KDDIウェブコミュニケーションズがBacklog・Cacoo・Nulab Passで実現する堅実なテレワーク体制とは?業務を効率化するワークフロー事例

Backlog導入前の課題

■ テレワークになったことで、壁面ホワイトボードを使ってチームでプロジェクトの工程やシステム構成に関する意見交換や認識のすりあわせができなくなった
■ 壁面ホワイトボードに描いたシステム構成図やプロジェクト工程図の社内共有のために、改めてパワーポイントに描き直す必要があった
■ 自社サービスのスクラム開発でユーザーストーリーマッピングからスプリントバックログまでのワークフローを補完できるツールを探していた
■ 開発ベンダーとの共通管理できる仕組み(要件を伝える際の認識のすり合わせ・開発プロジェクトの進捗管理)が必要だった

Backlog導入後の効果

■ テレワークでは絵を描きながらのコミュニケーションが難しいと感じていたが、Cacooのおかげで具体的で精度の高いシステム構成図やプロジェクト工程図を作図できるようになり、チームメンバーの理解度もあがった
■ 壁面ホワイトボードと比較して、Cacooのテンプレートやアイコンを使って図を描いた方が仕上がりがきれい。打ち合わせと同時に共有編集できるため、別のツールで作成し直す必要がなく、全体共有までにかかっていた時間を2日から「4時間」に短縮できた
■ サービス開発のユーザーストーリーマッピングはCacoo、プロダクトバックログの管理や社内のコミュニケーションはMicrosoft Planner、スプリントバックログはBacklogというワークフローが構築できた
■ 外部の開発ベンダーとの認識のすり合わせはCacooのふせんを使い、日頃のタスクの消化状況はBacklogのガントチャートをみる、共通管理できる仕組みができた

株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ 技術本部 第二開発部では、全社テレワーク開始をきっかけにしてヌーラボ製品(Backlog・Cacoo・Nulab Pass)を本格的に活用しています。

同社の技術本部 第二開発部では、テレワーク前は壁面ホワイトボードを使ってプロジェクトの工程やシステム構成についてチームで意見交換や認識をすりあわせる場を設けていました。テレワーク導入により、壁面ホワイトボードに代わるツールを探していた同社は社内のシステムエンジニアの推薦でオンライン作図ツールの「Cacoo」を導入

「テレワークでは絵を描きながらのコミュニケーションが難しい」と感じていましたが、Cacoo導入でより精度の高いシステム構成図やプロジェクト工程図を作図できるようになり、チームメンバーの理解度も向上。さらに、壁面ホワイトボードと比較して、リアルタイムで共有しながら作成できるため、完成図を共有するまでの時間を2日から「4時間」に短縮できました

さらに、自社サービス開発や外部の開発ベンダーとの認識のすりあわせにCacooのふせんを使い、日頃のタスクの消化状況はBacklogのガントチャートやカンバンボードをみる、といったワークフローの構築により、業務の効率化に成功しました。

そんな同社のヌーラボ製品導入による目覚ましい効果を同社の第二開発部メンバーにお伺いします。

■取材対応者のプロフィール

  • 山本 祥平さま…2019年10月中途入社。第二開発部 チームひよ子リーダー。
  • 鈴木 麻織美さま…2019年2月中途入社。第二開発部 チームつぶグミリーダー。
  • Park Junsangさま…2019年4月新卒入社。第二開発部 チームひよ子所属。
  • 金城 海姫さま…2020年4月新卒入社。第二開発部 チームつぶグミ所属。

KDDIウェブコミュニケーションズのの技術部署が全社テレワークの業務管理ツールとしてヌーラボ製品を選んだ理由

ーKDDIウェブコミュニケーションズ様の事業内容と、今回お話しをお伺いする第二開発部の組織体制について教えてください。

鈴木 麻織美さま(以下、鈴木):KDDIウェブコミュニケーションズはクラウドホスティング事業、ウェブサービス事業、プラットフォーム事業の三本柱で事業を展開しています。

レンタルサーバー「CPI」では、開発・保守・運用のすべてを自社でおこなっています。その他、ホームページ作成サービス「ジンドゥー」やクラウド電話APIサービス「Twilio」の海外サービスの提供に加えて、2021年3月には農業IoTサービス「てるちゃん」をリリースしました。また、ソリューション提供事業者向けにサービスと販売管理のプラットホームを提供する「プラットフォーム事業」も展開しております。

KDDIウェブコミュニケーションズでは、組織横断的な技術部隊として「技術本部」があり、「第一開発部」「第二開発部」「運用部」と3つの部門に分かれています。「第一開発部」「第二開発部」では、Webアプリケーションエンジニアが事業サイドと連携しながら新機能の企画・設計・開発・運用をしています。

ーヌーラボ製品(Backlog・Cacoo・Nulab Pass)はテレワークがきっかけで導入されたとお伺いしました。どのような経緯で導入したのでしょうか?

