Backlogエンタープライズ 2.0.0 運用ガイド

目次

ディレクトリ構成

Backlogは以下の構成でインストールされます。

<インストール先のディレクトリ>
├── backlog-job-worker
│     └── hikaricp.properties #データベース接続の最大コネクション数
├── data #Backlogの各データの保存先
├── logs #Backlogの各ログの保存先
├── .env #各設定値
├── docker-compose.yml #Backlogの各コンテナ定義
└── Licenses.txt #Backlogが利用しているオープンソースソフトウェアの情報

Backlogの停止・起動

停止

Backlogを停止します

cd <インストール先のディレクトリ>
docker compose down

起動

Backlogを起動します

cd <インストール先のディレクトリ>
docker compose up -d

使用するサービス

サービス名 説明
backlog-api BacklogのAPI
backlog-davsvn Backlogのファイル機能・Subversion機能
backlog-job-worker 内部のデータ処理
backlog-solr Backlogの全文検索
backlog-web BacklogのWebサービス
cron 内部のデータ処理
database-migration データベースのバージョン管理
elasticsearch Backlogの全文検索
elasticsearch-init 全文検索の初期設定
fluentd Backlogのログ収集
git-backlog-worker 内部のデータ処理
git-http BacklogのGit HTTPサービス
git-rpc 内部のデータ処理
git-ssh BacklogのGit SSHサービス
git-webhook-worker 内部のデータ処理
kanban-backend Backlogのボード機能
kanban-notification 内部のデータ処理
memcached 各種キャッシュ保存場所
nginx リバースプロキシ
redis 各種キャッシュ保存場所

利用するポート番号

以下のポート番号を利用してサービスを公開しますので、iptables等を利用されている場合は、下記のポート番号への外部からのアクセスを許可してください。

利用ポート番号
HTTPS 443
Git SSH 8972

ファイルデータの保存ディレクトリ

Backlogのファイルデータは、以下のディレクトリに保存されます。

data
├── attachment
│       └── pull_request
├── davsvn
│       ├── share
│       └── svn
├── elasticsearch
├── git
├── image
└── solr
        ├── issue
        ├── pull_request
        ├── shared_file
        └── wiki
ディレクトリのパス 説明
data/attachment/pull_request Git機能のプルリクエストに添付されたファイルが保存される
data/davsvn/share ファイル機能で管理されるファイルが保存される
data/davsvn/svn Subversion機能のリポジトリが保存される
data/elasticsearch 検索のインデックス
data/git Git機能のリポジトリが保存される
data/image 画像ファイルが保存される
data/solr 検索のインデックス

ログの保存ディレクトリ

<インストール先のディレクトリ>/logsに各サービスのログが保存されます。

logs
├── ${tag[1]} #ログの一時保存領域
│       └── ${tag[1]}
├── backlog-api
├── backlog-davsvn
├── backlog-davsvn-mntlog
│       ├── dav-job-worker
│       ├── httpd-davsvn
│       ├── svn-hook
│       └── svnserve
├── backlog-job-worker
├── backlog-solr
├── backlog-web
├── database-migration
├── elasticsearch
├── elasticsearch-init
├── git-http
├── git-rpc
├── git-rpc-mntlog
├── git-ssh
├── kanban-backend
├── kanban-notification
├── memcached
├── nginx
└── redis

.envのパラメーター

パラメーター名 初期値 説明 設定ツールで入力
BACKLOG_DB_HOST 接続先データベースのホスト ✔︎
BACKLOG_DB_PORT 接続先データベースのポート ✔︎
BACKLOG_DB_NAME 接続先データベースのスキーマ名 ✔︎
BACKLOG_DB_USER 接続先データベースのユーザー名 ✔︎
BACKLOG_DB_PASSWORD 接続先データベースのパスワード ✔︎
BACKLOG_SMTP_HOST SMTPサーバーのホスト ✔︎
BACKLOG_TIMEZONE タイムゾーン ✔︎(初回のみ)
BACKLOG_MAIL_NOTIFICATIONS_ADDRESS_FORMAT Backlogから送信されるメールの送信元メールアドレス
指定しない場合は、課題の登録などを実行した人のメールアドレスになるため、なりすましやスパムと判定される場合があります。
BACKLOG_WEB_PLAY_SESSION_SECRET_KEY 設定ツールで自動生成された値 このパラメーターは変更しないでください
BACKLOG_API_PLAY_SESSION_SECRET_KEY 設定ツールで自動生成された値 このパラメーターは変更しないでください
FIXED_IP_ADDRESS_PREFIX 10.254.249 Docker Composeのネットワークに使用する固定IPのプレフィックス
LOG_REMAIN_DAYS 7 ログの保存期間
LDAPS_USING false LDAPS通信の有無
GIT_SSH_HOST_PRIVATE_KEY_ENC 設定ツールで自動生成された値 このパラメーターは変更しないでください
KANBAN_OAUTH2_CLIENT_ID 設定ツールで自動生成された値 このパラメーターは変更しないでください
BACKLOG_DATA_DIRECTORY ./data Backlogのデータディレクトリのパス
BACKLOG_LOG_DIRECTORY ./logs ログディレクトリ
BACKLOG_CERT_DIRECTORY SSL証明書と秘密鍵のディレクトリ ✔︎(初回のみ)
BACKLOG_WEB_JAVA_OPTS ‘-Xmx2048M -Xms512M -XX:MetaspaceSize=256m -XX:MaxMetaspaceSize=256m’ backlog-webのJVM起動オプション
BACKLOG_API_JAVA_OPTS ‘-Xmx1024M -Xms512M -XX:MetaspaceSize=256m -XX:MaxMetaspaceSize=256m’ backlog-apiのJVM起動オプション
BACKLOG_JOBWORKER_JAVA_OPTS ‘-Xmx1024M -Xms512M -XX:MetaspaceSize=256m -XX:MaxMetaspaceSize=256m’ backlog-job-workerのJVM起動オプション
BACKLOG_KANBAN_JAVA_OPTS ‘-Xmx1024M -Xms512M -XX:MetaspaceSize=256m -XX:MaxMetaspaceSize=256m’ kanban-backendのJVM起動オプション
BACKLOG_WEB_DB_MAXIMUM_POOL_SIZE 10 backlog-webのDB接続コネクション最大数
BACKLOG_API_DB_MAXIMUM_POOL_SIZE 10 backlog-apiのDB接続コネクション最大数
BACKLOG_DAVSVN_START_SERVERS 5 backlog-davsvnのHTTPサーバーの設定
詳しくはこちら
BACKLOG_DAVSVN_MIN_SPARE_SERVERS 5 backlog-davsvnのHTTPサーバーの設定
詳しくはこちら
BACKLOG_DAVSVN_MAX_SPARE_SERVERS 10 backlog-davsvnのHTTPサーバーの設定
詳しくはこちら
BACKLOG_DAVSVN_MAX_REQUEST_WORKERS 256 backlog-davsvnのHTTPサーバーの設定
詳しくはこちら
BACKLOG_DAVSVN_MAX_CONNECTIONS_PER_CHILD 0 backlog-davsvnのHTTPサーバーの設定
詳しくはこちら

