ロボコンチームのロボット製作、イベント準備に活用。Backlogが“タスク管理”の考え方を教えてくれる
Backlog導入前の課題
・チャット上でタスクの受け渡しを行っていたため、情報が流れ抜け漏れが発生していた
・担当者がタスクを抱え込み、チーム全体の業務が見えていなかった
Backlog導入後の効果
・現状チームが抱えているタスクが一覧で見られるようになった
・各部門のリーダーが抱えているタスクが可視化され、担当者への割り振りがスムーズになった
ロボット製作を軸として、プログラミング教育支援や地域貢献活動を行う特定非営利活動法人サクラテンペスタ(以下、サクラテンペスタ)。チーム運営からイベント開催まで中高生メンバーが主体となり、ロボコンへの出場をはじめとしたさまざまな活動を行なっています。ヌーラボはスポンサーとしてチームに協賛しており、BacklogとCacooを提供しています。
今回は、メンターとしてロボット製作やプログラミングの指導を行っている廣瀬様(大学3年生)、総務管理部門リーダーの宗石様(高校2年生)に、Backlogの活用法を伺いました。
目次
多方面に活動する中で感じた「タスク管理」の重要性
——サクラテンペスタの活動内容を教えてください。
私たちは、世界最大級のロボットコンテストに出場しているロボコンチームです。中高生のメンバーが主体となり、「エンジニアリングやプログラミングに興味を持ってくれる同世代や子どもたちを増やしたい」という思いで日々活動をしています。
ロボットを製作するだけではなく、チーム運営に必要な資金集めやスポンサー探し、広報活動なども行います。さらに地域貢献を目的としたボランティア活動など、すべて運営するのは学生です。
——ヌーラボは2022年よりスポンサーとして、Backlogを提供させていただいています。Backlogを知ったきっかけは何でしたか?
チーム内での普段のやり取りにはチャットツールを使用していましたが、役割ごとに分かれてさまざまな活動を行うなかで、タスクを管理する必要が出てきました。そこで、良いツールはないかと探し始めたのがきっかけです。
いくつか比較検討するなかで、単にタスクを一覧にするのではなく、プロジェクトごとにまとめたり、スケジュールと照らし合わせたりできるものがいいなと感じるようになりました。Backlogは、他のツールに比べてシンプルながら十分な機能を備えているためチームのタスク管理に最適だと考えました。当時の広報担当の方にコンタクトを取り、そこからスポンサーという形でBacklogを提供してもらっています。
頭の中で管理していたタスクを、Backlog上で全員が把握できるように
——タスク管理の必要性が出てきたとのことですが、Backlogの導入前はどのように活動を行っていたのでしょうか?
導入前は、各部門のリーダーがやるべきタスクを頭の中で記憶しておき、思い出したときに「これってどうなっているの?」と周りに確認していました。正直なところ、チーム内に“タスク管理”という概念自体が浸透していなかったんです。
また、リーダーと作業担当者が個別にタスクに関するやり取りを行っていたので、誰がどのタスクを抱えているのか、そもそも全体でどのようなタスクがあるのかがまったくわからない状況でした。チャットツールだと、会話の履歴もすぐに流れていってしまいます。そのため、気づいたときには締め切り直前のタスクに追われたり、タスクそのものが抜け漏れたりしてしまう問題がよく起こりがちでしたね。
——導入後は、どのように活用していったのですか?
まずは部門ごとにプロジェクトを立てて、発生するタスクを課題として起票するという運用にしました。私たちの主な活動であるロボット製作では、ハードウェアの設計・ソフトウェアのプログラミングという2つの部門があります。そのほか、新メンバーの採用を担当するグループや、総務管理部門・広報企画部門もあるので、それぞれプロジェクトを作成しています。
また、Slackとの連携機能を活用して、新しいタスクが追加されたときはSlackに通知が来る設定にしました。そうすると、メンバー全員がそのタスクをキャッチアップしやすいので便利です。
ロボット製作やイベント準備におけるタスクの割り振りがスムーズに
——Backlogを導入してみて、どのような効果を感じますか?
今、どのようなタスクが発生しているのか、それを誰が担当しているのかが見えるようになったのが大きな変化です。タスク量の偏りを防いだり、一人ひとりが計画的にタスクを進めたりするのに役立っています。
とくにロボット製作においては、リーダーがすべてのタスクを頭の中で把握して、担当メンバーに割り振っていくという負荷のかかる業務を削減できました。また、お互いがどういった進捗なのかが一目でわかるので、定例ミーティングで自分の状況を1から説明する手間も省けました。
——ロボット製作以外の活動ではいかがでしょうか?
私たちは企業様とイベントを共催することも多いのですが、Backlogを導入してから各イベントの準備が格段にスムーズになりました。
イベントを実行するにあたっては、内容の企画や当日に使う資材の手配、チーム内での役割決めなど、さまざまなタスクが発生します。以前は、タスクを特定のメンバーだけが抱えてしまって、その人がいないと準備が進められない状況に頻繁に陥っていたんです。Backlogでタスクを一覧化することによって、課題が解消されました。
マニュアル作成と実践のサポートで、中高生にも無理なくBacklogを導入
——サクラテンペスタのメンバーが中高生メインですね。Backlogの導入にあたって、ハードルの高さなどは感じませんでしたか?
やはり導入直後は、Backlogの運用を浸透させるのに苦労しましたね。ついつい今までの習慣で、チャットツール上でタスクを振ってしまうといったこともありました。
オンボーディングの運用を試行錯誤しながらやってきて、今ではだいぶスムーズになったと感じています。
まずは、Backlogがどういうものなのか、ログインやタスク追加の方法について記載したマニュアルを作成しました。新たに加入したメンバーには、マニュアルを見ながら、実際にBacklogに自分のタスクを登録してもらうところまでやってもらっています。細かい機能については、ヘルプセンターにわかりやすく記載されているので、よく参照していますね。
新メンバーが入ると、説明会の開催や、加入後のフォロー役の任命などがタスクとして発生します。こういったタスクも、Backlog上でメンバーに割り振り、使いながら慣れてもらうようにしています。
Backlogの利用を通して「タスク管理」という考え方をインストールできた
——学生の皆さんだからこそ感じるBacklogのメリットはありますか?
Backlogの活用を通じて、学生のうちにタスク管理という概念を学べたことは本当によかったと思います。
初歩的だとは思いますが、タスクに関するやり取りを口頭だけで行うのではなく、まずはきちんと書き留めておくことの大切さを痛感しました。そして一つひとつ担当者や期限を設定することにより、チームの推進力が大きく変化しました。
その結果チーム全員がその進捗を見られるようにすることで、学校が離れていて集まれる機会が少なくてもチームとして動けるんです。今後チームメンバーが増えたり、活動の幅を広げていくにあたり欠かせない存在となっています。
——廣瀬さん、宗石さん、ありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。