タスクの「抜け漏れ」をゼロに。顧客も外部パートナーも“ワンチーム”で進めるBacklogプロジェクト管理術

株式会社ベイジ

Backlog導入前の課題

・コロナ禍でリモートワークに移行し、プロジェクトの進捗状況を可視化する必要が生じた
・タスクの「抜け漏れ」が頻繁に発生していた

Backlog導入後の効果

・タスクの抜け漏れは解消され、プロジェクト全体の可視化が実現した
・顧客や外部パートナーと同じプロジェクトで情報共有することで、コミュニケーションコストが大幅に削減された
・工数の可視化が進み、見積精度が向上した

「顧客の成功を共に考える」を掲げ、採用マーケティング支援やBtoB企業のウェブサイト制作を手がける株式会社ベイジ。Backlogを、社内でのタスク管理にとどまらず、顧客や外部パートナーとの「コミュニケーション基盤」として活用しています。フェアネスを大切にする同社ならではの効果的な運用法について、お話を伺いました。

コロナ禍で顕在化した「タスクの抜け漏れ」問題

── まずは御社の事業内容についてお聞かせください。

ベイジは、顧客の成功をミッションとする、ウェブ制作が強みのコンテンツプロデュース会社です。コーポレートサイトや採用サイトの制作、業務システムのUI/UXデザインなど、企業のウェブビジネスにおけるお困りごと解消を幅広く支援しています。なかでも近年は採用マーケティングの支援を強化しており、実はヌーラボさんの採用サイトも構築させていただきました。

私たちの特徴は、ウェブサイトを作る前の段階から深く関わることです。この工程を“戦略フェーズ”と呼んでいます。「どのようなウェブサイトを作るべきか」「顧客タイプごとにどういった訴求をすべきか」「独自性は何か」、1~2か月ほどかけてじっくり議論し、戦略・戦術・方向性を固めた上で、設計やデザインのフェーズに移行します。

戦略フェーズでは、お客様がやりたいと思っていることを「合理的に否定」することも重要です。単に要望どおりに実現するだけではなく、“建設的な気づき”を提供することで、最終的な満足度の向上につながると実感しています。

── 採用サイト制作ではお世話になりました。おかげさまで社内外からの評判も上々です。それでは次に、Backlog導入の背景を教えてください。どのような課題感をお持ちだったのでしょうか?

Backlogを導入したのは2020年です。以前はプロジェクト管理には明確なツールがなく、スプレッドシートなどで対応していました。

転機となったのはコロナ禍です。リモートワークに移行したことで、気軽に席まで行ってメンバーの状況を聞くことができなくなりました。プロジェクトの進捗状況を明確に可視化することが必要となったのです。

さらに、当時使っていたツールにはアラート機能がなく、タスクがどんどん流れていってしまいました。結果として、「タスクの抜け漏れ」が頻繁に発生していたのです。これが一番の課題でした。

株式会社ベイジ 今西氏

株式会社ベイジ
執行役員
今西 毅寿 氏

── 数あるツールの中から、Backlogを選んだ理由は何でしたか?

前職でBacklogを利用していたため、その「使いやすさ」は実感していました。また、社内でも認知度が高く、短期間のトライアルを経てスムーズに本格導入へと至りました。ほかのツールにありがちなハードルの高さがなく、直感的に使えるシンプルさが大きな魅力でしたね。

また、チャットツールとの連携ができる点も魅力の一つでした。とくにレスポンスの速さが重要なプロジェクトについては、「Backlog上にタスクが登録されたとき」や「お客様から返信があったとき」など、自動的にチャットに通知が届くよう設定しています。

── 社内への浸透については、どのような工夫をされましたか?

