴリから見たい情報を探す必要があるので、今後はWikiのホームをIndexのようにして、各Wikiに自動でリンクを貼るというところまでしたいですね。
Backlogに期待したいのは、ガントチャートの使い勝手をもう少し良くしてもらえると嬉しいです。デザイン制作は、お客様と複数回やりとりが発生します。制作時にデザイナーが制作して、社内のチェックが入って、修正。そして、お客様に提出して、そこで確認が入ります。そしてその後コーディング、システム、テストなどのやり取りへと進行します。
1ページ作るだけでもこうしたやり取りが複数回必要になります。スケジュールを6つに分けて進めたりするので、1つずれると、タスクのスケジュールを何十箇所も修正しなければなりません。こうした修正に対して、ガントチャートがもっと円滑に対応できるようになると嬉しいです。
—— ありがとうございました。
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※掲載内容は取材当時のものです。