「会社設立」もBacklogで管理。社内外のステークホルダーとワンチームで進むプロジェクト運営術

株式会社介護サプリのアイキャッチ画像

Backlog導入前の課題

・関連会社で使っていたプロジェクト管理ツールは運用負荷が高かった
・非エンジニアも含めた情報共有が難しかった

Backlog導入後の効果

・開発タスクから顧客管理まで、幅広い業務をBacklogに集約できた
・離れた場所にいる社外パートナーの動きが可視化され、日常的な信頼関係を築けた
・議事録や課題リストの共有により、会議に参加しないメンバーでも自律的に判断し、行動できるようになった

介護業界向けの業務システム・アプリを提供する株式会社介護サプリ。同社は、会社を設立する段階からBacklogを活用してきました。現在は、販売代理店や関連会社といった社外ステークホルダーも関わる幅広い業務を、Backlogで一元管理しています。部門や会社の垣根を越えて「同じ画面」で仕事が進む。その運用術についてお話を伺いました。

“設立前”からBacklogと共に。タスク管理で進めた会社づくり

── まずは御社の事業内容についてお聞かせください。

介護サプリは、株式会社神戸デジタル・ラボの社内プロジェクトから誕生したITベンダーで、介護業界向けの業務システムやアプリの開発、提供、運営を行っています。現場目線にこだわった手書き入力の「ケア記録アプリ」や、ショートステイ向けの「持ち物チェックアプリ」などが主なサービスです。

介護業界では、まだまだ業務効率化が遅れている現状もあるため、近年は特に現場の負担を減らす「DX支援」に注力しています。そのほか、大阪公立大学と連携し、AIを活用した認知症ケアの実用化にも取り組んでいます。

株式会社介護サプリ シニアマネージャー 内海 直子 氏

株式会社介護サプリ
シニアマネージャー
内海 直子 氏

── 介護業界のデジタル化を牽引されているのですね。続いて、Backlog導入の経緯を教えてください。

2018年に法人として「株式会社介護サプリ」を立ち上げることになった際、神戸デジタル・ラボではすでにBacklogを導入していました。そのため、「会社設立」というプロジェクトをBacklogで管理するところからスタートしたんです。

── 創設にもBacklogをご利用いただいていたのですね。具体的には、どのような使い方をされたのでしょうか?

まずは、やるべきことの洗い出しから始めました。情シスや総務への確認、利用規約の作成、Webサイトの制作、ゴム印の手配など、ありとあらゆるタスクが次々と出てくるんです。そこで、Backlogで分野ごとに課題を起票し、主にチェックリストのように進行を管理していきました。

会社設立時のタスク一覧 カテゴリーとマイルストーンで分類し管理していた

会社設立時のタスク一覧
カテゴリーとマイルストーンで分類し管理していた

当時は社員2名という少人数体制だったので、一人が幅広い業務を担う必要がありました。膨大なタスクの量でしたが、Backlogでプロジェクトを管理できたおかげで、試行錯誤しながらも「会社設立」という大きな壁を乗り越えられたと感じています。

部署横断の情報共有と、過去の経緯が「蓄積」される価値

── 現在の活用状況について教えてください。普段の業務では、どのようにBacklogを使われていますか?

アプリ開発からカスタマーサクセスまで、幅広い分野でBacklogを活用しています。

販売代理店と共同で運用しているBacklogは、アカウント発行依頼や契約申込控えの共有、顧客情報の変更対応などに利用しています。顧客情報については、課題の件名を「社会福祉法人○○・デイサービス□□」のように設定し、個別に管理しているんです。また、両社間の運用ルールやテンプレートも、ドキュメントとして集約しています。

カテゴリーやカスタム属性を活用して、顧客管理に必要な項目を整理 販売代理店との情報連携をスムーズにしている

カテゴリーやカスタム属性を活用して、顧客管理に必要な項目を整理
販売代理店との情報連携をスムーズにしている

── 販売代理店とのコミュニケーションでも、Backlogを活用しているんですね。

協業開始当初、販売代理店側は約10名体制で、拠点も複数に分かれていたため、コミュニケーションが煩雑になることを危惧していました。そこで、両社とも使用経験があったBacklogを当初から採用し、やり取りを一本化したんです。この運用は、会社設立前から数えてもう10年ほど続いています。

── それだけ長く運用が続いているというのは、きちんと仕組みとして機能している証ですね。そのほかの分野ではいかがでしょうか?