導入に際しては、社内説明会を行いました。これまでのプロジェクト管理における課題、解決したいこと、そして戦略・設計・デザイン・開発のどの工程で、何にBacklogを使うのかを整理して伝えました。

株式会社ベイジ Backlog説明資料スライド

当時のBacklog導入に関する説明資料
各制作フェーズでの具体的な活用内容がわかる

ポイントは、職種ごとにやってほしいことを明確にしたことです。たとえばディレクターであれば「タスク登録」や「スケジュール更新」、エンジニアであれば「バージョン管理」や「Wikiの更新」といった具合です。

株式会社ベイジ Backlog説明資料スライド

チームメンバーの役割ごとに
“やって欲しい”ことを明確に示すことで
作業の心理的負担も軽減される

導入後、しばらくはBacklog内を見渡して「もっとこんな感じで登録して」と声をかけていました。最低限の入力形式や課題の粒度、ひな形の利用についてアドバイスする、いわば「バックログスイーパー*」のような役割を担っていましたね。

* バックログスイーパー:組織やチーム内のバックログ(残務・未処理の作業や案件)を常にキレイにして、チームの仕事を前に進める人のこと

プロジェクトを「分けない」。フェアネスが生む顧客とのワンチーム

── 現在のBacklog活用状況を教えてください。

大きく3つの用途で活用しています。「顧客とのコミュニケーション」「プロジェクトのタスク管理」「社内施策の管理」です。

Backlogのプロジェクト数は100以上、ユーザー数は約400名で利用しています。

── 社員数が約50名ですから、その8倍ものユーザーで利用されているんですね。具体的にはどのような運用をされているのでしょうか?

お客様用のアカウントを発行して、社内のBacklogプロジェクトにそのまま参加していただいています。タスクの進捗管理はもちろん、日々の連絡もすべてここで行います。基本的にベイジでは、社内用とお客様用でプロジェクトを分けることはしません。

Backlogはユーザー数無制限*の料金プランなので、コストを気にせず関係者をどんどん巻き込めるのはありがたいですね。 これまで「ユーザー数が増えるから招待を絞ろう」と考えたことは一度もありません。

もちろん、契約や費用に関するやり取りは別途行いますが、それ以外の制作プロセスや進捗状況は、お客様からも私たちと同じ視点ですべて見ることができます。

* 安定した運用を維持するため、最大10,000人までを推奨しています。

株式会社ベイジ Backlog画面イメージ

クライアントとのやり取り用の「種別」を作成
同じプロジェクト内での管理もスムーズに行えます

── 透明性の高い運用をされるようになった、きっかけは何だったのでしょうか?

ベイジには「7つの行動原則」があり、その一つが「フェアネス(正直・率直・実直・愚直・素直を美徳とする)」です。お客様ともフラットに接していこうという思想を持っています。

その視点で見ると、情報をあえて分ける必要はないのです。むしろ、分けてしまうと「どちらのプロジェクトで話したのか」の判断に迷い、かえって二度手間になってしまいます。

株式会社ベイジ 大舘氏

株式会社ベイジ
プロデューサー
大舘 仁志 氏

── ゲストユーザーであるクライアントは、Backlogを使うことに対してどのような反応ですか?

ルール上利用できないというケースを除いて、Backlogの利用をお願いして断られた記憶はありません。Backlogは市場シェアが高いため、使ったことのある方が案外多いんです。それも導入ハードルの低さにつながっていると思います。

複雑なレクチャーも不要で、タスクの登録方法や通知の設定方法など、基本的な操作方法やルールをテキストでお伝えすれば、すぐに使い始めていただけます。お客様からBacklog内で「こういうことできませんか?」という相談が来ることもありますね。

また、クライアントだけでなく、多くの外部パートナーにも使ってもらっています。外部のエンジニアやデザイナーにプロジェクトに入ってもらい、同じ情報を共有しています。まさに、「ワンチーム」で進めていける環境が整っているんです。

シンプルだからこそ、チームでのタスク管理に「迷わない」

── Backlogによるプロジェクト管理について、顧客からの評価はいかがですか?

