西武ライオンズの業務をBacklogで見える化!最大200件のタスクを同時進行しつつ進捗共有がスムーズに
Backlog導入前の課題
・情報発信の機会が多くタスク量が膨大
・「誰が何をすべきか」を見える化し、チームの全体管理をしたかった
・売上やメンバーや増え、Excelで管理しきれなくなっていた
Backlog導入後の効果
・チームのタスクが見える化し、工数管理がスムーズになった
・進捗共有のための週次ミーティングが時間短縮できた
・Microsoft TeamsとBacklogを連携。取材などで外出が多い中でも、Backlogの更新をリアルタイムに確認
プロ野球球団「埼玉西武ライオンズ」を運営する株式会社西武ライオンズ。多岐にわたる業務と情報発信を担う広報部で、日々の業務管理にBacklogを活用しています。
広報部マネージャーの服部氏は「膨大なタスクが同時並行する上に、部のメンバーも増える中、タスク管理を助けてくれたのがBacklog」と語ります。Backlogの導入経緯や、チームへの浸透を促した工夫、導入後の効果について伺いました。
目次
西武ライオンズの企業広報や宣伝・ブランド管理を担う広報部でBacklogを活用中
―― まずは、御社の事業について教えていただけますか?
西武ライオンズは、西武ホールディングスを筆頭とする西武グループに属します。国内はもとより海外でも積極的に展開をしているプリンスホテルや、関東私鉄の一つである西武鉄道、あるいは国内の多くの不動産を有する西武リアルティソリューションズなどのグループ会社があり、お客さまに安全・安心、そしてかけがえのない空間と時間を創造し提供することを目標として、グループ一体的に事業を行っています。
その中で当社は日本で12しかないプロ野球球団「埼玉西武ライオンズ」を核とした事業を展開し、お客さまにプロ野球を通じて五感を揺さぶる価値の創造に努めてきました。そんなプロ野球事業は、年間140試合近くあり、半分の70試合強が自主興行となり、ホームゲームのチケットや飲食・グッズ販売に加え、ECサイトの運営などを行っています。
「埼玉西武ライオンズ」は、1979年より埼玉県所沢市を本拠地として活動を開始しました。前身の西鉄ライオンズ時代を含めると、70年以上の歴史を持つ球団となっています。
―― 広報部の担当業務を教えてください。
広報部は5つのチームで構成されています。当社の事業についてメディアへのPRを行ったりSNS運用を行う事業広報、年間143回行われる試合に帯同してメディアの対応や取材調整を行うチーム広報、球団の公式Webサイトやコーポレートサイトなどを運用するWebチーム、そして宣伝やブランド管理をするブランドデザインと庶務のチームです。
最初はゲストユーザーから、自社導入へ。徐々に利用部門が拡大しBacklogが浸透
―― 広報部でBacklogが導入される前に、別の部署ですでにBacklogを活用されていたと伺いました。
はい。グッズの企画・制作を担当するMDチームで、2020年3月にBacklogが導入されました。ECサイトのリニューアルプロジェクトで、協力会社様のBacklogスペースにゲストユーザーとして招待されて利用していたのですが、自社でも活用できそうだと考えて導入に至ったんです。
―― 自社でも活用できそうだと感じたポイントをお聞かせください。
Backlogを使うと、チームの進捗状況を全員で共有しやすいと気づいたんです。
MDチームの仕事は複雑で、グッズ制作一つをとってみても、予算設定やスケジュール策定から、商品企画、デザインディレクション、発注、入荷、プロモーション、EC・店頭での販売準備など、多くの工程があります。一連の業務で発生するタスクごとに担当者も分かれて複雑に絡み合い、かつ商品点数も多いため、「今、“誰が”“何を”しているのか」が見えづらいんです。
それまでは商品単位でエクセルで業務を管理していたのですが、売上が拡大しメンバーが増える中では管理しきれなくなってしまって。タスク漏れも発生するようになったので、Backlogでの管理に切り替えました。
ちょうどコロナ禍になったタイミングでしたが、対面で話せなくても誰が何をやっているのかBacklogで進捗状況がわかり、非常に活躍してくれました。
―― そこから、広報部でも利用し始めたきっかけは何だったのでしょうか?
