「BacklogとCacooで業務の効率化を実現!」株式会社medibaが進めるチームコラボレーションの形

株式会社medibaでは、開発部門から管理部門まで、共通基盤ツールとしてBacklogを活用しています。今回は開発部での導入事例として、作業効率化を目的とした「 Backlog API の活用事例 と Cacoo を用いた共同編集への取り組み」についてご紹介します!

―――貴社の事業概要について教えてください。

コーポレート企画部 キャリア・コミュニケーショングループ 白井藍氏(以下、白井):株式会社medibaは、KDDIが提供するauスマートパスをはじめとした、スマートフォン向けメディアの企画・開発・運用及び広告ビジネスを展開しています。近年では、培われたノウハウを活かし、camily(キャミリー)Z TOKYOといった、自社メディアの企画・運営、グローバルへの展開とビジネス領域を拡大しています。

Backlogは全社で広く活用されていますが、今回はその一例として、メディアシステム開発部での導入事例と活用事例を中心にお話しします。

―――Backlogを使っている事業部やチーム体制について教えてください。

メディアシステム開発部 auメディア開発グループ グループリーダー曽根洋之氏(以下、曽根):私の部署では、KDDIが運営しているWEBサービスの受託開発をしています。auスマートパスや天気などのコンテンツの開発、保守運用を行っています。

開発体制にはいくつかパターンがあり、自社のみで開発を行うチームと外部の協力会社と開発を進める場合があります。特に協力会社と開発を行っているチームは、タスクやスケジュールの管理をリモートで行う必要があるため、Backlogのようにクラウド上でプロジェクトを管理できるツールは重宝しています。また、情報共有としてBacklogのWikiを活用しており、システム設計書、リリース手順書、議事録など開発系のドキュメントはすべて集約しています。

メディアシステム開発部 瀬川晋平氏(以下、瀬川):私のチームでは、日々の保守作業における「アラートの調査」を課題として起票しています。月次で行わないといけない処理も課題登録して備忘録にしています。

白井:開発や制作メンバーだけでなく、私が所属するコーポレート企画部でもBacklogが使われて始めています。

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管理部門であるコーポレート企画部に所属し、広報を担当している白井さんもBacklogを活用している。

―――開発部でのお話しをお伺いする前に、広報でBacklogをどのように使っているのか気になります!

白井:最初は制作部や開発部のみでBacklogが使われていたのですが、口コミで他部署にも浸透していきました。現在では社内共通の基盤ツールの一つとして、管理部門でも使われ始めています。

広報では、大規模なイベントに関する課題管理や工数管理でBacklogを使っています。例えば、カンファレンスへの協賛で部署を横断して準備する際の、関係者の工数管理や準備状況の進捗管理です。Backlogのガントチャートはこうしたイベント管理に便利だと思いますね。

また、課題管理だけではなく、情報を集約して共有する「Wiki」も活用してますね。バックオフィス向けのSNSツールも使っていますが、タイムライン形式で流れてしまうので、流したくない情報はBacklogに転記しています。

 

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チームに自然に浸透した理由は、初心者でもわかりやすい見た目と直感的な操作を誘導するデザイン

―――開発部ではBacklogはどのように広まっていったのですか?

曽根:先ほど白井がお話ししたように、最初は制作部でBacklogが使われていて、そのスペースを借りる形で開発部にもBacklogが浸透していきました。本格的に使う前はOSS型のプロジェクト管理ツールを使っていました。

OSSのプロジェクト管理ツールは、自社サーバーにインストールして使う必要があったので、メンテナンスが大変でした。外部ベンダーと共同でプロジェクトを管理する際のアクセス権限の管理も煩雑で、プロジェクトごとにサーバーを立てて個別に管理をするという状態でした。

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メディアシステム開発部 auメディア開発グループ グループリーダーの曽根さんは、Backlogでauメディアのプロジェクトを管理する。

―――Backlogを導入したことでどのような効果がありましたか?

メディアシステム開発部 小川真弘氏(以下、小川):Backlogは自分たちのサーバーではなくてクラウドで利用するので、メンテナンスが楽ですね。メンテナンスに費やす時間や各プロジェクトを確認する際のスイッチングコストが大幅に削減されたと思います。

加えて、以前使っていたOSS型のプロジェクト管理ツールと違って、非エンジニアの方でも操作しやすい見た目という点も大きな魅力ですね。

瀬川:Backlogゴリラがたまに出てくるのとかも好きです。バナナをあげたくなりますね(笑)。

―――「Backlogが非エンジニアでも使いやすいプロジェクト管理ツール」というのはどういう場面で感じますか?

小川:以前使っていた、プラグインで拡張したりカスタマイズできたりするプロジェクト管理ツールは、非エンジニアが使う場合にハードルが高いと感じていました。新規のユーザーに対して、ツールの使い方の説明会なども都度実施していました。それに比べて、Backlogは見た通りで直感的に使えるので、説明会を実施しなくても各自で自然とタスク管理ができていました

白井:結果論ですが、自然に浸透したという点も非エンジニアでも使いやすいことを裏付けていると思います。こうした管理系のツールを新たに導入しようとすると、ハレーションが起きやすく、前に使っていたツールを意地でも使い続けたい、というひとも現れます。Backlogの場合は、意図して広めたわけでもないのに、ハレーションが起きずに使いたいひとが自然に増えていきました。非エンジニアにも受け入れられる要素が多かったのだと思います。

 

 

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Cacooをチーム共通の作図ツールとして導入したことで「オンラインで図を作って共有する」という習慣が組織内に広まった

―――Cacooはどのように利用が拡大していきましたか?

