ゲーム開発のプロジェクト管理にBacklogを導入!メンバーの業務進捗が見えやすくなり、連携がスムーズに
Backlog導入前の課題
・他メンバーの状況が見えづらく、前工程の作業状況によっては手が空くメンバーが発生してしまっていた
Backlog導入後の効果
・各メンバーの抱えているタスク量や全体の進捗が見やすくなったことにより、スムーズな連携が取れるようになった
ゲームソフトの企画開発などさまざまなエンターテインメント事業を手がける株式会社マーベラスでは、2021年よりゲームクリエイターの育成支援プログラム「iGi indie Game incubator」(以下、iGi)を主催しています。ヌーラボはツールスポンサーとして本プログラムに協賛しており、参加チームに対してBacklogを提供中です。
株式会社マーベラスでプログラムを主導しているグローバルビジネス推進室の知念様、マティアス様と、iGiに参加中のゲーム開発チーム「DON YASA CREW(ドン・ヤサ・クルー)」の佐川様にBacklogの活用法を伺いました。
目次
日本初のインディゲーム開発者支援プログラムで、参加チームにBacklogを提供
——まずは、本プログラムを主催されているマーベラス社のお2人にお聞きします。「iGi」とは、どのようなプログラムなのでしょうか?
マティアス:日本初のインディゲーム(小規模チームで開発されるゲーム)を対象とした、クリエイター育成支援プログラムです。参加チームには半年間かけて、ゲームデザインからマーケティングまで、開発面・ビジネス面で専門家によるあらゆるサポートを提供しています。2021年よりプログラムを開始し、2022年10月に第2期が終了、年内には第3期の募集を開始します。
国内のインディゲームは1名体制で開発されるものも多いのですが、DON YASA CREWさんのように複数名のチームだと、開発スケジュールの進捗管理が大変です。
そこで、ヌーラボさんにスポンサーとしてご参画いただくことになりました。参加チームのタスク管理のために、プログラム参加とともに全チームにBacklogを導入しています。
——ここからは、「iGi」プログラムに参加されているチームの一つであるDON YASA CREWの佐川さんにお話を伺います。チームの構成や、開発したゲームについて教えてください。
佐川:DON YASA CREWは、コアメンバー5名で構成されるアートチームです。数年前からゲーム開発に取り組むようになり、現在『SONOKUNI』というアクションゲームを制作中です。企画、開発、デザイン、音楽など、ゲーム制作に関わる全ての作業を内製しているため、メンバーそれぞれが役割を分担しながら進めています。「iGi」への参加をきっかけに、チーム全員でBacklogを使い始めました。
メンバー全員のタスクが見えやすくなり、制作業務の受け渡しがスムーズに
——DON YASA CREWでは、どのようにBacklogを活用されているのでしょうか?
佐川:全体の進行管理をはじめ、チームメンバーそれぞれが抱えるタスクの把握、各タスクで発生するコミュニケーションなどにBacklogを利用しています。
まず、課題機能を使って一つひとつのタスク管理を行っています。『SONOKUNI』は、複数のステージから構成されているゲームです。ステージ内のセクションごとに1つの課題を立てています。
各セクションの世界観を表すためのアートデザイン、敵やオブジェクトの配置などを細かくタスク化しています。世界観を作るアートデザイナーと、ゲームの構成を考えるレベルデザイナーが交互に調整しながらゲームを作っていくので、1つひとつの課題ごとに密な連携が欠かせません。
——Backlogを導入したことによって、良い変化はありましたか?
佐川:各メンバーの抱えているタスク量や全体の進捗が見やすくなったことにより、スムーズな連携が取れるようになりました。リーダー視点では、全体の工程とメンバーそれぞれの工程を照らし合わせて俯瞰できるので、タスクの割り振りもしやすくなったと感じます。
以前はGoogleスプレッドシートで管理を行っていたのですが、「今、誰が何をしているのか」が見えづらく、前工程の作業状況によっては一部のメンバーの手が空いてしまうのが悩みでした。たとえば、開発チームがAという機能を開発してからでないと、デザインチームはA機能のデザイン業務に取り掛かれません。前後の工程を担当している両チームの進行がうまくかみ合わないと、一方のチームが待ちの状態になってしまうんですよね。
ガントチャート機能とカンバンボード機能をフル活用した進捗管理
——全体の進捗と個人のタスク、どちらも見えやすいというのがポイントなのですね。
佐川:その点、Backlogのガントチャート機能にかなり助けられました。各メンバーのタスクを見られる担当者別の表示と、設定したカテゴリーごとのタスクを見られるカテゴリー別の表示。この2つを切り替えながらスケジュールを調整することで、個人の業務量に配慮した制作スケジュールの管理をできるようになったんです。
ガントチャートのおかげで、メンバー間でうまく作業が連携できているかを確認しやすくなりました。誰かが待ちの状態にならないようにスケジュールを組めているかが一目瞭然になるからです。
また、毎週の会議ではカンバンボード機能を使い、タスクの受け渡しや完了確認を行っています。各メンバーが作業を終えた「処理済み」のタスクについて、会議で確認をしながら「完了」にしたり、修正・改善点があればコメントを付けて「作業中」に戻したり、といった具合です。こういった最終確認やフォローをもれなく行えるようになったのは、カンバンボードのおかげですね。
——他に使っている機能はありますか?
佐川:Wikiには、ゲームのコンセプトやストーリー、想定ターゲットなどの情報をまとめています。ビジュアル面のデザインをしたりステージの難易度を調整したりする際に、それらの情報を見返して判断基準にしているんです。
操作性とシンプルなデザインで、仕事がもっと楽しくなる
——佐川さんが感じる、Backlogの魅力をお聞かせください。
佐川:何より気に入っているのは、シンプルで見やすいUIと親しみやすい色使いです。デザイン性の良いツールだと毎日使っていて楽しいですし、仕事へのモチベーションも上がりますよね。親子課題までしか設定できないシンプルな設計なので、使う人によって運用にバラつきが出る、といったことも起きにくいと思います。
また、操作性にも大変優れていると感じます。Backlogを初めて使うチームメンバーがほとんどだったのですが、機能も良い意味で多すぎないので、誰でもすぐに使いこなせるようになりました。
知念:事務局としても、各チームの進捗状況を把握するのにBacklogがとても役立っています。2週間に1度、プログラムの協力会社に各チームの進捗状況を報告する会議があるのですが、その際もBacklogのガントチャートを画面共有しているんです。シンプルで見やすい画面のおかげで、会議用の資料を新たに作るという手間も省けています。
——佐川さん、マティアスさん、知念さん、貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。