業務管理から社内交流までBacklog一つで実現!社内インフラとして欠かせない存在に
Backlog導入前の課題
・数十名がかかわるプロジェクトのタスク管理は工数がかかり抜け漏れのリスクが高まる
Backlog導入後の効果
・入力項目をカスタマイズすることで、より業務に即した活用が可能に
・社内の情報交換やコミュニケーションが活性化
クライアント企業の課題解決をクリエイティブの側面から支援する、総合デザイン会社の株式会社ビーワークス(以下、ビーワークス)。同社では、これまで15年以上Backlogを利用いただいています。
今回は社内でBacklogを最初に導入したマーケティングデザイン事業部から、5名の方にインタビューを実施。お話を伺ったのは、マネージャーを務める漆迫 雅充氏、営業担当の徳田 祥吾氏と三浦 義多佳氏、関西拠点でエンジニア・ディレクター職に従事する三谷 映里沙氏とディレクター職の前川 瑞樹氏です。
それぞれの視点から、Backlogの具体的な使い方と日々の活用で感じている効果について語っていただきました。
目次
一つの部署から波及し、全社的にBacklogを導入
—— ビーワークスの会社概要と、皆さんが所属するマーケティングデザイン事業部の業務内容を教えてください。
ビーワークスは、出版・広告・Web・ゲームを軸として、企画提案からデザイン制作~開発までをワンストップで手がける総合デザイン会社です。もともとは紙媒体のDTPをメインの事業として2001年に創業し、時代の変化とお客様のニーズに対応しながら提供サービスを拡大してきました。
私たち5名が所属するマーケティングデザイン事業部は、さまざまな業界のお客様向けに、デジタル媒体のサービス企画制作を行っています。支援領域は、アプリケーション開発からWebサイトの立ち上げ、リニューアル、運用保守まで多岐にわたります。
—— 皆さんの所属するマーケティングデザイン事業部の他にも、社内でBacklogを導入いただいていると伺っています。
現在は、出版サービス事業部やゲーム事業部でもBacklogを利用中です。主に、事業部が手がけるサービスの制作進行管理や社内コミュニケーションに使われています。
Backlogは、一つの組織で一つのスペース(一契約で利用できるデータ領域)を活用する企業も多いかと思いますが、ビーワークスでは事業部ごとにBacklogの利用場面や用途もさまざまなため、それぞれ別のスペースを契約しています。
Backlogは変動性の高いプロジェクト管理に最適なツール
—— ビーワークスでは、いつ頃からBacklogの導入を開始したのでしょうか?
最初に利用を始めたのは、2009年よりも前だったと聞いています。マーケティングデザイン事業部の前身となる組織で、当時はWeb制作部と呼ばれている部署から利用をスタートしました。
我々が入社した時にはすでに導入されていたため、詳しい導入背景などは分からないのですが、当時の担当者がプロジェクト管理ツールを比較検討して、Backlogに決めたようですね。UIの分かりやすさや感覚的に操作できる点、ツールとしての柔軟性がポイントだったのではないかと思います。
——「ツールとしての柔軟性」は、現在どのような点で感じていただいていますか?
プロジェクトの進行中は、作業やスケジュールの変更、プロジェクトメンバーの交代などが頻繁に発生し、変動性が高い状況にあります。また、支援先の企業に合わせた臨機応変な対応も求められます。
Backlogはプロジェクトごとに必要な属性(入力項目)を設定できる点がとても便利です。カスタマイズのしやすさは、プロジェクト管理以外の幅広い用途での活用にもつながっています。
多くの関係者が協働するプロジェクトの進行管理は「誰が何をしているか」の見える化がポイント
—— マーケティングデザイン事業部での具体的な活用場面を教えてください。
活用の場面が最も多いのは、Web制作業務のプロジェクト管理です。Web制作に関わるディレクターやデザイナー、エンジニア、社外のお客様など、一つのプロジェクトに少なくとも10名以上が参加しています。大規模サイトの運用案件では、30~40名のメンバーが集まる場合もあります。
ディレクターとして、この人数規模で個々人のタスク管理を行うのは簡単ではありません。各メンバーの視点に立つと、いろいろな情報に埋もれてタスク漏れが発生するリスクも高まってしまいます。
そのため、日々のBacklog運用では「課題と担当者をひもづける」「他メンバーとのやり取りの際にはメンションをつける」の2点を徹底しています。Backlogによって、誰がボールを持っているかが明確になることは大きなメリットです。
—— プロジェクトの進捗を把握するためには、誰がどのような作業を担当しているかが一目で把握できることが重要だと言えそうですね。
その通りです。加えて、ディレクターとして運用上で気を付けているのは「終わらない課題を作らない」ようにすること。つまり、課題がいつまでも完了しない場合は、何かしら停滞の要因があるはずです。
Backlog上のやり取りを遡ると、コミュニケーションがうまくいっていなかったり、課題の粒度が適切でなかったりするなど、要因を突き止めやすいので助かっています。すべての課題やコメントのやり取りをリアルタイムで追うのは難しくても、問題を早めに察知して対処できるようになりました。
また、Web制作業務では、お客様とのやり取りも基本的にBacklog上で行います。事情によってはメールでのコミュニケーションも発生するのですが、どのメールで何の話をしたかを遡るのに時間を要してしまいます。その点、Backlogでは「お見積もり」「技術的な相談」など、トピックごとに課題を起票することで内容を追いやすく、助かっています。
—— ほかに、Backlogを活用していて「便利だ」と感じる点があればお聞かせください。
一つひとつの課題に対して、独自に入力項目を追加できる「カスタム属性」(※プレミアムプラン以上で利用可能)機能もよく利用しています。施策ごとの費用や必要な書類の提出日などを入力項目として設定するなど、お客様のご要望に合わせてカスタマイズしているんです。
外部サービスとの連携が容易な点も便利なポイントです。当社ではチャットツールとしてSlackを導入しており、Backlog上で課題が起票された際に通知が来るチャンネルを設置しています。プロジェクトに携わるメンバーから「自分の稼働が発生しそうな案件を事前にキャッチアップできて良い」との声がありました。
日報やナレッジ共有など、社内のコミュニケーション活性化にもBacklogが活躍中
—— 冒頭に、事業部内でBacklogをさまざまな用途に使っていると伺いました。ほかにはどのような活用方法があるのでしょうか?
