タスクの対応漏れや遅延を防止!全国スタッフで連携しメール業務の進捗を可視化
Backlog導入前の課題
・メール業務におけるタスクが膨大で、エクセルでは管理しきれなくなった
・同じ業務に従事するスタッフが複数拠点におり、業務負荷が見えなかった
Backlog導入後の効果
・タスクの対応漏れや遅延を防止できた
・各担当のタスクが“可視化”されるので、施策の進捗状況をひと目で把握できる
・全国にいるスタッフのメール業務に関する進捗状況を把握できるようになった
“「創造と変革の志士」たるリーダーを育成輩出する”というミッションを掲げ、社会人教育に取り組んでいる学校法人グロービス経営大学院。リスキリングやリカレント教育など、社会人としての学びが注目される中、一人ひとりのキャリアと「学びたい」という気持ちに寄り添いながら時代に合わせたカリキュラムを提供し続けています。
そんな同大学院では、学生向けのメール業務のタスク管理を目的にBacklogを導入。今回、同大学院学生募集チームの高橋様、林田様に導入背景や得られた効果など詳しくお話を伺いました。
目次
ビジネスの創造や社会の変革に挑戦するリーダーの学びを支援
――御社の事業概要を教えていただけますか?
グロービス経営大学院は、2006年の開学以来「能力開発」「人的ネットワークの構築」「志の醸成」を教育理念に掲げ、ビジネスの創造や社会の変革に挑戦する高い志を持ったリーダーの育成・輩出をすべく、社会人教育を提供しています。キャンパスは東京をはじめ、大阪・名古屋・福岡・オンラインの5拠点に加え、仙台・水戸・横浜に特設キャンパスを開設。経営・マネジメント層に留まらず、医師や弁護士などの専門職、エンジニアやデザイナー、プロスポーツ選手など、多様なバックグランドを持つ学生の皆さんが全国のグロービス経営大学院で学ばれています。
――Backlogをご利用いただいている学生募集チームの主な業務内容について教えていただけますか?
グロービス経営大学院では、大学院(本科生)入学前に先行して1科目3ヶ月から受講できる単科生制度というものがあります。我々学生募集チームはこの単科生の皆さまを対象に、受講のサポートや大学院進学に向けた情報提供をしています。情報は主にメールで提供するため、マーケティングオートメーション(以下、MA)ツールを使ってコミュニケーションの設計やメールを送付しています。このメール送付のタスク管理をBacklogで行っています。
導入のきっかけは授業のオンライン化。メールの重要性が高まる
――導入のきっかけは何だったのでしょう。
3年前の新型コロナウイルスの流行を機に全面オンライン化をしたことで、単科生とのコミュニケーションプランの再構築が急務となりました。以前は単科生とのコミュニケーションは対面が中心でした。しかし、コロナ禍で一時は、セミナーや授業が全てオンラインに移行。その結果、単科生の皆さんとのコミュニケーションのあり方が一変してしまったのです。
――セミナーなどの全面オンライン化と同時に、皆さんの勤務体系も完全在宅になったとか。
授業やセミナーのオンライン移行と同時に、我々も完全在宅勤務に移行しました。そのため、社内外のコミュニケーションプランの大幅な見直しに迫られたのです。例えば、対面だった授業やセミナーはZoomになったのですが、単科生の中には使い慣れない方もいる。そういった方々に対するフォローも必要になりました。オンラインでのコミュニケーションがメインになったことで、そういったメール送付に関連するタスクが今までにないスピードで増加し、その重要性も高まってきたのです。
また我々の業務も、キャンパスの垣根を越えて業務に取り組むことが多くなりました。異なるキャンパスのスタッフが連携しながら、「誰が」「いつ」「そのタスクを担当するのか」を漏れることなく、期限を決めて管理していくツールが必要になったのです。
急激に増加したタスクのステータス管理、キャンパス間の連携に課題
――全面オンライン化に伴って急激に増えたタスクの管理が課題だったのですね。
各キャンパスにいるスタッフと連携して業務を進めるためには急激に増えたタスクの可視化が必要不可欠でした。Backlog導入前、つまりコロナ禍前は、エクセルとスプレッドシートでガントチャートを作成し、“期限・タスク日・担当者”を手作業で入力して運用していたのですが、抜け漏れを防止するために多くの労力を費やしていました。また、業務によっては一人に負担が集中してしまったりと、タスク管理に課題を抱えていました。
――Backlog導入前に他ツールは検討されたのでしょうか。
Backlog導入前は、無料で使えるカンバン方式のツールを使っていました。しかし、カンバン方式のボードで我々のチームで扱うような膨大なタスクを管理するのは、難しかったのです。というのも、ボード方式は、「いつ」「誰が」「何をやるのか」という一覧性が悪く、業務負荷が見えづらいからです。
そこで「何かいいツールはないだろうか」と同部門の別チームに相談したところ、Backlogの活用を勧められました。それまでBacklogは“エンジニアが使うもの”という印象があったのですが、実際に触ってみるととにかく使いやすい。そして何より、課題としてあった「誰が」「いつ」「何をやるのか」がひと目で分かること、そしてステータス管理も容易だったため、チームでの導入を決めました。
タスクのステータスが“可視化”され、漏れや遅延を防止!
