企画にかかる期間が半分に。100のタスクを漏れなく回すBacklogウェビナー運営術

アイキャッチ画像_東芝DMI

Backlog導入後の効果

・ウェビナー運営の“型”を確立し、企画の具体化が2ヶ月から1ヶ月に短縮した
・約100のタスクと進捗がBacklog上で可視化され、抜け漏れを防止できるようになった
・お客様との共通認識が生まれ、役割分担が明確になった

企業のデジタルマーケティングを伴走支援する東芝デジタルマーケティングイニシアティブ(以下、東芝DMI)。同社は数多くのタスクが発生するウェビナー運営業務を、Backlogで“型化”しました。テンプレートとして横展開できる仕組みの構築により、企画期間の短縮やタスクの抜け漏れ防止など、さまざまな効果を実現しています。その巧みな運用術について、お話を伺いました。

「毎回ゼロから考える」をやめるために、Backlogを選択

── まずは、御社の事業内容について教えてください。

東芝DMIはWebソリューションを軸に、プラットフォーム構築や映像制作、展示会・イベント支援まで、お客様企業のデジタルマーケティングを支援する会社です。そのなかで私たちはデジタルマーケティングの伴走支援を担当しています。力を入れている施策の一つがウェビナーで、企画の具体化から集客、当日の運営、アフターフォローまでをワンストップで担っています。

── ウェビナーはコロナ禍で一気に広まりましたが、今は、どのような立ち位置の施策なのでしょうか?

在宅勤務が増えたことや、「時間を無駄にしない」という意識が浸透したことから、コロナ禍以降も需要は落ちていません。ウェビナーは、ブランディングにも集客にもナーチャリングにも繋がる重要施策です。それだけに、「ミスなく、最大限の効果を出したい」というお客様からの期待も大きいです。

現在、私たち東芝DMIでは年間で20〜30本を手がけています。

── ウェビナー運営にBacklogを使い始めた経緯を教えていただけますか?

きっかけは、2021年の年末に、あるお客様との大型ウェビナーを企画したことでした。最初から「シリーズにしていこう」という方針でしたので、毎回ゼロからタスクを洗い出すのではなく、同じフォーマットを横展開できるように“型化”したいと考えました。そこで思い当たったのがBacklogだったんです。

── 社内では以前からBacklogが使われていたのですか?

はい。最初は、デジタルサイネージ関連のポータルサイトを複数の事業部門で運営する際に、関係者が多いプロジェクトの管理ツールとしてBacklogが導入されたんです。「これは使いやすい」と感じた人が、次のプロジェクトにも自発的にBacklogを選ぶ、という形で社内に広がっていきました。

弊社はセキュリティが厳しく、新しいSaaSを使うには利用申請が必要です。ただBacklogは、以前に別の部門で申請が通った前例があり、セキュリティ面でも信頼できるツールでした。そのため、ウェビナー運営のために導入するハードルは低く済みました。

東芝デジタルマーケティングイニシアティブ ソリューション本部 ソリューション推進部 ソリューション推進第二担当 グループ長 大西 碧 氏

東芝デジタルマーケティングイニシアティブ
ソリューション本部 ソリューション推進部 ソリューション推進第二担当
グループ長
大西 碧 氏

── ウェビナー運営業務には、具体的にどんなタスクがあるのでしょうか?

細かいものまで含めると、100近くあります。たとえば、ランディングページ用の登壇者の顔写真やプロフィール文の回収・チェック、司会台本の制作、発表資料の準備、広告バナーの作成、SNSへの告知投稿、社内外への周知など、本当にたくさんあります。

── それだけのタスクとなると、管理なしでは漏れが怖いですね。

そうなんです! 登壇者の皆さんはお忙しい方ばかりですし、自己完結できないタスクも多いんです。たとえば、情報を社外に出すための「社外発表申請」など、承認を得るまで1週間見ておかなければいけない申請もあります。締め切りの前日に気づいても、もう間に合いません。そうなると集客開始が何日か遅れて、プロジェクト全体に影響してしまいます。「このタイミングまでにこれが揃っていないとダメ」というのを可視化しておかないと、確実にタスク漏れが起きると感じましたので、最初から「Backlogを使おう」と決めていました。

お客様もそのまま使える。ITリテラシーを問わないフラットな情報共有を実現

── それでは、Backlogの具体的な運用方法について教えてください。

特徴的なのは、マイルストーン機能を使って回ごとに課題*を管理していることだと思います。もともとマイルストーンは、プロジェクトの中間目標を設定するための機能だとは思いますが、私たちはこれをウェビナー開催回ごとの「時系列タグ」のように使っています。

*ここでいう「課題」はBacklog内の用語で、プロジェクトで解決・処理すべき業務タスク(作業)のこと。

「第27回」「第28回」という形でマイルストーンを設定し、会議の際には、そのマイルストーンでフィルターをかけて、該当する回の課題だけを表示して確認しています。複数のウェビナーの集客と開催が時期的に重なることもあるので、混同しないための工夫です。

マイルストーンイメージ画像(Backlogヘルプセンター)

※マイルストーンでフィルターをかけて特定の課題を表示するイメージ画像(Backlogヘルプセンターより引用)

── 開催回という「時間軸」で区切るのに、マイルストーン機能が向いているのですね。実際の会議では、Backlogをどのように活用しているのでしょうか?

