急成長中のSmartHRカスタマーサクセスから学ぶ!Backlogによる導入支援の効率化
Backlog導入前の課題
SmartHR導入支援時のお客様とのプロジェクト管理やコミュニケーションが複数のツールに散らばっており、情報が拡散している
Backlog導入後の効果
お客様とのやり取りはBacklogに集約。先方に提示するガントチャートの作成を1時間から0時間に短縮。顧客情報をBacklogに集約できたことでSmartHRのカスタマーサクセス体験の向上を実現
仕様や画面は現行バージョンと異なる可能性があります。
Backlogの最新版についてはこちらからご確認ください。
クラウド人事労務ソフトを提供する株式会社SmartHRのカスタマーサクセスでは、Backlogを活用しています。人事労務担当者への導入支援のオンボーディングから運用などでBacklogがどのように有効利用されているのか、カスタマーサクセスの高橋昌臣様にお伺いしました。
目次
従業員1,000名規模で利用するお客様の要望をBacklogに登録しプロジェクトの進捗を“見える化”
―SmartHR様について教えていただけますか?
高橋昌臣 氏:SmartHRは、企業が行う社会保険・労働保険の手続の自動化を目指す「クラウド人事労務ソフト」を開発しています。総務省が提供するe-GovAPIと連携し、Web上から役所への申請を可能にして、煩雑で時間のかかる労務手続・労務管理から経営者や人事担当者を解放します。
―高橋様はカスタマーサクセスをやられているそうですが、カスタマーサクセスのチーム規模と具体的な業務をお伺いしてもよろしいでしょうか?
2018年5月現在でカスタマーサクセスメンバーは6名となっており、企業様がスムーズに運用いただけるようなサポートを行っています。
SmartHRのカスタマーサクセスの業務は以下の3つに分けられます。
- サービス導入初期の早期立ち上がり(オンボーディング)をサポート
- オンボーディング後の運用のサポート
- SmartHR活用計画のサポート
1)導入初期の立ち上がりサポート では、SmartHR導入にあたっての必要な設定や情報登録の作業を行います。
2)導入後の運用サポート では、お客さまに適した使い方をご案内しお困りごとがあったらプロアクティブにコンタクトをとっています。
3)来期の継続利用サポート については、お客様の課題や要望をヒアリングして来期の計画にSmartHRがどのように貢献できるか、活用計画をお客様と作成しています。
以上のユーザーサポートで、お客様と一緒にBacklogを利用しています。チーム内のタスク管理にはnateroと呼ばれるカスタマーサクセスツールを導入しており、それと併用しています。
―初期導入のサポートでは具体的にBacklogをどのように活用されているのでしょうか?
初期導入サポートをしているカスタマーサクセスチームでは、ほぼ毎日1時間程度はBacklogを利用しています。具体的にはお客様にSmartHR導入のためのスケジュールを共有したり、課題の進捗管理が主な活用先です。
お客様にはプロジェクトがキックオフされるタイミングでBacklogの利用をご提案しています。そこでご承認をいただけたら、営業が作成したヒアリングシートをもとにしながら、5〜10個の課題を一括登録しています。
このとき登録している課題は「従業員の情報を入力する」「お客様に情報を入力してもらう」「テスト運用する」といったタスクです。Backlogは課題を登録するとガントチャートが自動生成されるので、それをお客様にご提案して導入サポートの進め方をすり合わせています。
―運用フェーズでのサポートでは具体的にBacklogをどのように活用されているのでしょうか?
運用時のカスタマーサクセスの業務としては、サポートを希望された方、例えば、1,000人以上の利用規模の企業様に定期的なお打ち合わせを実施するなど、サポートを希望されるお客さまを対象に行っています。
定例の打ち合わせでお客様からいただいた、ご要望、タスク、議事録も会議終了後にBacklogに課題登録しています。あとから振り返りやすくするために種別も活用しています。ここで登録した課題は、次回の定例までの宿題としています。
お客様も自発的に課題登録されます。Backlogをお互いに利用することで、進捗の見える化と、共同でプロジェクトを進めているという一体感が醸成できるので「あのときお願いした事はどうなっているのだろう?」といった不安の解消につながっています。ちゃんと「物事が進んでいる」と感じていただけているように思います。
ガントチャートの自動生成がもたらしたSmartHRのカスタマーサクセス業務の効率化
―Backlogを導入する前はどのようにカスタマーサクセスの業務を管理されていたのでしょうか?
