Backlogで300件のメールチェックに費やす時間が半分に!–鳥取と東京をつなぐニアショア開発会社アクシス

鳥取に開発拠点を構え、東京と大阪でニアショア開発を進める株式会社アクシスは、大手飲料会社のキャンペーンページの制作管理や遠隔拠点の情報共有にBacklogを活用しています。毎日300件ものメールチェックが発生していたディレクターの業務がBacklogによってどう改善されたのか、また鳥取と東京のニアショア開発におけるBacklogの活用事例をお伺いしました。

backlog 事例左から:システム事業本部 営業部 部長 宮川英里(みやかわ えり)氏、システム事業本部 営業部 古田 遼平(ふるた りょうへい)氏、システム事業本部 営業部 藤嶋 和幸(ふじしま かずゆき)氏

業種 ニアショア開発(業務開発、web制作、人材育成支援)
利用規模 10名(2017年8月時点)
Backlogを利用している事業部 BPOセンター(システム開発本部)
利用しているヌーラボサービス Backlog
導入目的 メールでの情報共有で起きていたミスコミュニケーションを改善したい
課題 一つのメールリレーで複数の案件を進めるためクライアントからの急な変更依頼に即対応できない
効果 Backlogで案件ごとに情報を整理。クライアントだけでなく社内のミスコミュニケーションも削減

―――貴社の事業概要について教えてください。

システム事業本部 営業部 部長 宮川英里氏(以下、宮川):株式会社アクシスは鳥取県鳥取市に本社を構えており、大阪と東京の合計3拠点で事業を展開しています。鳥取県は人口が56万人と全都道府県で一番少ないということもあり、弊社がITを使って地域情報化の担い手・地域活性化に貢献することを目的にしています。

具体的には、首都圏には負けない技術力や情報量をもって、鳥取に貢献するというのが私たちのミッションとなっています。事業の中核を担っているのはBPOやニアショア開発で、具体的にはウェブ制作事業やコールセンターなどの複数の事業を展開しています。最近では、鳥取県に貢献できるIT人材を育成するという目的のもと、ITアカデミー事業もはじめました。全社員の110名のうち9割が鳥取県民人で、鳥取オフィスは開発拠点にもなっています。

———貴社のプロジェクト管理にBacklogが使われているとお伺いしました。Backlogを導入したきっかけは何でしたか?

宮川:会社の売り上げの75%が東京支社と大阪支社の案件でつくられており、その案件の開発を鳥取支社が担っているのですが、遠隔でプロジェクトを完遂する上で、情報の欠落やミスコミュニケーションは大きな課題でした。その課題を解決して、各拠点同士の連携を深め、円滑にプロジェクト管理を進めるためにBacklogを導入しました。

メールでのミスコミュニケーションを改善。Backlogで業務の進捗を整理したことでプロジェクトの進行が円滑に

―――Backlogを導入することになった経緯について教えてください。

宮川:Backlogは、Webデザイン事業部のディレクターがクライアントワークとして常駐している企業に紹介されたことがきっかけでした。同クライアントワークでは、主にキャンペーンページを作成するプロジェクトを進行していて、企画から実施まで1ヶ月という短いスパンで、月に20~30件ほどのキャンペーン案件を同時並行で進めています。

以前は、同プロジェクトに関するコミュニケーション手段にメール、制作の進行など弊社内部でのプロジェクト管理ツールにエクセルを使っていました。それだけでは回らなかったので、試しにBacklogを使ったところ、コミュニケーションがしやすくなり、社内でのプロジェクト管理も円滑にできるようになったのです。現在は、クライアント企業に常駐しているウェブ事業部のメンバーと、社内の営業部がBacklogを主に使っています。

―――Backlogを導入したことでどのような効果があったか具体的に教えていただけますか?

宮川:クライアントとのコミュニケーションと社内のタスク管理のフローが改善しました。Backlogを導入する前はクライアントからの仕様変更の依頼を逐一、メールで受け取っていました。登場人物が多く、複数の案件のやりとりを一つのメールリレーで行うことも多かったので、クライアントからの変更依頼に即対応できなかったんです。

