開発業務の工数削減で、働き方にも変化!部署横断で使うことでチーム間の連携もスムーズに
Backlog導入前の課題
・タスクを個人が管理しており、優先順位づけができていなかった
・カスタマーサクセスチームから開発チームへの依頼がチャット上で行われ、対応の抜け漏れが発生
・コミュニケーションがチャットのDMなどで行われ、情報が属人化
Backlog導入後の効果
・タスクが見える化され、スクラム開発を安定して運用できるようになったことで残業時間が減少
・チーム間の連携がスムーズに
・コミュニケーションがオープンになり、フルリモートでも情報格差がない組織を実現
「店舗に関わる全ての人に最も信頼されるインフラを創る」というミッションのもと、店舗情報一括管理サービス『Canly(カンリー)』を開発・運営する株式会社カンリー。
同社ではタスクの「見える化」を図り、チーム間の連携を強化するべくBacklogを導入。開発部門でのBacklog導入を皮切りに、マーケティングチーム、カスタマーサクセスチーム(以下CS)へと浸透しています。
「利用の拡大を決めた理由は圧倒的な使いやすさ」と話す開発部門エンジニアリングマネージャー宮瀬様にBacklog導入の経緯や具体的な活用方法などお話を伺いました。
【インタビュイーのご紹介】
宮瀬 拓郎(みやせ たくろう):株式会社カンリー
フリーター→高校の職員→起業→受託開発会社でCTO経験という異色の経歴の持ち主。2021年10月カンリーのエンジニアリングマネージャー(エンジニア部の全体統括をするマネージャー)として入社。仕事は多岐にわたるが、採用活動、プロジェクトマネージメント、組織マネージメントなどが主な業務。
目次
開発、カスタマーサクセス、マーケティングチームでBacklogを導入!
――御社の事業内容をお聞かせください。
「Canly」は、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)やHP、各SNSの店舗アカウントを一括管理する店舗情報管理クラウドサービスです。管理・運用コストの削減に加え、データ分析により店舗運営上の課題を特定し、施策の改善につなげます。
例えば、昨今のコロナ禍でお店の営業時間の変更がよくありましたよね。そういった場合、本部が対象店舗の更新をかけようとすると、1か月でかなりの工数かけて作業されておりましたが、Canlyを活用することでその工数を大幅に削減、1/10以下の工数に抑えることができます。
――Backlogを導入いただいている部署について教えていただけますか?
Backlogを導入している部署は開発部門のエンジニア部、プロダクト部と事業部門のマーケティングチーム、CSチームの4部署です。
開発部門ではアジャイル開発でスクラムを組んで開発を行っています。そのなかでBacklogを活用し、タスク登録や担当者の振り分けを行います。事業部門のマーケティングチームは日々メルマガ作成や展示会などに出展する際の進捗管理に利用。CSチームはお客様との対話から吸い上げた課題や要望をBacklogに起票、開発部門に連携しています。
――宮瀬さんが担っていらっしゃる役割をお聞かせください。
開発部門でエンジニアリングマネジャーをしています。昨年11月の入社以来、プロジェクトでHP来訪者の実店舗への来訪導線を最適化するHPが簡単に作成できる『Canlyホームページ』を開発していました。今年7月の『Canlyホームページ』リリース以降、開発部門全体の統括をしつつ採用やチームビルディングをしています。
「前を向いて走っているのに進んでいる感覚がない!」その状況を打開するために
――Backlog導入前の背景を教えていただけますか?
大きく2つあります。1つ目はメンバーが抱えるタスクが可視化されていなかったこと。私が入社した当時、全部署共通してタスクを個人個人が抱えており、マネジメント側含めて誰がどのタスクをどのように進めているのか、全体像が全く掴めない状態でした。
「誰が」「どういった」タスクを「どれくらい」持っているのか、このタスクのゴールはどこなのか、といったタスクが整理できていませんでした。そのため、業務の属人化が発生したり、タスクに優先順位をつけて管理ができなかったりと現場の負担になっていたのです。
2つ目は部門を横断して発生するタスクの連携です。CSチームがお客様からいただくご要望をピックアップし、Slackで開発チームに報告・依頼していましたが、チャットの特性上情報がどんどん流れていきます。Slackに検索機能はありますが、膨大な履歴から一つひとつ探すのは時間がかかってしまう。また当時、マーケティングチームが本格始動するタイミングでもあったため、タスク管理ツールを早急に探す必要があったのです。
――コミュニケーションにも課題を抱えていたとか?