山本祥平さま(以下、山本):元々はプロジェクト管理ツールのBacklogについては5年前に導入していました。自社サービスの開発プロジェクト管理に使用していましたが、部単位ではなく、チーム単位の利用にとどまっていました。部署全体で本格的に使うようになったのは1年前からですね。

というのも、1年前に当社では全社的にテレワークを開始しました。そこで、従来のオフラインをベースにした業務管理・プロジェクト進行から「オンラインをベースにしたやり方に切り替えないと業務が非効率になる」と感じ、Backlogを本格的に利用しはじめました。

並行して、オンライン作図ツールのCacooも導入しました。以前は壁面ホワイトボードを使用していましたが、テレワークがはじまってそれが出来なくなったので、Cacooに切り替えたんです。同じタイミングで、Nulab Passも導入しました。社内のヌーラボ製品のアカウント管理を、ID管理ツールのAzure ADに一元化するのにちょうど良いタイミングでした。

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 山本 祥平さま

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 山本 祥平さま

テレワーク開始でホワイトボードを使ったコミュニケーションが不可能に!社内推薦されたCacooを代替ツールとして導入

ーヌーラボ製品はどのようなプロジェクトでご利用されていますか?

鈴木:私たちが所属する第二開発部で担当している事業は、プラットフォーム事業とホスティングサービス事業です。これらの事業で行うプロジェクトでBacklogCacooNulab Passを活用しています。

なお、これらのプロジェクトは社内メンバーはもちろん、外部の開発ベンダー様も参加しており、全体のコミュニケーションもヌーラボ製品上で行っています。

左端・右端:KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 チームメンバー

左端・右端:KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 メンバー

ーテレワークがはじまる前は、どのようにプロジェクトや業務を管理していましたか?

山本:テレワークがはじまる前は、プロジェクトに関するブレストやキックオフをするときに、壁一面のホワイトボードを利用して意見交換をしていました。具体的には、プロジェクトの工程図を作成したり、エンジニアのアーキテクチャ図、システム構成図などのブレストを1〜2時間かけて行ったり、プロジェクトの振り返りを行ったりしていました。

ホワイトボードに描いた図面はパワーポイントで作り直しており、全体共有するまでに、だいたい2日間くらいかかっていました。また、各自でホワイトボードの図面の写真を撮ることもしていましたが、結局どこにも共有されないことが悩みでした。

ーテレワークがはじまった当時の課題感について教えてください。

山本:テレワークになったことで、チームメンバーが同じ場所に会してコミュニケーションを取りながら、ホワイトボードに絵を描いて意見を交わすことができなくなりしました。どうしようか、と話していた矢先に、社内のシステムエンジニアからCacooをはじめとして、複数のオンライン作図ツールを紹介されました。

壁面ホワイトボードから「Cacoo」移行で、システム構成図の作成〜全体共有に費やした時間を「4時間」に短縮

ー複数のオンライン作図ツールの中から、Cacooを選んだ決め手は何でしたか?

山本:Cacooは操作も直感的で難しくなく使えることが魅力でした。また、Cacooと海外製のホワイトボードツールを比較していたのですが、海外製のツールは当社で求めているセキュリティ水準にあいませんでした。これらの問い合わせをしても、返事をいただくのに数ヶ月かかることもありました。

その点、Cacooは問い合わせの回答が1営業日と素早く、弊社の外部ツール利用時のセキュリティ判定基準を満たしていました。たとえば、SAML認証などのセキュリティ基準についてはNulab Passを導入することでクリアできました

ーCacooをテレワークに導入したことによる効果を定量的に教えてください。

山本:テレワーク前に壁面ホワイトボードを活用していたときは、完成図を共有するまで2日間くらいかかっていましたが、Cacoo導入後は打ち合わせ時間を含めて4時間で共有できています。会議でディスカッションをしながらシステム構成図を共同編集し、会議が終わったらできあがっている、という状態が実現できたからです。

テレワークでは絵を描きながらのコミュニケーションが難しいと感じていましたが、Cacooの同時編集機能やチャット機能で、チームメンバーとオンライン会議で話しながら、微細な部分まで簡単に修正できるようになりました

Cacooは予想以上の新しい価値を生み出している」と語る山本さま

Cacooは予想以上の新しい価値を生み出している」と語る山本さま

ー壁面ホワイトボードとCacooを比較すると、どのような価値を感じていますか?

