オフショア開発のチームワークマネジメント術!Backlogによる業務の見える化がベトナムと日本をつなぐ

Backlog導入前の課題

・エクセルでのバージョン管理やファイル管理だと、システム構成図や最新版のファイルを判別する煩雑さがあった
・プロジェクトの同時進行が多く、情報を一元化して進捗管理できるツールが必要だった

Backlog導入後の効果

・Backlogで直接ソースコードを共有でき、バージョン管理が容易になった
・ガントチャートで進捗管理が効率化し、早い段階で担当者をサポートできるようになった
・ベトナムとの言語や価値観の違いを尊重した上での「共通のルールづくり」「業務の見える化」で、業務管理のプロセスを確立できた

株式会社アイムービックは、Webサイト・システム開発や保守運用を通じて、お客様のビジネス課題を解決するIT企業です。社内全体でBacklogをフル活用している同社ですが、今回はベトナムとのオフショア開発での効果にフォーカスして、久米氏と小阪氏にお話を伺いました。

共通ルールの整備と業務の見える化、役割の明確化など、国を超えたプロジェクトにおけるチームワークマネジメントのカギを教えていただきました。

ベトナムとのオフショア開発を支えるBacklog。直感的なUIが導入の決め手

―― 御社の事業内容をお聞かせください。

アイムービックは、Webサイトやシステム、モバイルアプリケーションの開発事業を展開しています。お客様のニーズを丁寧にお伺いし、要件定義からデザイン・開発・保守まで一貫したサービスをご提供できるのが当社の強みです。オフショア開発の事業では主にベトナムとの協業体制をとっていて、日本側は要件のヒアリングや設計といった上流工程を、ベトナムのパートナー会社が開発を担当しています。その進捗管理にBacklogを活用しています。

―― Backlogはどのような経緯で導入いただいたのでしょうか?

7〜8年前にBacklogを導入するまでは、開発プロジェクトをエクセルで管理していました。当時はバージョン管理やファイル管理が煩雑で、「あのシステム構成図はどこだろう」「どれが最新版の資料かわからない」といった問題が起きていたのを覚えています。

そんな中、クライアントさんに招待されてBacklogをゲストユーザーとして使い始めたところ使い勝手がよく、社内でも導入することになりました。

―― ありがとうございます。導入の決め手を詳しく教えていただけますか?

ほかの多くのクライアントさんもBacklogを使っていることと、UIが分かりやすくエンジニアでない社員も直感的に使えることが大きな決め手でした。GitHubのUIと近い部分もあり、エンジニアにとっても使いこなしやすいです。

また、Backlogは社外の方とも進捗を共有しやすいと感じました。同時進行するプロジェクト数が多い中、情報を一元化して、しっかり進捗管理したいという思いがありました。

株式会社アイムービック
エンジニア
久米 彰 氏

価値観の違いを尊重した上での「共通のルールづくり」「業務の見える化」が重要

―― ベトナム側のメンバーとは、どのようにコミュニケーションをとっていますか?

コミュニケーションにはブラウザの翻訳機能を活用していて、Backlogに入力した日本語をベトナム側で英語に翻訳します。オフショア開発では、コミュニケーター(通訳)やブリッジSE(通訳と開発面のマネジメント両方を担う人)と呼ばれる人材がいて、場合によっては彼らが言語の壁や認識の齟齬を解消することもあります。

言語だけでなく、ベトナムとは働き方や価値観の違いもあります。ですが、一緒に仕事する上で大切なのは違いを尊重した上で、業務管理のプロセスを確立していくことだと思うのです。お互いに理解しあってオープンな環境で業務を共有することが、ワンチームでプロジェクトを進める第一歩になります。そしてそのためには、Backlogのようなツールでの「共通のルールづくり」「業務の見える化」が必要です。

―― 共通のルールと業務の見える化ですね。具体的にどのような工夫をしていますか?