MDチームでの利用実績を知っていたことと、数名のメンバーは前職でBacklogの使用経験があったことがきっかけです。部内のメンバーも増え、全体管理のために誰が何をすべきかをきちんと見える化したいという狙いもあり、2021年3月より広報部でもBacklogを使い始めました。
最大200件のタスクを同時進行。課題の起票時に意識しているのは「完了までにかかる期間」
―― 広報部でのBacklogの活用法を聞かせてください。
日々の業務において、タスクの見える化とリアルタイムでの進捗確認、全体のスケジュール管理にBacklogを活用しています。
Backlog上のプロジェクトは、先ほど話した5つのチームの業務用、事務処理用、ベンダー企業も参加するコーポレートサイト管理用、チーム横断でのメディアリレーションズ施策用などといった形で8つに分けて運用しています。
野球球団は情報発信の機会が非常に多く、タスク量も膨大です。たとえば、球場へのゲスト来場対応、イベント開催、グルメやグッズの新発売などですね。シーズン開幕の2〜3月のような繁忙期には200ほどのタスクを同時に進めています。そのタスクの見える化とスケジュール管理がBacklogの大きな使い方です。
Backlogで課題を起票するときに意識しているのが、タスクの粒度です。1週間程度で完了する短期的なものは一つの課題にまとめ、数か月単位の長期的なものや工程が分かれるものは、親課題と子課題を作り、タスクを細分化するようにしています。
週次の全体ミーティングでは、Backlogの課題一覧画面を共有しながら、期限切れのタスクがないかを確認しています。
―― チームメンバーへのBacklogの活用浸透はどのように進めましたか?
導入にあたっては、30分ほどの簡単なレクチャーを行いました。最初のうちはチーム内で「勝手に課題を起票してもいいんだろうか」「どれぐらいの粒度で課題を起票すればいいか」といった戸惑いがあったように感じました。
あとはITツールを使って何かするといった習慣の部分ですね。それまでのやり方を変えてもらったり、工数管理そのものの必要性やメリットを理解してもらうことも必要です。
—— ヌーラボでは、メンバーへのBacklog浸透を推進したり、やるべき課題やタスクをBacklogに起票してもらうようにし、業務が滞留しないように促す役割を「バックログスイーパー」と名づけているのですが、正にバックログスイーパーの動きをされていますね。
導入後しばらくは不慣れなメンバーに代わって課題登録を行い、要領をつかんでもらうことに。メンバーに課題を登録する習慣が身についてからは、課題登録や週次ミーティングの進行を徐々に任せていきました。こうした段階的なアプローチによって、1〜2か月程度でチーム全体がスムーズにBacklogを使いこなせるようになったと思います。
今ではチームメンバーが主体的にBacklogに課題を登録し、進捗を更新してくれるようになりました。
工数管理や進捗共有がスムーズになり、チーム全体のタスク管理に大きな効果
―― Backlogの導入によって、チームのタスク管理にどのような効果がありましたか?
週次ミーティングの時間が短縮されて、以前は長いと2時間かかっていたのが、現在は30分ほどで終わることもあります。これは「Backlogを見ればチームの状況がすぐにわかる」状態が実現したことが大きな要因だと考えています。未着手や期日が超過している課題が一目でわかるため、プロジェクト全体の工数管理もスムーズになりました。
個人的に気に入っているのが、期限切れのタスクが炎のアイコンで表示される機能です。視覚的にわかりやすく、スケジュールに対する意識が高まると感じます。
さらに、ガントチャートでは各自の担当タスクだけでなく、前後のタスクとのつながりも見えます。それゆえ、メンバーに「このタスクが遅延したら、次の工程や担当者、そして全体のスケジュールにどのような影響が出るのか」といったことも伝えやすくなりました。
個人のタスクだけを管理するなら他のツールでもいいのですが、やはりチーム全体のタスク管理をするためのツールとして、Backlogが効果を発揮していると思います。
―― ほかにも、効果を感じている点はありますか?
Backlog上にタスクの起票から完了までの情報がすべて残るため、業務のナレッジが蓄積できる点も大きいです。メンバーの入れ替わりがあった際も、スムーズに引き継ぎができるようになりました。
また、Microsoft Teamsとの連携ができる点も便利です。広報部は外出や出張などが多いのですが、Backlogの更新があればTeamsにリアルタイムで通知が届くので、会話ができないときでもスムーズに連絡できます。
コメントの既読・未読がわかる機能や、スターを送れる機能も、円滑なコミュニケーションに役立っていると感じます。
「Backlogを共通言語に」他部署との連携と組織の一体化を目指したい
―― 今後のBacklog活用についての展望をお聞かせください。
広報部内では、Backlogによるタスク管理がすっかり浸透しました。今後、まだBacklogを活用していない部署へも利用が広がり、Backlogを共通のプラットフォームとして業務がより効率的になるといいなと思っています。Backlog上のやり取りや情報を共通言語にすることで、部署間のコミュニケーションがよりスムーズになると期待しています。
部署ごとに仕事内容が違ってはいますが、同じ会社のメンバーとして全社員が同じ方向を向いて、同じ温度感で仕事ができると理想ですよね。全社横断のような大きなプロジェクトを進める機会も増えていくので、その管理にBacklogを活用していきたいです。
―― 貴重なお話をありがとうございました!
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backlog.com※掲載内容は取材当時のものです。