山本:壁面ホワイトボード時代よりも、具体的かつ精度の高いシステム構成図やプロジェクト工程図を作図できチームメンバーの理解度もあがりました

Cacooのアイコン、図形、ふせんや豊富なテンプレートを利用することで、ホワイトボードのハンドメイクよりも、よりきれいに図を仕上げられるようになりました。きれいな図をすぐに社内のメンバーに共有でき、データとして情報を残り振り返ることができる点を踏まえると、Cacooは予想以上の新しい価値を生み出していると思います。

Cacoo→Microsoft Planner→Backlogで自社サービスの開発ワークフローを効率化!テレワーク下でも部署間の綿密なコミュニケーションを実現

ーサービス開発のワークフローにCacooとBacklogを組み込んでいるとお伺いしました。どのようなワークフローに活用されていますか?

鈴木:第二開発部では自社サービスの機能拡充などの開発プロジェクトをスクラムで進めています。

ワークフローとしては ①Cacooでユーザーストーリーマッピングを作成する ②プロダクトバックログをMicrosoft Plannerに登録する ③スプリントバックログをBacklogに登録するという流れで、プロジェクトを進めています。

Cacooでユーザーストーリーマッピングを作成する

Cacooで作成した実際のユーザーストーリーマッピング

Cacooで作成した実際のユーザーストーリーマッピング

第1フェーズでは、事業部のメンバーと開発者で、ユーザーが自社サービスをどうやって使っているのかという「ユーザーストーリー」をCacooのテンプレートで作成します。

そこから、対象であるお客様やどのタイミングでどういう使い方をするのかという情報をCacooに書き出してマッピングしています。

②プロダクトバックログをMicrosoft Plannerに登録する

Cacooで作成したプロダクトバックログをMicrosoft Plannerで管理している

Cacooで作成したプロダクトバックログをMicrosoft Plannerで管理している

その後、事業部との共通認識をもつために、Cacooで書き出した情報から、プロダクトで開発するもの(バックログ)をMicrosoft Plannerに書き出しています。

③スプリントバックログをBacklogに登録する

Backlogのカンバンボードにスプリントバックログを登録している

Backlogのカンバンボードにスプリントバックログを登録している

そして、Microsoft Plannerであげられたプロダクトバックログのなかで、実際に開発をするものや資料に起こさなければならないバックログを、開発チームのタスクとしてBacklogに課題管理しています。チームの進捗管理では、主にBacklogの「カンバンボード」を見ています。

ープロダクトバックログをMicrosoft Plannerに登録している理由は何でしょうか?

鈴木:Microsoft Plannerには開発チームのアドバイザーが参加しているため、彼らへの報告用としてプロダクトバックログの管理にMicrosoft Plannerを使っています。開発チームにより関係性が高い、細分化した開発タスクはBacklogを使うといった使い分けをしています。BacklogとTeamsが統合できたらMicrosoft Plannerから移行したいな、とは考えています(笑)。

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 鈴木 麻織美さま

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 鈴木 麻織美さま

 

【KDDIウェブコミュニケーションズ様も登壇】
Cacooの事例やノウハウを紹介するユーザーミートアップを開催!

『Cacuu #1 #オンライン 〜チームビルディングにおけるCacoo活用事例〜』
日時:2021年5月25日(火) 19:00 〜 20:30
参加費:無料
※本イベントは終了いたしました

開発ベンダーとのオンライン会議で認識のすりあわせにBacklog「ガントチャート」とCacoo「ふせん」を有効活用

ー外部ベンダー様が参加している開発プロジェクトでは、主にBacklogでプロジェクトの進捗や課題管理をされているそうですね。

金城 海姫さま(以下、金城):はい。合計11人の開発メンバーが参加している中規模の開発プロジェクトでは、ウォーターフォール(要件定義フェーズ)で進めており、Backlogで管理しています。

使い方としては、開発がアプリケーションとインフラの2つにわかれるので、Backlogのカテゴリ機能を使って整理しています。また、会社ごとにカテゴリ分けも行い、それぞれが社内でフィードバックを行う際に課題を整理しやすいようにしています。