Backlogを導入したことで、案件ごとに内容を整理してコミュニケーションできるようになったので、案件の進捗がとてもみやすくなりました。クライアントとのやりとりだけでなく、社内の情報共有とタスク管理をBacklogで一元管理するようになったところ、営業とディレクター、制作担当者やデザイナー間の連携性も強くなりましたね。

backlog ニアショア開発営業部部長 宮川英里さんは、Backlogを導入したことでクライアントとのコミュニケーションが円滑になり、社内の部署間での連携性も強くなったと語る。

backlog ニアショア開発

300件分のメールの仕分け作業に費やしていた時間が半日から2時間に削減

―――コミュニケーションの手段をメールからBacklogに切り替えたことで起きた「変化」について具体的に教えてください。

宮川:メールチェックに費やす時間を大幅に削減できたのが一番の変化ですね。メールでコミュニケーションをしていたときは、ディレクターが1日に受信するメールの件数は300件近くなっていました。なので、午前中はそのメールの仕分け作業や、取りかかるべきタスクの優先順位付けなどに費やすことが多かったんです。Backlogは課題ごとにコミュニケーションができるので、こうした作業の時間が大幅に削減できたのはありがたいですね。同時に、案件の見落としや添付ファイルのセキュリティ問題も解決できました。

―――他にも改善された業務事例はありますか?

宮川:他には、営業とweb制作、開発の各業務のタスク管理が改善されました。以前は表計算ソフトで各業務の進行管理をしていたのですが、一人当たりの担当案件が多く、移り変わりも早いので更新が追いつかず、対応漏れに気づかないという問題が起きていたんです。

システム事業本部 営業部 古田 遼平氏(以下、古田):Backlogはどの案件が立ち上がっていて誰が担当者で制作を進めているのかわかりやすいですよね。ガントチャートなどのプロジェクトの流れが一目でわかるのもポイントだと思います。加えて、モバイルでも確認できるので、プロジェクトに関与しているメンバー全員で、対応漏れがないか進捗をチェックできるようになりました。

宮川:対応漏れ防止という観点では、営業の追加見積もりの対応漏れを防げるようにもなりましたBacklogで、見積もりをどこまで出しているのか、どこまで請求が完了しているのか、本当に納品ができているのか、課題をひとつずつ作って、営業側で確認できるようにしています。

backlog ニアショア開発

Backlogは鳥取と東京・大阪支社をつなぐ、共同のタスク管理・情報共有ツール

―――アクシス様は鳥取に本社を置かれているとのことですが、遠隔での情報共有ツールとしてもBacklogを使っていますか?

宮川:はい。弊社は開発拠点を本社の鳥取に置いているので、東京支社との情報共有の手段としてもBacklogを使っています。

―――なるほど。”各拠点における分業の効率化”のためにBacklogが貢献していることはありますか?

古田:はい。例えば、仕様や企画案に関するドキュメントファイルはBacklogで一元管理しています。以前は、各拠点のサーバーに置いて管理していましたが、今はBacklog上でファイルにアクセスできるようになっているので、スムーズな情報共有ができています。

宮川:拠点間でメールファイルを添付して送り合うという作業がなくなったので、たくさん受信するメールに添付ファイルが埋もれて見落としてしまう、ということも無くなりましたね。整理された形でファイルは、フォルダごとに格納されるので、目当てのファイルが見つけやすくなったとも思います。

他にも、Wikiを活用するようになってから、会議の頻度が減りました。クライアントからのデザインの変更依頼は1日約30件は入るのですが、以前は変更依頼があるたびに、会議を入れていました。Wikiやファイル共有機能を使うようになってからは共有するためだけの会議が減ったので、作業の効率化に役立っていると感じます。

backlog ニアショア開発営業部に所属する古田 遼平さんは、複数のプロジェクトの契約書や見積もり書の対応チェックにBacklogを活用している。

backlog ニアショア開発

―――Backlogを導入するにあたって、何か工夫したことはありますか?

システム事業本部 営業部 藤嶋 和幸氏(以下、藤嶋):Backlogを導入する前に、どういうルールで、誰が責任者で、どういうフローでステータスを更新していくか、などの運用ルールを決めました。ここで運用ルールを固めたことで良いスタートが切れたと感じます。具体的には、制作側と営業側の役割を明確にして、どちらがどんな課題を登録するのかを決めました。

―――今後Backlogの活用計画があれば教えてください。

宮川:導入してまだ日が浅いのですが、現在導入しているクライアントワークと自社の情報管理での利用が安定したら、グループ会社のアクシスエンジニアリングで進めている、太陽光監視システムの開発や施工後の保守目的に導入しようとしています。

藤嶋:太陽光監視システムのプロジェクトは、関連するタスクが細かく、発電所を相手に案件を進めていくため規模も大きいです。発注や請求漏れが起きたら大事なので、抜け漏れを防ぐために、Backlogチームにも導入しようと検討しています。

宮川:各業種間での情報共有に費やした工数がどれくらい減ったのか効果測定もしていきたいです。今後、受発注業務を鳥取のBPOセンターに移管する予定なので、営業、経理、BPOセンターと連携をして、提供するサービスの品質の向上にBacklogを活用していきたいですね。

―――ありがとうございました!

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