以前は、個人のタスク管理はTrello、お客様とのプロジェクトのスケジュール調整や要望管理はスプレッドシート、連絡手段はメールと3つのツール利用していました。
目的によってツールを分けていたので、各情報が分断されていて全体を俯瞰して見れないの点に課題を感じていました。具体的には、タスクの担当者や進捗が見えづらかったり、お客様の情報や業務フローなどはストックしておらず、情報の共有がうまくできていない問題が起きていました。
―導入後、それらの課題はどのように解決されましたか?
Backlogはタスク管理、プロジェクトのガントチャートの管理、お客様とのやり取りなどが一箇所に集約できます。以前は情報ごとにツールを切り替える必要がありましたが、Backlogをみればすべてがわかるようになったので、複数のツールを管理する手間も情報の属人化による煩雑さも大幅に軽減されたと感じています。
業務の効率化という面では、お客様に共有するガントチャートの作成もとても楽になりました。以前は、スプレッドシートでガントチャートを作成してお客様に共有していましたが、一から線を引いて、項目や期限を記入して、変更があったら更新して......という一連の作業はとても面倒でした。
Backlogに切り替えたことで、ガントチャートの作成だけなら、最低でも1時間程度の作業がBackog導入後はほぼゼロになりましたし、チームメンバーからも「とても楽になった」という声があがっています。
ITツールに慣れていない層でも使いこなせるのがBacklogの魅力
―まさにカスタマーサクセスの業務の効率化ができた事例ですね。お客様との課題管理については変化はありましたか?
実は、特に変化がありませんでした。ただ、これは喜んで良いことだと考えています。
弊社はサービスの特性上、人事・労務の方がお客様に多いです。なかには、SmartHRがはじめて使うクラウドサービスという方もいらっしゃいますが、比較的ITツールに慣れていらっしゃらない方でも、Backlogを難なくご利用されています。
他にも、お客様から「SmartHRがきっかけでBacklogを自社でも試してみた」と報告をもらうことがあります。人事労務の業務を“効率化”することを目指している弊社にとって、Backlogがお客様のタスク管理を円滑にすることは、同じく効率化という面で、SmartHRの「カスタマーサクセス体験の向上」に貢献していると感じます。
―SmartHR様だけでなく、その先のエンドユーザーの業務の効率化にもBacklogが貢献できているのですね。
はい。効率化という面では、御社のCacooも利用させていただいています。お客様へプロジェクトの進め方を共有する際の補足資料としてフローチャートを利用しています。
実はCacooがリリースされた2009年から利用しているユーザーなのですが、Cacoo以前はインストール型の描画ツールを利用することもありました。それらと比較すると、ブラウザで完結する手軽さが効率化につながっていますし、Cacooの魅力だと思います。
いまは使えていませんが、以前はCacooの図をBacklogの課題に貼り付けるといった使い方もしていました。自動で図が展開されるので便利ですよね。
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SmartHRが目指す、カスタマーサクセスを成功させるためのBacklog活用とは
―最後に、ユーザー目線で日々業務を進めるカスタマーサクセスの方にとってBacklogとは?
カスタマーサクセスは「一つのプロジェクトをお客様と協創していく」というのも重要な業務だと考えています。特に、弊社のようなクラウド人事労務ソフトを提供する事業会社は、さまざまなITリテラシーを持ったお客様をサポートする必要があります。
お客様の知識や業種・業態に合わせた、最適なご提案をするのがSmartHRが目指すカスタマーサクセスの形です。そのためにも、Backlogのようなプロジェクト管理ツールを活用して、お客様のニーズを発掘し、些細な変化を見逃さないサポートに今後も力を入れていきたいです。
※掲載内容は取材当時のものです。