――Backlogを導入したことで何か変化がありましたか?
タスクに関する漏れや遅延を効率的に抑制することができるようになりました。Excelやスプレッドシートの場合、それぞれのタスクや全体の流れを可視化することが難しいですよね。対してBacklogでは、今まで見えなかった各担当のタスクが“可視化”されるので、メール業務の進捗状況をひと目で把握できます。これはとても大きいメリットですね。
――具体的に教えてください。
グロービス経営大学院は3ヶ月区切りでクラスが動いていくので、タスクも3ヶ月サイクルで繰り返されます。その3ヶ月ごとに動くメール送付スケジュールにおいて、計180ほどのタスクを抱えています。膨大なタスク量ですが、このタスクをしっかり実行するからこそ、単科生一人ひとりに合わせた情報を配信することが可能になります。
メールの送付ミスを避けるため、配信に関してダブルチェック担当者を2人置くなど徹底的なチェック体制を構築しています。漏れなくチェックを行えていること、そしてチェックした履歴がきちんと残ることもBacklog導入の効果です。
また、管理側としては、各キャンパスに在籍しているスタッフの業務を全てBacklogで把握できるようになったのもメリットの一つです。スタッフ一人ひとりのタスクボリュームを考慮した業務アサインをスムーズに行えるようになりました。おかげで業務ミスや抜け漏れもなく、今まで以上に適切なタイミングで、適切な情報を“確実に”届けられるようになりました。
ツール浸透の秘訣は「他ツールとの使い分け」と「MTGでの課題確認」
――Backlogがチーム全体に浸透した秘訣は何だったのでしょうか。
2つあります。1つ目は、Backlogの役割を「メール業務管理」に限定し、現場にとって無理のない運用フローを作成したこと。実は2年前に一度、Backlogを導入したのですが、その時はBacklogを現場が使いやすいツールとして落とし込めず、頓挫してしまったのです。
――役割をあえて限定したことに理由があったのですね。
どれだけ便利なツールであろうとも現場にとって使いにくければ浸透しません。そこで今回はBacklogを導入するとともに、他のツールとの使い分けをしっかりと定義しました。具体的には、MA運用フローの中で「スケジュールはGoogleカレンダー」「コミュニケーションはSlack」「メール業務の管理はBacklog」というように、「どのツールを、どのタイミングで、どういう形で使っていくのか」ということをフローチャートに落とし込んでいきました。
このルールがうまく現場にはまり、Backlogが浸透していきましたね。2つ目は、全国のスタッフが集まる週次のMTGで、必ずBacklogを見て今後の予定を確認する機会を作ったこと。業務の現状を定期的に確認する場を設けたことで、「Backlogを見ればメール業務の全ステータスが分かる」といった共通認識が生まれました。この確認時間は5分間と短いのですが、ツールが浸透していく環境づくりに一役買ってくれたと実感しています。
さらなる業務効率化を目指しBacklog活用の幅を広げたい
――今後の展望を教えてください。
Backlogは直感的なインターフェースで、管理ツールを使ったことがない人でもすぐ使えるほど、操作性が良いツールです。我々は現在、Backlogをあえて限定的に使っていますが、さらなる業務効率化を目指し、活用の幅を広げていきたいと考えています。ただ、具体的な活用方法を模索している最中ではありますので、他社さんでどのようにBacklogを活用しているのか、というお話を伺える機会があったらありがたいですね。
――弊社ではBacklogユーザーによる「プロジェクト管理」に関する知識やテクニック、ノウハウを学び合うJBUG(ジェイバグ:Japan Backlog User Group)というコミュニティのイベントを随時開催しておりますので、ぜひご参加ください! 本日は貴重なお話をありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。