プロダクトのデザインにおいては、進捗管理やデザインのチェック依頼、不具合管理、問い合わせ対応などに使っています。コメントにURLやスクリーンショットを貼ればすぐにビジュアルの確認ができますし、Gitを連携して使うことで、次の工程への引き継ぎもスムーズです。

アプリの機能や画面の一つひとつに対して課題を立てているので、メンバーがいつ見ても進捗状況が分かるようになっています。たとえ職種が異なるメンバー同士でも、「あの課題を見ておいて」と言えば、お互いすぐに共通認識が生まれるんです。

チャットツールだと、「あのデータはどこだっけ?」のように情報が埋もれがちです。情報の置き場所をBacklogに集約することによって、誰でもすぐに状況を把握できるようになっています。

── 情報が分散してしまうと、探し回るだけでも時間がかかってしまいますよね。

さらに価値を感じているのが、過去の経緯を遡れることです。開発を続けていると、「これって、どういう経緯でこの仕様になったんだっけ?」「あの課題は、結局どう決着したんだっけ?」と、過去の判断を確認したくなる場面が頻繁にあります。

Backlogなら該当の課題を開くだけで、当時の議論や決定に至った理由まで、ひと続きで追えるんです。後から参加したメンバーでも経緯を正しく理解できますし、同じ議論を繰り返さずに済みます。これは情報共有とはまた別の、大きな価値だと感じています。

株式会社介護サプリ デザイナー 藤稿 亜耶 氏

株式会社介護サプリ
デザイナー
藤稿 亜耶 氏

Backlogのドキュメントが生む自律的な連携

── 情報が集約されたことで、チーム間の連携にも変化があったのですね。他部門や関連会社との間で、情報共有に工夫されていることはありますか?

他部門の情報をただ待つのではなく、必要な情報を自分たちからキャッチアップしています。

具体的には、Backlog上にドキュメントとして蓄積されている、開発チームの定例会議の議事録を定期的にチェックするんです。ページ名が会議の日付になっているので、最新のページを見れば、次のマイルストーンに向けてどのような話し合いが行われたのか分かります。

直近のアップデートやリリースが「内部の不具合対応」なのか、「お客様の業務に影響する機能追加」なのかで、私たちからお客様へのアプローチ方法は大きく変わってきます。そのため、開発の一次情報をBacklogで早めに把握し、専門用語を介護現場の方々に分かりやすい言葉へ「翻訳」して届けることを心がけているんです。

開発プロジェクトのタスク一覧 直近に控えているアップデートやリリース情報を確認できる

開発プロジェクトのタスク一覧
直近に控えているアップデートやリリース情報を確認できる

ほかにも、Backlogの課題一覧を会議のアジェンダとして共有すれば、参加者は事前に内容を確認したうえで会議に臨めます。さまざまな場面で、チーム間の情報伝達の起点としても大いに機能していますね。

オンライン会議でBacklogを共有 リモートでも課題を見ながら議論し、認識のズレを防いでいる

オンライン会議でBacklogを共有
リモートでも課題を見ながら議論し、認識のズレを防いでいる

離れていても「毎日一緒に仕事をしている」。Backlogが築く信頼と安心

── それでは、Backlogの効果について、あらためてお聞かせください。

もしBacklogがなかったら、ユーザーの対応管理をするうえで、全体の進行状況を把握できない状態になっていたと思います。

たとえば、一度に大量の申請処理をする場合でも、Backlogがあれば販売代理店のサポート担当者と全体を把握しながら、テンポよく進めることができます。お互い別の時間帯に動く非同期のコミュニケーションであっても、処理が確実に進んでいることがBacklog上で可視化されるため、大きな安心感があるんです。更新履歴などから、相手がスピーディーに対応してくれている様子が伝わってきます。

販売代理店の方と実際にお会いするのは、年に1、2回程度です。しかし、Backlogを通してお互いの仕事ぶりが見えているおかげで、まるで毎日一緒に仕事をしているような感覚になり、強い信頼関係を築けています。

株式会社介護サプリの内海氏と藤稿氏

── ツールの使いやすさという点ではいかがですか?

Backlogのもう一つの魅力は、「非エンジニアにも親しみやすいUI」です。私たちはこれを、価値の根幹だと感じています。ITツールに不慣れなメンバーにとって、専門的すぎるシステムは「よく分からなくて、怖くてクリックできない」と敬遠されがちです。

しかしBacklogなら、誰もが自ら情報を探しに行き「なるほど、こういう進捗なんだな」と自然に理解してくれます。デザインチーム内でも「Backlogは誰でも迷わず使える、本当にやさしいツールだよね」と高く評価しているんです。

── どんな立場の方でも迷わず使える、それがBacklogの大きな価値なのだとあらためて実感しました。最後に、今後の展望をお聞かせください。

複数のプロジェクトに横断的に関わっていると、すべてをひと通り確認するだけでも時間がかかります。でも最近は、AIに「やることを優先順に並べて」と聞くことで、朝の30分を短縮できるようになりました。今後は、もっとAI活用を進めていきたいですね。

Backlogも今後、さらに機能が拡張されていくと思いますが、誰でも直感的に理解できるシンプルで洗練されたデザインだけは、これからもずっと維持していってほしいと思います。

── そのように言っていただけて光栄です。本日は、貴重なお話をありがとうございました!

※掲載内容は取材当時のものです。

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