プロジェクト終了時には「コミュニケーションが楽だった」と感じていただけることが多いですね。Backlogは期限を過ぎたタスクに炎上アイコンがつくので、「(課題が)燃えてる」という表現がお客様との共通言語になることもあります。ほかのタスク管理ツールと比べてもシンプルでわかりやすく、お客様が「迷わない」のが大きいと思います。

── 顧客が迷わず使えるというのは、プロジェクト進行においても大きなメリットですね。エンジニアの視点から、Backlog活用のポイントについても教えてください。

開発フェーズはプロジェクトの後半に位置し、ライター・ディレクター・デザイナーなど複数の職能が一斉に動き出します。タスクが乱立する中で、何がどこまで終わっているのか把握できないと、「抜け漏れ」をリリース直前に発見することになりかねません。それが一番怖いことです。

株式会社ベイジ 瀬尾氏

株式会社ベイジ
エンジニア
瀬尾 友里恵 氏

 

そこで、プロジェクトが始まるタイミングですべてのタスクを登録して、ガントチャートで管理しています。ステータスを更新すればいいので、ディレクターへ毎回報告する手間も省けます。

以前はスプレッドシートでお客様と一緒に100項目近いタスクを管理していましたが、Backlogには一気に登録できる機能があるので、移行も楽でした。

株式会社ベイジ Backlog画面イメージ

タスクを細かく登録し、
ガントチャートでスケジュールや進捗を把握

── 社内施策にもBacklogを活用されているそうですが、具体的にはどのような用途ですか?

「コンテンツ制作へのAI活用を検討する」「外部パートナーを開拓する」といった、チーム単位での施策管理にBacklogを活用しています。お客様仕事ではない社内施策は緊急度が低いので、つい後回しになりがちです。そこでBacklogに期限日を設定して管理するようにしました。

また、BacklogのWikiを活用することで、社内ナレッジを集約し、これまで流れてしまっていた情報をストックしておく文化ができました。最新のルールやドキュメントをすぐに探せるようにしています。この工夫については、Backlogのユーザーコミュニティ「JBUG」でもお話しさせていただきました。

株式会社ベイジ JBUG登壇資料スライド

「Wikiを活用した業務効率化と情報共有」をテーマに
社内の活用事例を紹介

Backlogはコミュニケーションの「基幹システム」

── プロジェクト管理から社内施策、ナレッジの蓄積まで、幅広く活用されています。Backlogの効果について、どのようにお感じですか?

導入前に課題だった“タスクの抜け漏れ”は、Backlogの導入によって解消されました。業務の可視化もでき、全体として大きく効率化できています。また、チャットツールなどと連携することで、Backlogを起点とした「情報管理の仕組み」を確立することができました。

制作プロジェクトでは、コミュニケーションをすると常に何かのタスクが発生します。チャットだとどうしても情報は流れてしまいますが、すぐに登録・管理できるBacklogは相性がいいですね。スプレッドシートで管理していた時代は「ここを直したい」というフィードバックの追記が重なり膨大になっていましたが、そういったコミュニケーションコストも大幅に減りました。

また、Backlogでスケジュール管理をするようになったことで、担当者の工数が可視化され、見積もり精度が向上したことも大きな効果です。

── 最後に、今後の展望をお聞かせください。

Backlogは、単なるプロジェクト管理ツールではありません。クライアントやパートナーとのワンチームになる「コミュニケーションの基幹システム」だと考えています。

実は、お客様から「プロジェクト終了後もBacklogを継続して使いたい」という要望をいただくことがあるんです。そうした声にお応えするため、正式に販売パートナーとなる準備を進めています。

また、現在ベイジではAIを活用した業務効率化を進めています。「AI バックログスイーパー」のβ版をトライアルさせていただきましたが、タスクのリマインドをしてくれるのはとてもありがたいですね。2026年3月にリリースされるというBacklog AIアシスタントも、ぜひ試してみたいと思っています。

── それだけの信頼を寄せていただけていること、大変光栄です。本日は貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。

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