総務や人事の業務管理にBacklogを活用!予約管理システムのリザーブリンク社のちょっとユニークな Backlog活用事例
Backlog導入前の課題
メーラーやエクセルなど情報共有のためのツールが社内に点在。これらをひとつにまとめたい
Backlog導入後の効果
タスクの進捗や個人の業務の見える化に成功。過去の情報を蓄積して業務の引き継ぎにも応用
仕様や画面は現行バージョンと異なる可能性があります。
Backlogの最新版についてはこちらからご確認ください。
予約管理システムを開発する株式会社リザーブリンクでは、自社サービス「ChoiceRESERVE」の開発プロジェクトにBacklogを利用しています。開発以外の総務や人事の業務管理にもBacklogを活用しているという同社の Backlog活用事例 をご紹介します。
目次
リザーブリンク社内に点在していた情報共有ツールを一元化するためにBacklogを導入
―――貴社の事業概要について教えてください。
技術開発セクション マネージャー/情報システム管理者 堀内俊輔氏(以下、堀内):株式会社リザーブリンクは予約管理システムに特化した「ChoiceRESERVE」を開発・運用しています。同システムは3000以上の導入実績を保持しており、業界・業種を問わず「予約管理」にまつわる課題を解決するためのクラウドサービスとして、来店相談・観光アクティビティ・スクール/レッスン・人事総務管理・イベント/セミナー・健康診断など、予約管理が必要な200以上の業種・用途で活用されています。
―――Backlogを導入した経緯について教えていただけますか?
堀内:Backlogは2013年に私が起案者となって導入しました。Backlogを導入する前は、全社で使うコミュニケーションツールとして各自のメーラーを使っており、開発のプロジェクト管理ツールとしては、Trac(トラック)とSVN(サブバージョン)を組み合わせて使っていました。
プロジェクトに関与するメンバーが多くなるにつれて、メールでのコミュニケーションだと情報が分散してしまったり確認漏れが起きてしまったりと、管理しきれなくなりました。
それで、複数のツールを一本化できる情報共有管理ツールを探していてBacklogに出会いました。現在は、社内と社外含めて約150アカウントで使われています。
メールなどのツールごとに情報が点在。チーム全体の状態を俯瞰できる「目安箱」が必要だった
―――当時起きていたコミュニケーションに関する問題について、詳しくお伺いしてよろしいでしょうか?
堀内:Backlogを導入した当時は28名で、チーム自体そこまで大きくなかったんですが、これくらいの規模にちょうど良い情報共有ツールがなかなか見つからなかったんです。今でこそ、Backlogはプロジェクト管理にも活用していますが、当時はプロジェクト管理を目的にして導入した訳ではなく、メールによって分散していた情報をまとめたいということで導入をしました。
コーポレートセクション マネージャー 石塚佐和子氏(以下、石塚):当時は、担当者やタスクの進捗を共有する手段が決まっておらず、メールやチャット、週次ミーティングなど個人によって共有手段がバラバラでした。情報を共有する場所が複数あったり、共有の仕方のルールも設けていなかったりしたので、個々人のタスクや担当は表面的なことしか分からず、具体的な内容まで全員が認識できていませんでした。蓋を開けたら全然進んでいなかったタスクがある....ということも頻繁に起きていました。
―――既存のツールでは、十分な情報共有ができる仕組みづくりができていなかったのですね。
石塚:そうですね。全員が共通して確認する目安箱のような情報置き場がなかったので、自分が何に取り組んでいるのか積極的に情報を発信しないと、周りに情報が行き届かないというような状態でした。
がんばって情報を発信しなくても、何をやっているのかみんなの目に自然と触れるような仕組み作りができれば、もっと効率的に仕事を進めることができると思いました。それで、コミュニケーションを強みにしたタスク管理ツールのBacklogを選びました。
―――現在、どのような業務にBacklogを使っていますか?
堀内:Backlogは、業務連絡から開発案件ごとのプロジェクト管理まで幅広く使っています。現在は開発周りだと、自社開発の「ChoiceRESERVE」の管理を目的に使っていますが、導入した当時は受託開発も行なっていたので、受託開発にも使っていました。受託案件ごとにプロジェクトを作って、社内のメンバーのみ招待して、情報共有と進捗管理に使っていました。
総務や人事での活用!Backlogを福利厚生に関するルールブックや業務の引き継ぎ書としても利用
―――開発案件以外だと業務連絡に活用されているというお話ですが、どのような使い方をされているのですか?
石塚:主に総務や人事に関する業務ですね。例えば、退職者が出たときに、アカウントの削除や書類作成など、様々な部署の方と協力してタスクを処理していく必要があるので、漏れないように一通り課題にしています。備品管理などにも使っていますね。
他のツールがあるなかで、敢えて総務や人事にBacklogを使っている理由としては、過去の情報の引き継ぎにとても便利だからです。退職者が出た場合にアカウントを削除すると、そのアカウントに関する情報はすべて消えてしまいますよね。でも、Backlogは誰がいつ書いた情報なのかなど、過去の情報をすべて残せます。検索すれば情報を見つけることもできるので、新入社員への業務の引き継ぎがとても楽なんです。
―――なるほど!ちなみにBacklogを使う前は、業務の引き継ぎや退職者のアカウント管理はどのように対応されていましたか?