誰が何をやっているかが分からず、チャットのDMで重要な相談がなされていることもありました。チーム間で必要なら手助けをしたり、逆に助けを求めたりするためには、やはりコミュニケーションがオープンになっていないといけないと思ったんです。そこで、Backlogの導入で個々人のタスクを可視化するのと同時にコミュニケーションの変革も行いたいと考えました。
決め手は“圧倒的な使いやすさ”と頼れる日本語サポート
――Backlog導入の決め手をお聞かせください。
何といっても、圧倒的な“使いやすさ”に尽きると思います。マーケティングチームへの導入前にはプレ運用を1週間行いました。元々マーケティングチームで使っていたスプレッドシートに入力されているタスク情報をBacklogに入力し、試しに使ってもらうという期間を設けたんです。すると1週間もたたないうちに「すごく使いやすい!」「もうスプレッドシートでのタスク管理に戻りたくない」と全員が言うぐらい、Backlogを使いこなせるようになりました。
――すごいスピードで効果を実感していただけたんですね。その理由は何だと思われますか?
Backlogは各自が持つタスクや進捗状況を視覚的に把握しやすいので、多くのメンバーが手応えを感じたようです。マネジメントをする側としても不透明だったタスクや進捗状況がよく見通せるようになりましたね。
実際に触れたメンバー全員が「今までの労力は何だったんだ」とBacklogに乗り換えていく姿が印象的でした。
――国内外さまざまなタスク管理ツールがある中、Backlogを選ばれた理由を教えてください。
元々Trelloを使ってタスクを管理していたのですが、タスクの膨大さゆえにボード型のタスク管理ツールではうまく活用できませんでした。他にもJIRAやAsanaなど、海外のタスク管理ツールを試してはどうか、という声も上がったのですが、日本人が直感的に「使いやすい」と感じる作りではないという声もあり、導入には至りませんでした。
Notionをタスク管理に利用する案も出ました。ただ、自由度が高いツールの場合運用ルールをしっかりと定義しないとタスク管理が崩壊していってしまうことがあると前職で経験していました。
まずは導入して、シンプルな運用で回していきたいと考えた時、やはりBacklogにしようという結論に至りました。Backlogは日本製のため日本語によるサポートも手厚い上、操作画面上でちゃんとヘルプへの動線が張られています。ITスキルによらず、多くの人が「使いやすい」と感じ、実際に使えてしまうUIを備えているのが最大の魅力でした。
Backlogにタスクを集約することで、残業時間が大幅に減少!
――導入後の効果ですが、Backlogを導入したことで何か変化はありましたか?
まず、開発チームの残業時間が激減しました。Backlogによってタスクが「可視化」されたため、課題だった業務の属人化も解消。スクラム開発も安定して運用ができるようになった結果、残業が20時間/月を下回るようになりましたね。(Backlogを用いたスクラム開発については弊社ブログでも紹介しています。)
また、先ほどお話しした課題が解決したことはもちろん、タスク管理ツールをBacklogに統一したことで、CSチームと開発チームの連携もしやすくなりました。マーケティングチームはイベント等のタスク管理をスムーズにできるようになったと聞いています。Backlogによってタスク状況がすべて「見える化」されたことにより、確認の漏れや抜けが起こりにくくなったので、その効果を実感しているところです。
――社内の変化は見られましたか?
一貫したフォーマットで管理できるのでマインドシェアの観点で効率よくなったと感じます。「必ず1日1回以上Backlogを見る」「デイリースクラムでBacklogを振り返ってみよう」など、タスク管理の重要性も社内に浸透しました。
また、Backlog上のやりとりがオープンなことで他のメンバー、他のチームの情報を取りに行きやすくなりました。よりチーム間での連携を促すために、オンラインミーティングに誰でも入ってこられる仕組みを作ったり、チャット上のやりとりもできるだけDMは使わないなどの運用にしています。フルリモートという環境の中でも「あのチーム大変そうだな」「手伝えそうなことがあるな」と気づける環境づくりができました。
プロジェクト全体のスケジュール把握と細かなタスク管理。どちらもBacklogで実現
――ご利用をいただく際に工夫している点などがあれば、教えていただけますか。
開発部門は基本的にはアジャイル、スクラムでの開発手法を取っています。そのため小さな粒度のタスク進捗についてはエンジニアが個別のプロジェクトで管理しますが、全体の進捗を把握するためのプロジェクトもBacklog上に作成しています。このプロジェクトの課題はあくまでマネージャー陣がスケジュールの大枠を把握するためのもので、スクラムやチームを横断したスケジュールが分かるようになっています。
課題登録の情報からガントチャートが自動生成されるので、マネージャー陣が全体像を把握しやすくなりました。
Backlog機能をフル活用することで、今までにない分かりやすい形でタスク情報の共有化、進捗を可視化することができるようになりました。もう、Backlogなしのプロジェクトマネジメントは考えられないですね。
――嬉しいお言葉をありがとうございます! 弊社では引き続きサービスの改善を進めて参ります。本日は貴重なお話をありがとうございました。
※掲載内容は取材当時のものです。