会議では課題の一覧を画面共有し、「終わった/終わっていない」を全員で確認するようにしています。「集客」のような大きなカテゴリごとに一つの課題を立て、やるべきことをチェックリストとしてずらっと並べています。チェックを入れると項目が消えていくので、会議中でも「あとこれだけ残っている」とひと目でわかる仕組みです。個別に進捗管理が必要なものは、別途課題を立てるという使い分けをしています。

チェックリストのイメージ画像

※チェックリストのイメージ画像(Backlogのサイトより引用)

関係者が多いので、無駄に集まる時間を減らしたくて、会議時間はなるべく短くしたいと思っています。ですから、「前日までに更新しておくので、Backlogを確認してください」とルール化しています。そうすることで、会議では本当に議論が必要なことに集中できるようになりました。

── お客様もBacklogに直接入力されているのですか?

やり取りはBacklog上でしています。課題の起票自体は、基本的にこちらで対応しています。情報が散らばらないよう、定例会議で新しい課題が出たら、その場ですぐ起票する運用です。

一方で、お客様ご自身が起票してくださることもあります。たとえば登壇者からの要望について、「講演中にこうしたい」「こういうものを用意できますか」と課題を立てていただいたこともありました。Backlogに情報を集約するという意識が、お互いに根付いてきていると感じます。急ぎの連絡やリマインドはチャットツールで行いますが、決定事項や確認事項は、必ずBacklogに残すようにしています。

── Backlogがお客様とのコミュニケーションツールにもなっているのですね。使い方のレクチャーにはどのくらい時間を割いているのですか?

ほとんど割いていません。「このURLからアクセスして、コメント欄に入力してください」とお伝えするだけで、すぐに使い始めていただけます。

実は、Backlogに初めて触れたとき、「開発向けのツールに寄りすぎていない。これならお客様のITリテラシーによらず一緒に使えそうだ」と感じたんです。実際その通りで、「よくわからない」と言われたことはありません。

企画期間を2ヶ月から1ヶ月に短縮。“型”が生んだスピードと安心感

── ウェビナー運営業務の“型化”を目指して取り組まれていますが、最初からスムーズにいったのでしょうか?

それが、はじめのうちは粒度が粗くて、10個ぐらいのタスクからスタートしました。やっていくうちに「あれもあった、これもあった」と抜けが見つかって、あわててBacklogに起票する日々でした。最初の3回ぐらいは、ジタバタしながら回していたのを思い出します。

今はだいぶ洗練されて、「これは必ず必要だよね」という項目が固まってきました。

東芝デジタルマーケティングイニシアティブ ソリューション本部 ソリューション推進部 ソリューション推進第二担当 齋藤 彩香 氏

東芝デジタルマーケティングイニシアティブ
ソリューション本部 ソリューション推進部 ソリューション推進第二担当
齋藤 彩香 氏

── 10個から100個に、「タスクへの解像度」が上がったわけですね。洗練された結果、どのような効果が出ているのでしょうか?

“ウェビナー運営の型”ができてからは、2ヶ月かかっていた企画の具体化が、1ヶ月ほどで済むようになっています。やるべきことが明確になっているので、毎回ゼロから考える時間がなくなりました。

── それは大きな効果ですね! もしBacklogを使っていなかったら、どうなっていたと思いますか?

エクセル地獄だったでしょうね(笑)。どのファイルが本当の最新版かわからなくなり、時間に追われていたと思います。BacklogはSaaSなので、常に最新の状態が可視化・共有できて安心感があるんです。「こういう課題があるよね」ということを、お客様と共通認識として持てています。自分たちだけが把握しているのではなく、お互いに提示されていて役割分担ができているわけです。その透明さは、仕事のやりやすさにも直結しています。

── Backlogに対する、お客様側の反応はいかがですか?

お客様はBacklogを使うのが初めてでしたが、「こういうツールで管理していくんですね」とスムーズに受け入れてくださいました。今では、Backlogを使って別のプロジェクトを管理されているそうです。

細かなミスを撲滅するために。Backlog全社浸透で目指す品質管理の“新たなステージ”

── 今後、Backlog活用をさらに広げていく計画はありますか?

東芝DMIでは長く使ってきましたが、いまはウェビナー運営など、一部の業務での活用にとどまっています。

全社ではさまざまな案件が動いていて、時として小さなミスが起きてしまうこともあります。だからこそ「ほかの業務やプロジェクトでもBacklogをもっと活用すれば、ミスや抜け漏れを減らせるのではないか」という声が、社内で上がってきています。

── 社内への浸透に向けて、どのようなことを考えていますか?

勉強会的なものをやりたいと考えています。ただ、自社だけでやるよりも、他の会社がどう活用しているかを学ぶ機会があるといいなと思っていて。ヌーラボさんのオフィスも近所ですから、ご一緒できるといいですね。

── ぜひぜひ! 今年リリースした新機能“Backlog AIアシスタント”にも興味をお持ちだと伺いました。

「課題の複製」をもっと楽にできないかと、ずっと思っていたんです。いまは、期限を新しい日程に合わせて、CSVファイルを用いて課題を一括登録するという作業を毎回やっているので。AIアシスタントならそれができると聞いて驚きました。早速試してみます。

── 他にも活用のイメージはありますか?

これまでの運用のなかで、気づいていないコツをAIアシスタントが見つけてくれたり、改善点を洗い出したり、といった使い方ができると面白いですね。弊社では今「マーケティングの型」を社内で推進しています。集客や動画、イベントといったマーケティング業務をフェーズごとにテンプレート化して、効率的に進められるようにする取り組みです。その型の整理にもAIアシスタントを活かせるかもしれません。

── Backlogでさらに磨き上げられた「マーケティングの型」が、世の中に展開されていくのが楽しみです。本日は、貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。

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