小川:開発部内のメンバーが個人的に利用したのが始まりでした。以前はシステムの設計図などの描画に表計算ソフトを使っていたのですが、バージョンが管理しづらかったり、共有ができなかったりという問題がありました。そんな時にあるエンジニアから「便利なツールがある」提案されて使うことになりました。今はシステム開発部のみで活用しています。

―――どのような図を描くことが多いですか?

小川:AWS構成図やシステム構成図、プログラムのフローチャートが多いですね。CacooはAWSなどのステンシルがたくさんあるのも魅力だと思います。表計算ソフトで図を描いていたときは、AWS用のステンシルをウェブ検索して保存して使うというやり方でしたが、画像検索の手間が省けたのでだいぶ楽になりました。

瀬川:インフラに関する図に限らず、管理画面を開発する際の権限の概念図なども作っています。概念的な図を作りたい時にCacooのステンシルや図形などを配置して作ることも多いです。Cacooは描画時の材料が豊富で選択肢が多いので、何か足りないと思うことはあまりないですね。

―――Cacooを導入したことで、業務がどのように改善されましたか?

小川:Cacooを使うようになってから「図を描く」という習慣がチームに浸透しました。正直なところ今までは設計図を作る際にみんないやいや表計算ソフトを使っていたのですが、Cacooはアイデアを直感的に形にできて使いやすいです。

曽根:Cacooは視認性が高いので、図を探しやすいです。表計算ソフトで作図をしていた時はファイルサーバーに図のファイルが一まとめにされていたので、探すのに時間がかかっていました。Cacooはサービスやプロジェクトごとに図を分けて整理できるので、目的の図をすぐに見つけられますね。

瀬川:図を共有しやすいのも魅力ですね。ファイルをサーバーに上げ忘れた!ということがなく、ファイルを更新すれば、最新版がリアルタイムに共有できるので。

―――Cacooは図をリンクで共有することもできるのですが、こうした機能もお使いですか?

瀬川:はい。Cacooで作成した図のリンクをBacklogのWikiに貼り付けて共有することも多いです。Backlogリンクを貼り付けるだけでCacooの図が自動で表示されるのですぐに確認できて便利です。他にも、仮に図が未完成の状態でもリンクを共有しておけば、後でCacooの図を更新した場合に自動で反映されるので、共有の効率化ができていると感じます。

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メディアシステム開発部 瀬川さんは、開発業務の管理を効率化するためにCacooとBacklogを併用していると語る。

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Wikiの書き方テンプレートの流し込みから新規ユーザーのプロジェクト追加まで、BacklogのAPIをフル活用

―――Backlogでより円滑にプロジェクトやタスク管理を進めるために、運用面で気をつけていることはありますか?

曽根:作業依頼の際にフォーマットを統一して、整理するように指示しています。

小川:BacklogのWikiや課題の起票は自由度が高い分、非エンジニアのひとにとっては使い勝手が難しくなることも多いので、案件が発生した際は必ず「課題の目的」「課題のゴール」「リリース日」のフォーマットを作って、必須項目の記入方法を伝えています。基本を決めておけば、起票後のコメント欄での無駄なやりとりというのも少なくなるので。

瀬川:他にも、コメントのやりとりでプロジェクトに変更があった場合は変更点を課題の詳細欄に反映していくようにしています。80件、90件のコメントをわざわざ読み返すのは大変ですからね。必ず課題の詳細欄を更新するというやり方をお願いしています。

小川:Backlogのコメント欄はコミュニケーション目的で使って、そこで固まった情報はBacklogの課題の詳細欄に転記するという使い方ですね。

―――Wikiや課題周りでAPIを使った作業効率化などの取り組みはありますか?

曽根:課題の起票と同じく、Wikiに載せるドキュメントの書き方のルール化を進めています。

小川:具体的には、BacklogのWiki作成のAPIを使って、書き方のテンプレートとなる文章を自動的にプロジェクトに作成する機能を作りました。Wikiはひとによって書く内容が変わります。細かいことを書く人もいればざっくり書く人もいる。見るひとによって異なるので、同じ粒度にしたいという意図があります。

―――フォーマットの自動入力は便利ですね!他にも効率化の取り組みはありますか?

小川:新しいユーザーをプロジェクトに自動追加する仕組みも作っています。案件ごとにプロジェクトを立てているため「mediba」のスペース内には100以上のプロジェクトが存在します。複数のプロジェクトを同時平行で進めることが多いので、新しいユーザーを都度登録するのは大変です。そこで、APIを使って作業を効率化する仕組みを作っています。

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メディアシステム開発部 小川さんはBacklogのAPIを使って、定型業務の効率化を図っている。

―――BacklogやCacooをどんな人に勧めたいですか?また、今後の活用計画などがあれば教えてください。

小川:非エンジニアもいるチームで、リモートでプロジェクトを進めているひとにオススメしたいです。

瀬川:BacklogCacoo、どちらか片方だけ使っている方には両方を連携して使うことをオススメしたいです。相性が良いので使い方次第でいろいろなことができると思います。

曽根:表計算以外の用途で表計算ソフトを使うことは結果的に管理が非効率になるケースが多いと思います。タスクやプロジェクトの管理だけでなく、チームに共有すべきメモなども基本的にはローカルで管理させずに、Backlogに集約して共有するという使い方を広めていければと思います。

—— ありがとうございました!

 

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※掲載内容は取材当時のものです。

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