BacklogとBotを連動させてタスク管理を自動化するベガコーポレーション
株式会社ベガコーポレーションは家具の「LOWYA(ロウヤ)」をはじめとしたECサイトを複数運営しています。そのなかの一つ、越境ECサイト「DOKODEMO(ドコデモ)」のプロジェクト管理にはBacklogが使われています。同社のBacklogを使ったユニークな取り組みとして、社内のチャットツールに存在するBotとBacklogを連動した、プロジェクト管理の自動化が挙げられます。まるでパーソナルアシスタントのような動きをするこの仕組みについて、EC事業本部システム開発部 宮末啓吾氏にお伺いしてきました。
--事業内容についてお聞かせください。
家具の通信販売LOWYAをはじめとした家具・インテリアのECサイトを複数運営しており、2015年秋からは、海外在住者向けに日本製の日用品や化粧品を販売する、越境ECサイトDOKODEMOも開始しました。このサイトの特徴は、出店企業が簡単に、低コストで海外向けECをスタートできることです。また、多言語対応もしており、現在約40カ国の地域で商品を受け取ることができます。
--Backlog導入時の背景についてお聞かせください。
今年2016年2月から導入を開始しました。Backlogは主にDOKODEMOのシステム開発と、ビジネスサイドからの要望や不具合報告などの連絡ツールとして活用しています。弊社の営業やマーケティングは、Backlogに要望を課題登録します。そして、システム開発側でそれを実行するか否かの査定をしています。
導入前は、別の管理ツールをシステム開発部署内でのみ使っていました。主にリポジトリの管理やトラッカーを目的としていたのですが、今年の初めにビジネスサイドとシステム開発間との連携を進めることが決まり、エンジニア以外でも使えるプロジェクト管理ツールが必要になりました。
--導入の決め手は何でしたか?
ビジネスサイドとの連携という観点では、他のプロジェクト管理ツールに見られるような、項目が多すぎて見づらいUI、操作の難易度が高い、といったデメリットがなく、シンプルなUIで操作が簡単ということが決め手でした。私が起案者となり「エクセルでガントチャートを作るのはやめましょう」という主旨で、Backlogを導入することで生まれる効果を記したレポートを作りました。
システム開発からの観点では、APIが充実していて自分たちの目的に合わせたカスタマイズができることが決め手でした。Backlogと社内のチャットツールのBotを連動して、業務改善に活かしている機能はたくさんあります。
BotとBacklogの連動によりプロジェクト管理を自動化
--Backlogをカスタマイズすることでどのように業務改善をしていますか?
弊社では毎日出社時に朝会をしています。司会者はBacklog内のBotで決めていて、アサインと同時に「朝会」という課題を自動的に作成します。そして、アサインされた人は、その課題のコメントに伝えたいことを書き、そのコメントに沿って会議を進める、といったやり方をしています。以前は議事録担当者を決めていましたが、発言者が書くのが一番効率的な進め方と考え、現在ではBacklogのコメントを議事録にしています。会議室の予約はアサインされた人が都度別のシステムを使って予約しているので、対応できるAPIができればこちらもBacklog一括管理できるようにしたいですね。
他には、Backlogとチャットツール内のBotを連携させて、プロジェクト管理の自動化を進めています。例えば、Backlogの期限切れの課題をBotに通知させて、個人のタスク管理に活かしたり、BacklogとチャットツールのDMチャネルを連動させて、自分宛の課題通知を、DMでリアルタイムにお知らせさせています。まるで、プロジェクトを管理するパーソナルアシスタントのように動かしています。
--導入後の効果はいかがでしょうか?
タスクのログが残せるようになったことで、部署をまたいでも各自の仕事が見える化したことが一番の効果ですね。今までシステム開発は単一部署で、他部署とのやり取りもそこまで多くありませんでした。しかし、ビジネスサイドとの連携によって、一つのプロジェクトに関わる人数も、最大30人と大幅に増加しました。人数が多くなると個々人の動きと全体を把握するのが難しくなるのですが、Backlogを使うことで、プロジェクトホーム画面を見るだけで、チームに関与する全員の動きが把握できます。
--今後Backlogに期待したい機能はありますか?
検索機能の改善です。チケットの番号で検索する時に、同じ番号が含まれている別の課題表示されて混乱することがあります。日々ストックされる膨大な量の課題に対する検索の改良を期待したいです。
他には、親子課題に孫課題を追加できるようになると嬉しいです。派生して生まれていく課題は、子課題にリストを作って消化することもありますが、孫課題・ひ孫課題のように階層的に登録できると課題の整理がしやすくなるので助かります。
—— ありがとうございました。
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※掲載内容は取材当時のものです。