進捗確認では主にガントチャートを活用しています。スケジュールの流れが見えて、遅れているタスクや遅れそうなタスクが一目瞭然なので、状況に応じて担当者の業務をサポートできています。

タスクの登録時には「誰が・いつまでに・何をするか」を明確にしているほか、Backlogではタスクのテンプレートを作れるので、業務に必要な情報が一目でわかります。ベトナムのメンバーが必要な情報を確実に受け取れるよう、しっかりとテンプレートに落とし込んだ上で日本側からタスクを渡すことで、双方が安心して業務を進められます。

―― 情報を明確にすることが、メンバー間の安心にもつながっているのですね。

タスクの不備によるトラブルを避けるためにもルールと見える化は重要で、それをBacklogでのオープンなコミュニケーションを通して実現できました。ほかのオフショア開発現場でもBacklogが使われるのをよく見るのは、こうした理由からだと思います。

株式会社アイムービック
マネージャー/エンジニア
小阪 大也 氏

進捗管理とバージョン管理が効率化。Backlogを使うベンダーが増えてほしい

―― 開発業務での効果を教えてください。

進捗管理とバージョン管理を効率化できたのが大きな効果です。Backlogではタスクを登録すればガントチャートなどで進捗管理も同時にできるため、導入前よりも管理コストを大幅に削減できました。

また、BacklogではGitを使えます。この機能のおかげでソースコードの変更履歴を把握しやすく、言葉だけでは説明しにくい場面でもBacklogで直接ソースコードを共有できるので、確認や指示が円滑になりました。ちょっとバージョンアップするのに新規ファイルを作ってファイル名や日付を区別して・・・という手作業はやっぱり面倒なので、Backlogでバージョン管理できるようになった時間的な効果は大きいですね。Backlogを使うITベンダーさんがもっと増えるといいなと思います。

―― バージョン管理の効率化は、複数プロジェクトを同時進行する上でも必要ですね。

Backlogは1つのワークスペースの中でプロジェクトをスムーズに切り替えられますし、全体の通知も一括で確認できるため、同時進行が容易ですね。30件ほどのプロジェクトが進行していますが、プロジェクトごとにテーマ色を変えられる機能も、視覚的に識別しやすく便利です。

また、Chatworkとの連携で、Backlogの更新通知をChatworkでも受け取れるようになり、プロジェクトごとの基本的なコミュニケーションと業務タスクを切り分けて管理できています。

チームでの役割を明確にすることで品質が維持され、プロジェクトが健康的な状態に

―― 情報の見える化によって、人的なミスも減ったとか。

最新版のデータを探し当てる手間や、更新した・してないといった混乱が解消され、結果的にミスが減りました。細かい漏れやミスでも、やはり重なるとプロジェクトの成果に影響してしまいます。Backlogのようなツールを積極的に活用し、情報をクリアにしておく重要性を実感しています。

―― 業務効率だけでなく、プロジェクトの成果にも効果を感じていただいているのですね。

たとえば、システムに関するドキュメントを作る時は、社外のITベンダーさんも交えたレビューを通す必要があるため、進行に応じてタスクの担当者を切り替えています。そうすることで、担当者ごとの役割や責任がはっきりした状態でレビューが進むので、ドキュメントを不完全な状態でアップロードしてしまうトラブルを防げます。

こうした品質管理プロセスが確立されると、プロジェクトも健康的な状態を維持できます。オフショア開発に限らず、さまざまなプロジェクトに当てはまるメリットだと思います。

部門や国を超えたメンバーと働く上で、チームワークマネジメントの重要性を実感

―― すでにBacklogを使いこなしていただいていますが、今後の展望をぜひお聞かせください。

Backlogはオフショア開発だけでなくバックオフィスやデザイン業務など、全社でがっつり使い倒しています。とはいえ、社員の増加に伴い、運用方法の見直しが必要なフェーズにきている状況です。より自分たちにフィットした業務管理ができるよう、Backlogをベースとした運用体制づくりを模索中です。

―― 部門や国を超えたメンバーと効果的に業務を進める、御社のチームワークマネジメント術をお伺いできました。

チームワークマネジメントは、これからのプロジェクトでも欠かせないプロセスだと実感しています。

ベトナムは若いメンバーが多く、意思決定スピードも早いんです。成果が報酬に直結することから仕事を前進させようという意識がとても高く、学ぶことが多いです。彼らとともにプロジェクトを成功させるためにも、チーム内での明確な役割分担と業務の見える化、そしてその実績をログとして蓄積して次に活かしていかなければなりません。そのために、Backlogのようなツールを活用したタスク管理が必要だと思います。

―― 本日は貴重なお話をありがとうございました!

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※掲載内容は取材当時のものです。

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