データをバックアップする

Backlogで扱うデータは以下に保存されています。これらのファイルは定期的にバックアップすることを推奨します。

詳細設定ファイルを作成する

docker-compose.ymlと同じ階層にdocker-compose.override.ymlを作成します。
docker-compose.override.ymlには、変更したいサービスとその設定値を記載します。
作成後は、起動と同じコマンドで再起動してください。

version: "3"

services:
  backlog-web:
    environment:
    ...

  backlog-api:
    environment:
    ...

詳しくは以下のサイトをご覧ください。
https://docs.docker.jp/compose/extends.html#understanding-multiple-compose-files

Active Directoryと連携する

LDAPSポート番号を変更する

LDAPS接続する場合は、詳細設定ファイルにLDAPSポート番号を記載します。
編集後は、起動と同じコマンドで再起動してください。

backlog-api:
  environment:
    - LDAPS_PORT=8636 #デフォルト 636

backlog-web:
  environment:
    - LDAPS_PORT=8636 #デフォルト 636

Active Directory証明書サービスを使用する

LDAPS接続を利用し、かつActive Directory証明書サービスを利用した場合は、Active Directory証明書サービスで発行した証明書を任意のディレクトリに配置し、詳細設定ファイルに以下の内容を追記します。
編集後は、起動と同じコマンドで再起動してください。

backlog-api:
  volumes:
    - /path/to/cert/dir:/mnt/certs #`/path/to/cert/dir`を証明書を配置したディレクトリに書き換えてください
  command: -Dcom.sun.jndi.ldap.object.disableEndpointIdentification=true

backlog-web:
  volumes:
    - /path/to/cert/dir:/mnt/certs #`/path/to/cert/dir`を証明書を配置したディレクトリに書き換えてください
  command: -Dcom.sun.jndi.ldap.object.disableEndpointIdentification=true

Active Directoryを用いてユーザーを作成する

Active Directoryの情報を利用してBacklogユーザーを作成できます。
操作する際には、あらかじめActive Directory用のゾーン定義や、SRVリソースレコードを設定しておいてください。
Windows Server 2012 R2、Windows Server 2016、Windows Server 2019でのActive Directoryに対応しています。

詳しい操作方法はヘルプページを参照してください。

検索インデックスを再生成する

キーワード検索の結果が正しく表示されない場合、検索インデクシングを再生成するコマンドを実行してください。インデクシングデータが多い場合、再生成には時間がかかります。

課題検索(課題一覧)に問題があるとき

以下を実行してください。

docker compose up elasticsearch-tool

グローバルバーの全体からキーワード検索に問題があるとき

以下を実行してください。

docker compose up solr-tool

検索インデックスの再生成の速度を変更する

詳細設定ファイルのインデクシングジョブの制限値を変更します。
編集後は、起動と同じコマンドで再起動してください。

backlog-job-worker:
  environment:
    - BACKLOG_WORKER_JOB_INDEXING_ISSUE_JOB_PERMITS=16 #デフォルト 6

リクエストのパケットサイズ上限を変更する

Wikiの文字数が多すぎて保存ができなくなった場合などは、詳細設定ファイルのパケットサイズの制限値を変更します。
編集後は、起動と同じコマンドで再起動してください。

backlog-api:
  environment:
    - MAX_MEMORY_BUFFER=25MB #デフォルト 20MB
    - MAX_DISK_BUFFER=25MB #デフォルト 20MB

backlog-web:
  environment:
    - MAX_MEMORY_BUFFER=25MB
    - MAX_DISK_BUFFER=25MB

Nginxの同時接続数の最大値を変更する

以下のコマンドでnginx.confをローカルにコピーします。
編集後は、起動と同じコマンドで再起動してください。

docker compose cp nginx:/etc/nginx/nginx.conf .

nginx.confを編集し、docker-compose.override.ymlを編集します。

nginx:
  volumes:
    - ./nginx.conf:/etc/nginx/nginx.conf

nginx.confの設定について詳しくは以下のサイトをご覧ください。
nginx documentation

商標について

  • MySQLとJavaは、Oracle Corporation及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。文中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標である場合があります。
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