石塚:当時は、社員数も少なかったので、口頭で引き継ぎをしてもらうことも多かったです。社員数が増えたタイミングでBacklogを導入したので、ちょうど良かったと思います。Backlogを使うようになってからは、賃金や経費に関する会社的なルールの取り決めなどの課題が始まった時に、進捗管理をしながらその課題自体をルールブックにしています。課題が完了して最終的な結論が出たときは、課題の詳細欄に新しいルールとして追記しています。ルールブックになった親子課題は、カテゴリーやマイルストーンを使って整理して、検索したときに見やすくしています。
―――課題をルールブックにして、カテゴリやマイルストーンで整理されているんですね。
石塚:はい。主にカテゴリは、「福利厚生」「経費」「備品購入」など会社的に共通の取り決めをした情報を整理する際に使っています。一方でマイルストーンは「入社しました」「退職します」などの名称にして、入社後/退社前のルールブックとして使うことが多いですね。具体的な利用方法としては、例えば入社した社員に入社後の社内の決まりごとや手続きを説明する時に、情報の検索欄で「マイルストーン」から「入社後にみる」を選択して、過去の情報をもとにして説明しています。
Backlogが社内に浸透したことでチームメンバーの発言量が増え「情報共有の文化が生まれた」
―――Wikiは使われていないんですね?
石塚:はい。Backlogを使い始めた当初はWikiに十分な機能がなくて、トップページに自分で目次を作るのが億劫だったんです(笑)。いまはWikiも使いやすくなっているので、変えても良いと思っているんですが。
もうひとつ理由として、Backlogをいち早く社内に浸透させたかったというの狙いもあります。全員が必ず見ないといけない情報をBacklogの課題に入れておけば、必ずBacklogを触るようになるので、苦手意識も減っていくかなと。
私もそうだったのですが、Backlogは開発者のためのツールというイメージがあって、開発者以外のひとは使いづらいと思っていたんです。ただ、実際に使ってみるとインターフェースもわかりやすくて、使えそう!と思えて。同じように苦手なイメージを持っているひとに何とか触ってもらえないかなと思ってチャレンジしてみました。
―――Backlogは開発者以外でも使いやすいと感じたとおっしゃっていましたが、具体的にどういところでそれを感じましたか?
堀内:ユーザーインターフェースがわかりやすく、色味がやわらかいというのが特長だと思います。チケットを発行して、やりとりをして、対応するという流れは他のプロジェクト管理ツールと同じだと思うのですが、そこの違いでいうならばやはり見た目やアイコンが使えるというところが魅力だと感じます。
―――Backlogを導入したことで業務のどのような点が改善されたと実感しましたか?
石塚:メールよりも気軽に情報共有ができるので、自分たちの仕事の進捗や状況を積極的に発言するようになったと感じます。情報を共有する文化ができたことで、タスクの対応漏れなども少なくなりましたね。
堀内:チームメンバーの発言量が増えたと思います。Backlogは課題に対するコメントでコミュニケーションをするので、気軽に発言しやすいんですよね。内容を把握しやすいデザインなので、情報を理解しやすいのも大きな特徴だと思います。
Backlog、というよりも新しいツールを社内に浸透させるために「楽しいかも」と思える取っ掛かりを作った
―――導入した当時は社内での利用はスムーズに広まっていきましたか?
石塚:正直、苦労しました(笑)。堀内と一緒に毎週どうしたら楽しく使ってもらえるか考えていましたね。例えば、スター機能をたくさん押してみる週間を設けて、スター機能を社内に周知するということもしていました。実際に触ってもらう方が早いので。
堀内:スター週間を実施しようとしたときに、そもそもスターってどういうタイミングで使うのか考えたのですが、ヌーラボさんとして「こうやって使って欲しい」っていうのはあるんですか?
井上:逆インタビューですね(笑)。ヌーラボとしては、スターはコミュニケーションを円滑にするための手段として使っていただきたいと考えています。例えば、納期が迫っていたり、問題が起きた時ってどうしても空気が緊迫しますよね。そうした時に、スターを連打して感謝の気持ちを伝えると、空気が少しだけ柔らかくなってコミュニケーションしやすくなります。あとは、褒め合う文化をチームに醸成するという狙いもあります。
堀内:なるほど。確かにスター週間を実施したあとに、チームの結論として、スターもらえると気持ち良いねという感想はもらいましたね。
石塚:新しいツールを社内に浸透させるには「楽しいかも」と思えるような取っ掛かりが重要な気がします。新しいツールを使う時って必ず抵抗感がでてくるはずで、ツールが増えるの?という印象を持ってしまったひとに「こっちの方が実は便利で使いやすい」を伝えるには、実際に触って楽しんでもらうのが一番ですね。
―――最後に、Backlogをどんな人に勧めたいですか?
堀内:社内の全員が使える情報共有ツールを探しているひとにお勧めしたいです。あと、BacklogはGit管理もできるので、開発プロジェクトに携わっているひとにも使いやすいと思います。
—— ありがとうございました!
※掲載内容は取材当時のものです。