各メンバーが自主的に取り組んでいる学習状況の共有や、日報・社内向けブログの作成などにもBacklogを活用中です。
関西拠点では、担当プロジェクトにおいて求められるスキルや能力をふまえて、メンバーが毎月自主的にテーマを決めて学びを深める取り組みを行っています。各メンバーが何を学んでいるのか、どのくらい学習時間に充てているのかを日々共有しています。
日報は、新卒で入社した社員の育成を目的として実施しているものです。当社では、入社後に全職種・全拠点のメンバーを対象とした1~2か月間の新人研修をまず行います。一人ずつ日報のプロジェクトを作成し、研修で学んだことや感じたことを発信してもらうようにしました。日報のプロジェクトには、配属先となる各事業部の上長や育成担当の先輩社員にも参加してもらい、各メンバーの研修状況や人となりを知ってもらうための場として活用しています。
現場に配属された後も、実務を通じた学びや疑問を発信してもらうことで、先輩たちとコミュニケーションが取りやすい状態をつくれているのではないでしょうか。実際に、新入社員からは「Slackのようなオープンスペースで質問しづらいささいな質問も、Backlog上で先輩にできるので安心です」とリアルな声をもらったこともあります。新入社員以外のメンバーも気軽にナレッジの共有をできるように、フリーテキストでブログを作成する場所も設けています。
—— 社内の情報交換やコミュニケーションにもBacklogを活用いただいているのですね。
Backlogのおかげで、ナレッジや意見を気軽に共有できる機会がつくれていると感じます。自分が関わっていないプロジェクトについても知れるので、読むだけで「先輩たちはこんなふうに仕事を進めているんだな」「担当中の案件にこのアイデアを採り入れたら効果的かも!」とヒントを得られるんです。
せっかくの良い取り組みや成功体験が、個人やプロジェクト内にだけ閉じられているのはもったいない。Backlogであらゆることを共有する文化が、会社全体のスキルの底上げに大きく寄与していると思います。
また、Backlogではコメントのやり取りのほか、スターを送り合える機能があります。ルールを明確に定めていないため、「素敵なアイデアだね」「このメッセージを既読しました」など、スターをつける意味合いは個人によって異なりますが、自分の投稿に対して何かしら能動的なアクションをしてもらえるのは、大きな励みになっています。ただ情報やタスクの進捗を管理するだけでなく、プロジェクトメンバーが楽しく仕事に向き合い、コミュニケーションの活性化を図るために欠かせない機能ですね。
Backlogは業務に欠かせない「インフラ」、今後は社外の導入支援も
—— 会社のさまざまなシーンにBacklogの存在があることがよく分かりました。
私たちは入社した直後からあらゆる場面でBacklogを利用している「Backlog育ち」です。そのため、導入前との比較はできませんが、社内にあるのが当たり前な存在——むしろ、もうBacklogなしの働き方は考えられません(笑)
私たちが日々取り組む業務は、どれも一人では完結しないものばかりです。一つひとつのプロジェクトも、大勢のメンバーが協働して成り立っています。そんな中、Backlogは案件の垣根を越えて、誰がどのように仕事しているのかを見える状態にしてくれている。それが、組織の風通しの良さにもつながっていると感じます。
—— 今後どのようにBacklogを活用いただく予定ですか?
2023年9月に、ビーワークスはヌーラボ公式パートナーとなりました。もともと案件のプロジェクト管理でお客様にBacklogをご利用いただくケースも多かったことから、自社内でヌーラボサービスの導入・活用支援に取り組んでいくこととなったのです。
ビーワークスでは、15年以上にわたりBacklogの活用に関するさまざまな知見を蓄積してきました。厳密なプロジェクト管理から、気軽な交流まで、なんでもレクチャーできるのではないかと考えています。この知見を社内に閉じず、導入・活用のコンサルティングサービスを通じてお客様に新たな価値も提供していけたら嬉しいですね。
——貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。