Backlogのガントチャート上で、カテゴリ機能で開発チームの区分がされている

Backlogのガントチャート上で、カテゴリ機能で開発チームの区分がされている

気をつけていることとしては、当日に未処理・処理中がないようにしています。課題の棚卸しは定期的にしていて、もし遅延するようだったら、ガントチャート上で課題の期限を動かして、と口酸っぱくチームメンバーに伝えています(笑)。特に開発ベンダー様とは定例会議を頻繁に入れているわけではないので、Backlogのガントチャートをベースにして期日管理を行ってます。

ーBacklogのガントチャートを頻繁にご利用されているのですね。

金城:毎朝の会議で課題の棚卸しをしているので、必ずガントチャートを利用しています。ガントチャートを見ながら課題の優先度づけもしているので、かなり依存していますね。

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 金城 海姫さま

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 金城 海姫さま

ー開発ベンダー様との認識合わせにも、Cacooのふせん機能を活用しているとお伺いしました。

金城:はい。開発ベンダー様にKWCから要件を出すときの認識合わせにもCacooを使っています。Cacooのふせん機能を使って、業務フロー図を作成しています。グレー、水色、オレンジ、紫、ピンクの合計5色を使って、開発するもの・しないもの・開発済み・追加分・成果物、などを色分けして、わかりやすくしています。

Cacooのふせん機能を活用した業務フロー図

Cacooのふせん機能を活用した業務フロー図

CacooとBacklogの併用でシステム構成図を作るのに必要だった「職人」が不要になり、誰もが簡単に必要な図を描けるようになった

ーCacooとBacklogを導入前の課題感と導入後の効果を教えてください。

Park Junsangさま:CacooとBacklogを使ったワークフローになる前は、タスク管理はBacklog、補足やブレスト資料はesa (MDとUML) を利用していました。MDとUMLは職人がいないと正確にきれいに作成することができないのが悩みで、私自身、習得するのに時間がかかりました。

そこから、現在のタスク管理はBacklog+補足やブレスト資料はCacooに切り替えたことで、誰もが簡単に分かりやすい図を描けるようになりました一から描画するのはもちろんですが、編集も感覚的に操作できるので、作図のハードルが下がったと感じています。

また、BacklogとCacooの連携機能として、Cacooの図のリンクをBacklogのコメントに記入すると、プレビュー展開されます。こうした互換性の高さも、情報共有の手間を効率化する点で嬉しいポイントです

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 Park Junsangさま

KDDIウェブコミュニケーションズ 第二開発部 Park Junsangさま

Nulab Pass導入でKDDIウェブコミュニケーションズのセキュリティとガバナンスの強化を実現。他部署にもヌーラボ製品を提案していきたい

ーヌーラボ製品のセキュリティ対策としてNulab Passを導入されていますが、こちらの効果はいかがでしょうか?

山本:実はこれまで社内には、部署ごとにBacklogを契約していたのでBacklogのスペースが4つほど乱立していました。

Nulab Passを導入したことで、社内に乱立していたBacklogのスペースの統合先を確立できました。また、SAML認証方式によるSSO(シングルサインオン)によって、アカウント管理をAzureADに統合できたことで、ヌーラボ製品のアカウントのセキュリティとガバナンスを強化できました。また、SSOを使わない外部ユーザについては二要素認証を必須化する、などのルールを設けることができたので、当社として対応しなければならないセキュリティ対策を実現できました。

ー今後KDDIウェブコミュニケーションズ様でヌーラボ製品をこうした業務でも活用していきたい、という展望を教えてください。

鈴木:今まさに展開している最中なのですが、当社の主力事業の1つである「ホスティング事業」の運用監視チームにもBacklogを展開していきます。具体的にはアラートがあがって、どのような対応をしたのかをBacklogに記録して、課題で管理するという運用です。今後は他部署にもBacklogCacooNulab Passなどのヌーラボ製品を提案し、活用していくことで業務フローの効率化につなげていきたいです。

 

【KDDIウェブコミュニケーションズ様も登壇】
Cacooの事例やノウハウを紹介するユーザーミートアップを開催!
『Cacuu #1 #オンライン 〜チームビルディングにおけるCacoo活用事例〜』
日時:2021年5月25日(火) 19:00 〜 20:30
参加費:無料
※本イベントは終了いたしました

※掲載内容は取材当時のものです。

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